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タガノマイバッハ
通算成績27戦6勝
獲得賞金1億9,345万円
生年月日 1999.03.16(平成11年)毛色 青毛性 牡
全成績
主要戦績(抜粋)・新しい順| 年月日 | 着順 | レース | コース | 人気 | 騎手 | タイム | 上り3F | 映像 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 17 | GIII新潟記念 | 新潟 芝2000 | 14人気 | 中舘英二 | 2:00.4 | 上り37.7 | — | |
| 12 | GIII小倉記念 | 小倉 芝2000 | 10人気 | 高田潤 | 2:00.0 | 上り36.9 | — | |
| 7 | GIII七夕賞 | 福島 芝2000 | 13人気 | 中舘英二 | 2:00.6 | 上り37.6 | 映像 | |
| 8 | OP大阪ーハンブルクカップ | 阪神 芝2500 | 5人気 | 高田潤 | 2:37.2 | 上り39.8 | — | |
| 5 | OP大阪城S | 阪神 芝2000 | 10人気 | 高田潤 | 2:01.3 | 上り36.2 | — | |
| 8 | GII京都記念 | 京都 芝2200 | 10人気 | 高田潤 | 2:15.3 | 上り37.8 | — | |
| 16 | GIII平安S | 京都 ダ1800 | 14人気 | 高田潤 | 1:56.6 | 上り41.1 | — | |
| 除 | OP2005ファイナルS | 阪神 芝1600 | 高田潤 | — | — | |||
| 12 | GIIIトヨタ賞中京記念 | 中京 芝2000 | 5人気 | 安田康彦 | 1:59.9 | 上り36.1 | — | |
| 3 | GII京都記念 | 京都 芝2200 | 7人気 | 安藤勝己 | 2:13.0 | 上り35.4 | — | |
| 14 | GII日経新春杯 | 京都 芝2400 | 2人気 | 安藤勝己 | 2:27.5 | 上り37.9 | — | |
| 12 | GIII中山金杯 | 中山 芝2000 | 1人気 | 安藤勝己 | 2:00.5 | 上り36.5 | — | |
| 8 | GI天皇賞(春) | 京都 芝3200 | 6人気 | 安藤勝己 | 3:18.0 | 上り37.1 | 映像 | |
| 1 | GII産経大阪杯 | 阪神 芝2000 | 3人気 | 安藤勝己 | 1:59.1 | 上り35.4 | — | |
| 1 | GIIIトヨタ賞中京記念 | 中京 芝2000 | 4人気 | 安藤勝己 | 2:00.1 | 上り37.7 | — | |
| 1 | 飛鳥S | 京都 芝2000 | 6人気 | 安田康彦 | 2:00.2 | 上り35.1 | — | |
| 1 | 睦月賞 | 京都 芝2400 | 2人気 | 安田康彦 | 2:27.5 | 上り34.7 | — | |
| 2 | 初夢賞 | 京都 芝2200 | 5人気 | 安田康彦 | 2:13.2 | 上り34.6 | — | |
| 4 | 3歳以上1000万下 | 阪神 芝1400 | 4人気 | 安田康彦 | 1:24.0 | 上り36.0 | — | |
| 13 | 八瀬特別 | 京都 芝2400 | 4人気 | 高田潤 | 2:29.1 | 上り40.2 | — | |
| 1 | 3歳以上500万下 | 京都 芝2000 | 3人気 | 高田潤 | 2:02.3 | 上り35.3 | — | |
| 3 | つばき賞 | 京都 芝2000 | 1人気 | 藤田伸二 | 2:01.4 | 上り35.1 | — | |
| 4 | OP若駒S | 京都 芝2000 | 2人気 | 藤田伸二 | 2:03.2 | 上り34.4 | — | |
| 3 | 福寿草特別 | 京都 芝2000 | 3人気 | 藤田伸二 | 2:01.5 | 上り35.5 | — | |
| 13 | OP報知杯中京2歳S | 中京 芝1800 | 3人気 | 高田潤 | 1:51.3 | 上り36.6 | — | |
| 12 | GIII東京スポーツ杯2歳S | 東京 芝1800 | 7人気 | 藤田伸二 | 1:49.3 | 上り37.0 | — | |
| 2 | 黄菊賞 | 京都 芝1800 | 1人気 | 藤田伸二 | 1:49.6 | 上り34.6 | — | |
| 1 | 2歳新馬 | 京都 芝1800 | 8人気 | 藤田伸二 | 1:47.7 | 上り35.6 | — |
血統
金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ| 父ダンスインザダークDance in the Dark | サンデーサイレンスSunday Silence | Halo |
| Wishing Well | ||
| ダンシングキイ | Nijinsky | |
| Key Partner | ||
| 母アフターザサンAfter the Sun | Storm Bird | Northern Dancer |
| South Ocean | ||
| Encorelle | Arctic Tern | |
| Esdee |
旅程 — この馬の物語
1999年生まれの青毛の牡馬。父ダンスインザダーク、母アフターザサン。主な勝ち鞍はトヨタ賞中京記念・産経大阪杯。
テイオーの翌年
2000年12月10日、中山。朝日杯3歳ステークスの直線で、1番人気のタガノテイオーが左後脚を痛めた。ゴールまで残り200メートルの地点である。鞍上の藤田伸二は異変に気づきながら追い、2着で入線し、ゴールの直後に下馬した。左第1趾骨の粉砕骨折。予後不良と診断された。 検量室へ引き上げてきた藤田は「まともならぶっちぎっていた」[^1]と言った。管理していた栗東の松田博資は、レースだから仕方がないが可哀相なことをした、と受け止めている。 タガノテイオーは、馬主・八木良司にとって初めての重賞勝ち馬だった。その三週間前の東京スポーツ杯3歳ステークスである。クラシックは、次の春にあった。 十か月後の2001年10月7日、京都の芝1800メートル。緑に桃の襷という同じ勝負服が、2歳新馬のゲートに入った。厩舎も松田博資、鞍上も藤田伸二。青毛の牡馬は8番人気にすぎなかったが、2着に4馬身の差をつけて勝った。 タガノマイバッハ。1999年3月16日、早来のノーザンファームに生まれた。父はダンスインザダーク、母はアフターザサン。当歳のセレクトセールで6300万円の値がついている。半兄には青葉賞を勝ったトキオエクセレントがいた。
出典:フリー百科事典『ウィキペディア』「タガノテイオー」(2000年12月10日、朝日杯3歳ステークス後の発言として記載。参考文献は日刊スポーツ2000年12月11日)、https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%AC%E3%83%8E%E3%83%86%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%BC 、閲覧日:2026年8月2日。
二十二歳の誕生日
次の黄菊賞は1番人気で2着。東京スポーツ杯2歳ステークスは12着に沈み、暮れの中京2歳ステークスも13着に終わった。年が明けても、福寿草特別3着、若駒ステークス4着、つばき賞3着。つばき賞では1番人気に推されている。あと一歩が届かないまま、2002年2月を最後に馬房へ引き上げた。 次に姿を見せたのは、八か月余りが過ぎた11月3日の京都だった。500万下の芝2000メートル。手綱を取ったのは高田潤である。松田博資厩舎の所属騎手で、この日が22歳の誕生日だった。 2着に0秒3の差をつけて勝つ。新馬戦以来、一年ぶりの勝利になった。 続く八瀬特別は13着と大敗し、暮れの1000万下は4着。3歳が終わろうとしていた。重賞を勝つ馬になる気配は、まだどこにも出ていない。 年が明けて4歳。1月5日の初夢賞で2着に入ると、そこから形が変わった。1月26日の睦月賞、芝2400メートルをクビ差で勝つ。2月15日の飛鳥ステークス、2000メートルはアタマ差で勝った。鞍上はいずれも安田康彦である。 クビと、アタマ。どちらも時計の上では0秒0の差である。抜け出して押し切るのではなく、並ばれてから凌ぐ勝ち方だった。条件戦を2つ続けて勝った馬に、次の行き先として重賞が用意された。
移ってきた男
2003年3月1日、安藤勝己がJRA所属の騎手として初めて中央で騎乗した。笠松からのスポット参戦なら1980年から乗っている。所属としての初日が、この日だった。 笠松で18年続けてリーディングを取り、地方で3299勝を挙げた男である。2001年秋、阪神の直線で騎乗馬がバランスを崩し、そこから降りた際に胸と右足を折った。入院のあいだに、笠松からの遠征ではなく中央での継続騎乗が要ると考えるようになる。その秋の免許試験には落ちている。制度が改められ、のちに「アンカツルール」と呼ばれる基準のもとで、2003年2月に合格が発表された。 移籍2週目の3月8日、阪神のチューリップ賞をオースミハルカで勝つ。中央で初めての重賞だった。翌9日、彼は中京にいた。 16頭立てのハンデ戦。タガノマイバッハは54キロで4番人気。ゲートを出ると、すぐに先手を取った。2つ目の200メートルが10秒6という速い刻みになり、1000メートルの通過は58秒6。逃げる馬にとって楽な流れではない。 3コーナーで先頭。4コーナーでも先頭。最後の600メートルは12秒5、12秒3、12秒9と落ちていった。前の馬の脚が上がる区間である。 ブリリアントロードが迫ってくる。8歳の13番人気だった。ギャンブルローズも来る。クビ、そしてクビ。3頭がほとんど並んでゴール板を過ぎ、先頭にいたのはタガノマイバッハだった。1番人気のアグネススペシャルは14着に終わっている。 安藤は翌週のフィリーズレビューも勝ち、重賞を3つ続けた。さらに二週間後、同じ中京の芝1200メートルをビリーヴで駆け抜けて、GIを初めて勝っている。中央へ来て一か月も経っていなかった。
一頭の背中
4月6日、阪神。産経大阪杯。 先に行ったのはマグナーテンだった。アメリカ生まれのせん馬で、この日いちばん人気を集めていた。鞍上は横山典弘。タガノマイバッハは、そのすぐ後ろに落ち着いた。 1コーナーで、2頭が並ぶように前へ出る。3番手との間には、はっきりと距離があった。向正面に入っても形は変わらない。前を行く一頭と、その脇腹あたりを見ている一頭。残りの十三頭は、まとめて後ろに置かれていた。 中盤で流れが緩む。1ハロンが12秒3まで落ちて、後ろの脚がたまっていく。ここで離しておかなければ、直線で全部が来る。 残り800メートルのあたりから、ハロンがまた締まりはじめた。11秒台。前が動いたということである。タガノマイバッハは離れなかった。 4コーナーを回るとき、2頭の馬体はまた並んでいた。 阪神の直線には上り坂がある。2頭は並んだまま、そこへ入っていった。最後の1ハロンで時計は落ちる。脚が上がる区間である。 ゴール板を先に過ぎたのは、緑に桃の襷だった。クビ。 後ろからは武豊のツルマルボーイが伸びて、3着まで来ていた。そのすぐ後ろにも、坂を上りきった馬が続いている。あと一完歩あれば、順番は違っていたかもしれない。 睦月賞から数えて、負けないまま4つ目のレースだった。
淀と、空白
5月4日、京都。天皇賞(春)。芝3200メートルは、この馬がそれまでに走ったどの距離より800メートル長い。58キロを背負って6番人気に推され、18頭立ての8着に終わった。勝ったのはヒシミラクルで、差は1秒0だった。 このあと、タガノマイバッハは八か月姿を消す。 戻ってきたのは2004年1月5日、中山金杯である。重賞を2つ勝った実績が支持を集め、単勝5.2倍の1番人気に推された。結果は12着。十三日後の日経新春杯は2番人気で14着、勝ち馬から3秒0も離された。 2月21日、京都記念。7番人気まで評価が下がったところで、最後の600メートルを35秒4で上がって3着に入る。勝ったシルクフェイマスとの差は0秒2しかない。まだ走れる、と読める内容だった。 3月7日、中京記念。前の年に勝ったのと同じ競走を、12着で終えた。 それが、長い空白の入口になる。
同じ勝負服
次に出走表へ名前が載ったのは、一年九か月後の2005年12月25日だった。阪神のファイナルステークス。しかし発走前に除外され、走らないまま終わっている。 2006年1月22日、京都。平安ステークス。7歳になったこの馬は、ここで初めてダートを走った。単勝189.0倍の14番人気で16着。 その日、先頭でゴールしたのはタガノゲルニカである。八木良司の持ち馬で、勝負服も同じだった。緑に桃の襷が最初に帰ってきて、同じ襷が最後のほうで帰ってきた。 2月の京都記念は8着。3月の大阪城ステークスで5着に入り、4月の大阪―ハンブルクカップは8着だった。夏は福島の七夕賞で7着、小倉記念12着、8月27日の新潟記念で17着。この年に走った七戦のうち、5着までに入ったのは大阪城ステークスの一度きりである。 手綱の多くは高田潤が取った。22歳の誕生日に条件戦を勝たせた騎手が、7歳になった同じ馬の背に、また座っていた。 9月1日、競走馬登録が抹消された。
新冠
2007年、タガノマイバッハは新冠で種牡馬になった。新冠タガノファーム——八木良司が2003年に開いた自分の牧場である。この馬が中京と阪神で重賞を勝った、あの年に開場した土地だった。 初年度に集まった牝馬は10頭。血統登録された仔は8頭になった。翌年は1頭、その次は3頭、また3頭。産駒から名の残ったのは、障害を走ったアスカノバッハという馬である。 母アフターザサンの血は、別の筋で続いた。妹の仔——この馬から見れば甥にあたるオウケンムーンが、2018年の共同通信杯を勝っている。 2013年11月、タガノマイバッハは死んだ。14歳だった。 八木良司が最初に重賞を勝った馬は、その三週間後に中山で脚を折り、クラシックを見ないまま逝った。次に重賞を勝ったのは、同じ厩舎で、同じ勝負服を着た青毛の馬である。この馬は重賞を2つ勝ち、天皇賞の18頭のなかに並び、7歳の夏まで走った。代わりになったわけではない。緑と桃の襷が、テイオーの行けなかった先まで運ばれていっただけである。 最後まで手綱を握った高田潤は、この馬の登録が消えた秋に神戸新聞杯を勝ち、平地の重賞を初めて手にした。二年後には中山大障害も勝つ。障害の騎手として、その後も乗り続けた。 京都の条件戦から中京へ、中京から阪神へ。2003年の1月から4月までの四か月、緑に桃の襷は、いつも追われる側にいた。
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