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スズハローム
通算成績22戦6勝
獲得賞金1億5,485万円
生年月日 2020.03.11(令和2年)毛色 鹿毛性 牡
全成績
主要戦績(抜粋)・新しい順| 年月日 | 着順 | レース | コース | 人気 | 騎手 | タイム | 上り3F | 映像 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 17 | GI安田記念 | 東京 芝1600 | 12人気 | 藤懸貴志 | 1:33.9 | 上り34.2 | 映像 | |
| 1 | GIIIダービー卿チャレンジトロフィー | 中山 芝1600 | 10人気 | 藤懸貴志 | 1:33.4 | 上り33.8 | 映像 | |
| 1 | L洛陽S | 京都 芝1600 | 7人気 | 藤懸貴志 | 1:34.0 | 上り32.7 | — | |
| 9 | OP睦月S | 京都 芝1600 | 10人気 | 藤懸貴志 | 1:34.6 | 上り32.5 | — | |
| 11 | LキャピタルS | 東京 芝1600 | 17人気 | 藤懸貴志 | 1:32.6 | 上り34.5 | — | |
| 11 | GII京王杯スプリングカップ | 東京 芝1400 | 11人気 | 菅原明良 | 1:19.8 | 上り33.5 | 映像 | |
| 17 | GI高松宮記念 | 中京 芝1200 | 15人気 | 佐々木大輔 | 1:10.1 | 上り34.8 | 映像 | |
| 12 | GIII阪急杯 | 京都 芝1400 | 6人気 | 吉村誠之助 | 1:22.5 | 上り35.2 | 映像 | |
| 6 | LラピスラズリS | 中山 芝1200 | 4人気 | 鮫島克駿 | 1:07.8 | 上り33.5 | — | |
| 15 | GIIMBS賞スワンS | 京都 芝1400 | 2人気 | 鮫島克駿 | 1:21.4 | 上り34.6 | 映像 | |
| 2 | GIIICBC賞 | 中京 芝1200 | 3人気 | 鮫島克駿 | 1:07.5 | 上り33.4 | 映像 | |
| 3 | GII京王杯スプリングカップ | 東京 芝1400 | 8人気 | 鮫島克駿 | 1:20.1 | 上り33.3 | 映像 | |
| 1 | キタサンブラックC | 阪神 芝1400 | 3人気 | 鮫島克駿 | 1:20.4 | 上り33.7 | — | |
| 10 | 幕張S | 中山 芝1600 | 2人気 | 鮫島克駿 | 1:35.4 | 上り34.7 | — | |
| 3 | 清水S | 京都 芝1600 | 3人気 | 鮫島克駿 | 1:33.4 | 上り32.6 | — | |
| 1 | 3歳以上2勝クラス | 京都 芝1400 | 3人気 | 鮫島克駿 | 1:20.4 | 上り33.2 | — | |
| 6 | 3歳以上2勝クラス | 阪神 芝1400 | 1人気 | 松山弘平 | 1:21.5 | 上り34.6 | — | |
| 1 | タイランドカップ | 中京 芝1400 | 1人気 | 松山弘平 | 1:20.2 | 上り35.0 | — | |
| 3 | 3歳1勝クラス | 東京 芝1600 | 6人気 | 戸崎圭太 | 1:33.2 | 上り34.8 | — | |
| 6 | 若竹賞 | 中山 芝1800 | 1人気 | 戸崎圭太 | 1:49.4 | 上り35.7 | — | |
| 1 | 2歳未勝利 | 中山 芝1600 | 2人気 | 戸崎圭太 | 1:34.8 | 上り35.1 | — | |
| 4 | 2歳新馬 | 東京 芝1600 | 1人気 | 菅原明良 | 1:36.3 | 上り34.3 | — |
血統
金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ| 父サトノダイヤモンドSatono Diamond | ディープインパクトDeep Impact | サンデーサイレンスSunday Silence |
| ウインドインハーヘアWind in Her Hair | ||
| マルペンサMalpensa | Orpen | |
| Marsella | ||
| 母アイライン | ローレルゲレイロLaurel Guerreiro | キングヘイローKing Halo |
| ビッグテンビー | ||
| ローレルシャイン | コマンダーインチーフCommander in Chief | |
| アラマサゴールド |
旅程 — この馬の物語
2020年生まれの鹿毛の牡馬。父サトノダイヤモンド、母アイライン。主な勝ち鞍はダービー卿チャレンジ。
「鈴の夢」という名 ― 起点
スズハロームの「ハローム」は、ヘブライ語で夢を意味するという。馬主・森達郎の冠名「スズ」に、その一語を重ねた名だ。鈴の、夢。 父はサトノダイヤモンド。二〇一六年に菊花賞と有馬記念を制した世代の主役でありながら、種牡馬となってからは長く重賞の旗に手が届かずにいた。新冠のアラキファームで二〇二〇年三月に生まれたこの鹿毛は、その父にとってまだ見ぬ最初の勲章を、いつか運んでくることになる。もっとも、始まりにその予感はない。 二〇二二年十一月、東京の芝千六百。菅原明良を背にした新馬戦は、一番人気に推されながら四着。名に負った夢は、まず一つの負けから歩き出した。翌十二月、中山の未勝利戦を戸崎圭太で勝ち上がり、ようやく一勝目。ここからの道のりは、平坦にはほど遠かった。
一段ずつの階段
三歳の春、若竹賞では一番人気を裏切って六着。器用に勝ち星を伸ばす馬ではなかった。それでも二〇二三年七月、中京のタイランドカップを松山弘平で逃さず、秋には京都の二勝クラスを鮫島克駿で射止める。一段、また一段。条件戦の階段を、取りこぼしながらも上っていった。 血を見れば、活力の在り処はわかる。母アイラインは三十六戦を走り七勝を挙げた頑健な牝馬で、その父はローレルゲレイロ――二〇〇九年に高松宮記念とスプリンターズステークスを同じ年に制した、短距離のGI二勝馬である。母の半兄には、ダートの兵庫チャンピオンシップを勝ったエキマエもいる。速い流れで生きる一族。スズハロームの武器もまた、脚をためて直線で伸ばすところにあった。二〇二四年三月、阪神のキタサンブラックカップ(三勝クラス)を鮫島で完勝し、いよいよオープンの扉を押した。
あと半馬身 ― 重賞の壁
重賞は、届きそうで届かなかった。 二〇二四年五月、初めての重賞となった京王杯スプリングカップ。東京の千四百で八番人気の低評価をくつがえし、鮫島克駿とともに三着へ食い込む。続く八月のCBC賞では、中京の千二百で二着。あと半馬身、あとひと伸び。惜敗の手ざわりだけが、手のひらに残った。 秋のスワンステークスは二番人気で十五着に沈み、暮れのラピスラズリステークスも六着。上位人気に推されては、期待の重さに応えきれない。重賞のひとつ下で、この馬はしばらく足踏みを続けることになる。
沈んだ一年
二〇二五年は、影の一年だった。 二月の阪急杯で十二着。三月、初めてのGI・高松宮記念は、十五番人気で十七着の大敗に終わる。母系ゆずりの短距離のスピードを頼りに千二百まで距離を詰めても、答えは出なかった。五月の京王杯スプリングカップは十一着、十一月のキャピタルステークスでは十七番人気――かつて重賞で好走した馬とは思えないほど、評価は沈んでいった。鞍上も替わり続けた。勝てない時間は、名馬の血や名づけの祈りを、静かに削っていく。 それでも、夢という名の重みだけは、まだ残っていた。
六歳の大外 ― 夢が旗になる
転機は、鞍上との出会いだった。 二〇二五年秋、手綱を握ったのは藤懸貴志。長野の山あいに育ち、二〇一一年のデビューから初勝利まで百四十二戦を要した苦労人である。念願のJRA重賞初制覇は二〇二一年のマーメイドステークス、十番人気シャムロックヒルでの逃げ切り――デビュー十一年目の、ようやくの一勝だった。遅れて実る者どうしが、六歳の春に巡り合った。 二〇二六年二月、京都の洛陽ステークスを鋭い末脚で制し、マイルで光が戻る。そして四月四日、中山の芝千六百、ダービー卿チャレンジトロフィー。稍重の馬場を十番人気で迎えたスズハロームは、最後方から大外へ持ち出され、一頭だけ違う脚色で伸びてきた。ゴール前の接戦を差し切って、一着。六歳にしての、悲願の重賞初制覇だった。 それは父サトノダイヤモンドの産駒がつかんだ最初の重賞であり、藤懸にとっては約四年九か月ぶり、二つ目の重賞――奇しくも一つ目と同じ、十番人気の伏兵での戴冠だった。鈴の夢は、父の血の最初の旗になって翻った。 続く安田記念では、GIの壁に十七着と跳ね返された。それでも、届かないと思われた場所まで、この馬は確かに登ってきた。名に負った夢を一度その脚で掴んだ馬として、次の一戦へ向かう。
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