名馬の記憶を、
再生する。

年表ICHINEN-ISSO — 2400m

BOKUJŌ-CHŌ — HOKKAIDO

牧場帖

一年ずつ、顔ぶれをたどる。引退した名馬たちの繋養・在籍と映像を綴る帳面。
HORSES

名馬録

この世代(生まれ年)

スライダーを動かすと、その世代に生まれた馬を獲得賞金の多い順で表示します。

名馬録
◀ 名馬録へ
スティンガーグラスのイメージビジュアル
スティンガーグラスStinger Glass
Stinger Glass

スティンガーグラス

通算成績12戦6勝

獲得賞金15,242万円

生年月日 2021.03.12(令和3年)毛色 鹿毛

全成績

主要戦績(抜粋)・新しい順
スティンガーグラスの成績一覧
年月日着順レースコース人気騎手タイム上り3F映像
13 GI宝塚記念 阪神 芝2200 14人気 岩田望来 2:14.8 上り36.3映像
1 GIIIダイヤモンドS 東京 芝3400 1人気 C.ルメール 3:32.0 上り34.8映像
2 GIIアルゼンチン共和国杯 東京 芝2500 1人気 C.ルメール 2:30.3 上り34.2映像
1 L札幌日経賞 札幌 芝2600 1人気 北村友一 2:41.7 上り35.1
11 GII目黒記念 東京 芝2500 2人気 C.ルメール 2:33.9 上り35.2映像
1 湾岸S 中山 芝2500 1人気 C.ルメール 2:33.5 上り37.0
1 グッドラックH 中山 芝2500 1人気 C.ルメール 2:32.2 上り35.7
5 GII朝日セントライト記念 中山 芝2200 5人気 武豊 2:12.7 上り34.6映像
1 3歳以上1勝クラス 新潟 芝2400 1人気 C.ルメール 2:24.7 上り35.3
2 3歳以上1勝クラス 東京 芝2000 1人気 C.ルメール 1:59.6 上り33.5
6 GIIフジTVスプリングS 中山 芝1800 8人気 戸崎圭太 1:50.2 上り33.4映像
1 3歳新馬 中山 芝2000 1人気 C.ルメール 2:02.1 上り35.3

血統

金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ
スティンガーグラスの血統表(左から親・祖父母・曽祖父母)
キズナKizunaディープインパクトDeep ImpactサンデーサイレンスSunday Silence
ウインドインハーヘアWind in Her Hair
キャットクイルCatequilStorm Cat
Pacific Princess
ライフフォーセールLife For SaleNot for SaleParade Marshal
Love for Sale
Doubt FireSki Champ
My Little Life
STORY

旅程 — この馬の物語

2021年生まれの鹿毛の牡馬。父キズナ、母ライフフォーセール。主な勝ち鞍はダイヤモンドS。

名と血 ― アルゼンチンの母

スティンガー――ブランデーにミントのリキュールを落とした、透き通ったカクテルの名だ。その一杯を注ぐ器を添えて、スティンガーグラス。2021年3月、安平のノーザンファーム生まれの鹿毛の牡馬に、その名が与えられた。馬主はエムズレーシング、父は日本ダービー馬キズナ。 母の血を辿ると、話は南半球へ飛ぶ。母ライフフォーセールはアルゼンチンで生まれ、かの地でブエノスアイレス大賞とラプラタオークス――二つのGIを勝った一流の牝馬だった。日本へ渡ったこの母は、まず一頭の名牝を送り出す。2018年の阪神ジュベナイルフィリーズを制し、その年の最優秀2歳牝馬に選ばれたダノンファンタジー。スティンガーグラスは、その半弟にあたる。半弟には後に、父サトノダイヤモンド、アルゼンチンの国鳥にちなむ名を負うオルネーロも加わった。南米の血が、この一族には濃く流れている。 血の格は十分だった。あとは、この牡馬がどんな距離で花開くのかを、誰かが見つけてやればよかった。デビューから手綱を託されたのは、日本に根を下ろした名手クリストフ・ルメール。長い旅の伴走者は、最初から決まっていた。

新馬の白星と、彷徨いの三歳

2024年1月7日、中山の芝2000メートル。単勝1番人気に応え、ルメールを背にした新馬戦をきっちり勝ち上がる。幸先のよい船出だった。 だが、クラシックへの道はそう甘くない。3月のスプリングステークスは戸崎圭太に手綱が替わり、8番人気で6着。重賞の壁に跳ね返された。本流から外れたこの馬は、1勝クラスを往復する。6月の東京で2着に惜敗すると、8月の新潟・芝2400メートルをルメールで完勝。距離が延びるほど、走りに芯が通っていくように見えた。秋の朝日セントライト記念は武豊が跨って5着。世代の一線からはわずかに遅れたが、この馬の適性の在り処は、少しずつ輪郭を現しつつあった。

距離が、この馬を強くする

答えは、距離が教えてくれた。2024年の暮れ、中山の2500メートルを舞台にしたグッドラックハンデキャップをルメールで危なげなく勝つと、年が明けた湾岸ステークスも同じ中山2500メートルで押し切った。長い距離ほど、この馬は強い。 もっとも、道は平坦ではなかった。初夏の目黒記念、東京の2500メートルで2番人気に支持されながら、伸びを欠いて11着に沈む。得意のはずの距離でも、噛み合わなければあっさり凡走する脆さを、この馬はまだ抱えていた。それでも夏の札幌へ移り、2600メートルの札幌日経賞を北村友一とともに制すると、ステイヤーとしての格が定まってくる。行き着く先は、もっと長い距離にあった。

母の名を負って ― アルゼンチン共和国杯

2025年11月、府中にアルゼンチン共和国杯の季節が巡ってきた。アルゼンチン――それは、母ライフフォーセールが二つのGIを勝った故郷の名だ。母の生国を冠したレースに、その息子が1番人気で立つ。血の縁が、静かに一本の線を結んだ。 しかしレースは、思うにまかせなかった。松本大輝のミステリーウェイが軽快に逃げ、直線に向いてもその脚は衰えない。ルメールのスティンガーグラスは懸命に差を詰めたが、捉えきれずに半馬身差の2着。年末の有馬記念という大目標も、この時は叶わずに終わった。勝てるはずの一戦を、あと半馬身で取りこぼす。悔しさだけが、次への燃料として残った。

三千四百メートルの頂 ― ダイヤモンドステークス

冬を越えて、スティンガーグラスは栗東・友道康夫厩舎へと移った。転厩初戦に選ばれたのは、東京の芝3400メートル――JRAの平地重賞で最も長い距離を走るダイヤモンドステークスだった。この馬のための舞台が、ようやく用意された。 1番人気。例によってスタートは決まらず、隊列の後方に置かれる。だが慌てる必要はなかった。遅い流れのなか、2周目の向正面から馬なりで進出を始めると、3コーナーではもう2番手。直線を向いて早めに先頭へ立ち、追い込んでくる各馬をまとめて封じ込めた。2着ファイアンクランツを退けての、重賞初制覇。長い距離を、長く脚を使って勝ち切る――ステイヤーの理想形が、そこにあった。 ルメールはこの馬のスタミナを称え、「心臓が大きいですね」と評した[^1]。3週続けて週末の重賞を勝った名手にとっても、この一頭の底力は格別だったのだろう。

出典:デイリースポーツ「【ダイヤモンドS】転厩初戦のスティンガーグラスが重賞初制覇 3週連続重賞Vのルメール『スタミナをたくさん持っている』」2026年2月21日配信、https://www.daily.co.jp/umaya/news/2026/02/21/0020047964.shtml、閲覧日:2026年7月16日。

旅の途中 ― まだ見ぬ長い直線へ

重賞を勝った勢いのまま、スティンガーグラスは初めてのGIへ駒を進めた。6月の宝塚記念、阪神の芝2200メートル。岩田望来が手綱を取ったが、長距離で真価を発揮するこの馬に、2200メートルは短すぎた。14番人気の評価どおり見せ場を作れず、13着。3400メートルで磨いた武器を、この舞台では抜くことができなかった。 レースを終えたこの馬は、放牧に出て英気を養っている。まだ現役の身だ。ダイヤモンドステークスを走り切ったあの底力は、本来もっと長い直線と、もっと長い距離でこそ輝くはずだ。母がアルゼンチンの大地で示した勝負根性も、半姉が2歳女王として示した血の力も、この牡馬はまだ出し切ってはいない。 伴走する名手とともに、もう一度、長い距離を駆け抜ける日を待てばいい。旅は、まだ途中だ。

ABOUT

このサイトについて

名馬ジャーニーとは

名馬ジャーニーは、競馬の名レースと、引退した馬たちのその後を記録する、個人運営のアーカイブサイトです。数分のレースだけでなく、馬がターフを去ってからの時間まで辿れることを大切にしています。JRAなどの競馬主催者・関連団体とは関係のない、一人の競馬好きが続けている場所です。

情報について

本サイトの競走馬プロフィールやレース記録は、報道記事やWikipediaなど、一般に公開されている情報をもとに、当サイトの言葉で整理・編集しています。各馬の歩みをたどる読み物には、参考にした記事の出典を末尾に記載し、引用は必要な範囲にとどめています。

競走成績などのデータは、Wikipediaを主として一般に公開されている情報を参考に、当サイトが独自に整理・編集したものです。JRAの公式サイトやJRA-VAN、netkeibaといった競馬情報サービスのデータベースを転載・複製したものではありません。個人が公開情報をもとにまとめたものであり、内容の正確性を保証するものではありません。

文章の制作には生成AIを活用し、運営者が確認のうえ公開しています。ただし個人による運営で、一部は自動的に更新されるため、誤りや古くなった情報が含まれている場合があります。誤りにお気づきの際は、お知らせいただけると幸いです。馬券の購入その他の判断は、JRA・各主催者の公式発表にもとづき、ご自身の責任で行ってください。

画像について

本サイトに掲載している競走馬のイラストなどの画像は、AIで生成したオリジナルのものです。実在する写真を複製・加工したものではありません。競走馬の毛色や特徴を完全に再現できるものではない点は、あらかじめご了承ください。なお、映像のサムネイルは、YouTube上の各動画のサムネイル画像を表示しています。

映像について

本サイトのレース映像は、競馬主催者などの公式チャンネルが公開し、埋め込みを許可している動画だけを、YouTubeの標準的な埋め込み機能でご紹介しています。権利者に無断で転載された映像は扱いません。牧場の映像も同じ仕組みで、牧場や、牧場を訪ねた方々が自身のチャンネルで公開している動画をご紹介しています。

動画は埋め込み先でもYouTube上で再生され、再生数・広告収益はすべて各チャンネルに帰属します。あわせて各チャンネルの登録ボタンを設け、ご覧になった方が配信元のチャンネルへ辿り着けるようにしています。本サイトが動画ファイルを保存・配信することはありません。

名レースの記憶を残し、馬たちの引退後まで辿るこのサイトが、その映像を遺してくださった各チャンネルと、新しい競馬ファンとの出会いに少しでも役立てば幸いです。

広告について

本サイトは、運営を続けるための費用にあてるため、競走馬プロフィールや成績表など、当サイトが制作したコンテンツが主体のページに広告を掲載することがあります。動画の視聴が主となる場面には広告を置きません。アフィリエイトリンクなどを掲載する場合は、広告であることがわかる表示を行います。

アクセス解析について

本サイトは、閲覧状況の把握と改善のため、Googleアナリティクスを利用しています。GoogleアナリティクスはCookieを用いてアクセス情報を収集しますが、個人を特定する情報は含まれません。仕組みの詳細はGoogleのポリシーと規約をご確認ください。Cookieは、お使いのブラウザの設定で無効にすることもできます。

免責事項

掲載内容には正確を期していますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。本サイトの利用、およびリンク先の外部サイトの利用によって生じた損害について、運営者は責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。

お問い合わせ・権利者の方へ

掲載内容についてのお問い合わせ、誤りのご指摘、掲載をご希望されない場合の削除・修正のご依頼を承ります。権利者やご関係者の方からのお申し出には、内容を確認のうえ、速やかに対応いたします。お問い合わせ先は、準備が整い次第このページに掲載いたします。映像については、各チャンネル側の設定でも表示を停止いただけます。

DREAM

ドリームレース

歴代名馬のオールスターを、選んだ舞台で走らせる夢想レース