1999年に阪神競馬場の障害・芝3170メートルで創設されたJ・GIII。1968年創設の阪神障害ステークスを前身とし、2007年から距離は障害・芝3140メートルになった。阪神を離れた年も少なくない。2006年は馬場改修で中京の旧コース、2020年から2022年は京都競馬場の改修にともなう日割変更で中京の新コース、2024年も阪神のリフレッシュ工事で中京での施行だった。 本サイトが持つ2000年以降26回の記録をならべて、まず目につくのは序列の堅さである。1番人気の優勝が13回、ちょうど半分。5番人気以下で勝ったのは2000年のテイエムダイオー(8番人気)、2001年のアイディンサマー(7番人気)、2011年のクランエンブレム(6番人気)の3頭だけで、二桁人気の戴冠は一度もない。平地の重賞ではまず見ない偏りで、障害を跳べる馬の数がそもそも限られていることの裏返しでもある。 同じ名前が何度も出てくるのも、この競走の顔だ。コウエイトライは2006年から2008年まで三連覇し、一年おいた2010年にも勝って通算4勝。4回とも鞍上は小坂忠士だった。オースミムーンが2013年と2015年、アップトゥデイトが2017年と2018年に勝っている。騎手では高田潤の5勝が最多で、白浜雄造と小坂忠士が4勝で続く。 着差は両極に割れる。クビ差が4回、半馬身差が5回——合わせて9回が半馬身以内の決着である。その一方で4馬身以上離れた年も5回あり、2020年タガノエスプレッソの8馬身、2002年ミレニアムスズカの7馬身、2017年アップトゥデイトの6馬身、2008年コウエイトライと2024年サペラヴィの4馬身がそれにあたる。飛越が噛み合えば独走になり、噛み合わなければ最後までもつれる。芝3140メートルになって以降の最速は、2013年オースミムーンの3分24秒8である。
2026年は9月19日(土)、阪神競馬場の障害・芝3140メートルで第28回。サラ系障害3歳以上(混合)で、負担重量は別定——3歳58.0キロ、4歳以上60.0キロ、牝馬2キロ減。これにJ・GI競走の1着馬は2キロ増、J・GII競走の1着馬は1キロ増が乗る。1着賞金は3000万円。2025年から暑熱対策のため、午前中に施行される重賞になった。 見どころは、その別定の組み方そのものである。障害のGIを勝った実績が2キロという形で跳ね返ってくる条件でありながら、26回で1番人気が13勝、二桁人気の勝ち馬はゼロ。加増を背負った実績馬が、それでも順当に勝ちきってきた競走だ。裏を返せば、その序列がいったん崩れる年には4馬身、6馬身と離れる。飛越の巧拙が着差にそのまま出るのが障害戦である。 出走馬は開催週に確定する。