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サウンドトゥルー
通算成績68戦13勝
獲得賞金7億6,002万円
生年月日 2010.05.15(平成22年)毛色 栗毛性 セン
全成績
主要戦績(抜粋)・新しい順| 年月日 | 着順 | レース | コース | 人気 | 騎手 | タイム | 上り3F | 映像 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 3 | 金盃 | 大井 ダ2600 | 1人気 | 森泰斗 | 2:48.1 | 上り39.6 | — | |
| 3 | 報知オールスターカップ | 川崎 ダ2100 | 4人気 | 本田正重 | 2:17.0 | 上り38.5 | — | |
| 4 | JpnⅡ名古屋グランプリ | 名古屋 ダ2500 | 3人気 | 森泰斗 | 2:45.8 | 上り39.1 | — | |
| 9 | JpnⅠJBCクラシック | 大井 ダ2000 | 8人気 | 森泰斗 | 2:04.3 | 上り37.7 | 映像 | |
| 1 | 東京記念 | 大井 ダ2400 | 3人気 | 森泰斗 | 2:33.8 | 上り39.1 | — | |
| 5 | 大井記念 | 大井 ダ2000 | 2人気 | 森泰斗 | 2:08.0 | 上り39.3 | — | |
| 5 | ブリリアントカップ | 大井 ダ1800 | 3人気 | 森泰斗 | 1:54.6 | 上り36.5 | — | |
| 3 | JpnⅡダイオライト記念 | 船橋 ダ2400 | 3人気 | 森泰斗 | 2:37.9 | 上り38.7 | — | |
| 1 | 金盃 | 大井 ダ2600 | 2人気 | 森泰斗 | 2:49.2 | 上り39.4 | — | |
| 5 | 報知オールスターカップ | 川崎 ダ2100 | 4人気 | 矢野貴之 | 2:15.2 | 上り38.8 | — | |
| 3 | 勝島王冠 | 大井 ダ1800 | 7人気 | 吉原寛人 | 1:54.0 | 上り37.0 | — | |
| 7 | JpnⅠ帝王賞 | 大井 ダ2000 | 11人気 | 森泰斗 | 2:06.1 | 上り38.1 | — | |
| 13 | 大井記念 | 大井 ダ2000 | 3人気 | 吉原寛人 | 2:08.9 | 上り41.4 | — | |
| 8 | ブリリアントカップ | 大井 ダ1800 | 1人気 | 御神本訓史 | 1:55.2 | 上り37.8 | — | |
| 5 | JpnⅡダイオライト記念 | 船橋 ダ2400 | 4人気 | 御神本訓史 | 2:38.8 | 上り39.0 | — | |
| 1 | 金盃 | 大井 ダ2600 | 1人気 | 御神本訓史 | 2:49.8 | 上り40.0 | — | |
| 4 | GI東京大賞典 | 大井 ダ2000 | 4人気 | 御神本訓史 | 2:06.6 | 上り38.8 | — | |
| 5 | GIJBCクラシック | 京都 ダ1900 | 7人気 | 大野拓弥 | 1:57.2 | 上り36.8 | — | |
| 3 | JpnⅡ日本テレビ盃 | 船橋 ダ1800 | 3人気 | 御神本訓史 | 1:53.2 | 上り36.6 | — | |
| 3 | JpnⅠ帝王賞 | 大井 ダ2000 | 4人気 | 大野拓弥 | 2:04.6 | 上り37.7 | — | |
| 8 | GIフェブラリーS | 東京 ダ1600 | 11人気 | F.ミナリク | 1:37.5 | 上り37.6 | 映像 | |
| 5 | JpnⅠ川崎記念 | 川崎 ダ2100 | 2人気 | 大野拓弥 | 2:16.4 | 上り37.7 | — | |
| 2 | GI東京大賞典 | 大井 ダ2000 | 2人気 | 大野拓弥 | 2:04.8 | 上り36.5 | — | |
| 11 | GIチャンピオンズカップ | 中京 ダ1800 | 2人気 | 大野拓弥 | 1:50.7 | 上り35.5 | 映像 | |
| 1 | JpnⅠJBCクラシック | 大井 ダ2000 | 4人気 | 大野拓弥 | 2:04.5 | 上り37.0 | 映像 | |
| 2 | JpnⅡ日本テレビ盃 | 船橋 ダ1800 | 3人気 | 大野拓弥 | 1:52.9 | 上り37.2 | — | |
| 4 | JpnⅠ帝王賞 | 大井 ダ2000 | 3人気 | 大野拓弥 | 2:05.4 | 上り38.3 | — | |
| 8 | GIフェブラリーS | 東京 ダ1600 | 7人気 | 柴田善臣 | 1:35.7 | 上り35.8 | 映像 | |
| 2 | JpnⅠ川崎記念 | 川崎 ダ2100 | 1人気 | 大野拓弥 | 2:15.2 | 上り38.2 | — | |
| 3 | GI東京大賞典 | 大井 ダ2000 | 2人気 | 大野拓弥 | 2:06.1 | 上り36.4 | — | |
| 1 | GIチャンピオンズカップ | 中京 ダ1800 | 6人気 | 大野拓弥 | 1:50.1 | 上り35.8 | 映像 | |
| 3 | JpnⅠJBCクラシック | 川崎 ダ2100 | 5人気 | 大野拓弥 | 2:15.6 | 上り38.7 | 映像 | |
| 3 | JpnⅡ日本テレビ盃 | 船橋 ダ1800 | 2人気 | 大野拓弥 | 1:53.0 | 上り37.3 | — | |
| 3 | JpnⅠ帝王賞 | 大井 ダ2000 | 2人気 | 大野拓弥 | 2:05.2 | 上り37.6 | — | |
| 5 | JpnⅠかしわ記念 | 船橋 ダ1600 | 4人気 | 大野拓弥 | 1:40.3 | 上り37.8 | — | |
| 2 | JpnⅠ川崎記念 | 川崎 ダ2100 | 2人気 | 大野拓弥 | 2:14.1 | 上り37.2 | — | |
| 1 | GI東京大賞典 | 大井 ダ2000 | 3人気 | 大野拓弥 | 2:03.0 | 上り36.7 | — | |
| 3 | GIチャンピオンズカップ | 中京 ダ1800 | 5人気 | 大野拓弥 | 1:50.7 | 上り36.6 | 映像 | |
| 2 | JpnⅠJBCクラシック | 大井 ダ2000 | 4人気 | 大野拓弥 | 2:04.9 | 上り36.7 | 映像 | |
| 1 | JpnⅡ日本テレビ盃 | 船橋 ダ1800 | 3人気 | 大野拓弥 | 1:50.2 | 上り37.2 | — | |
| 1 | OPジュライS | 中京 ダ1800 | 5人気 | 大野拓弥 | 1:51.6 | 上り37.2 | — | |
| 7 | OPアハルテケS | 東京 ダ1600 | 1人気 | 大野拓弥 | 1:36.3 | 上り35.7 | — | |
| 6 | GIII平安S | 京都 ダ1900 | 12人気 | 大野拓弥 | 1:55.7 | 上り36.3 | 映像 | |
| 3 | OPオアシスS | 東京 ダ1600 | 1人気 | 大野拓弥 | 1:36.1 | 上り35.3 | — | |
| 1 | 白嶺S | 東京 ダ1600 | 2人気 | 大野拓弥 | 1:37.0 | 上り35.1 | — | |
| 1 | 初凪賞 | 中山 ダ1800 | 1人気 | 大野拓弥 | 1:53.4 | 上り37.9 | — | |
| 2 | 初日の出賞 | 中山 ダ1800 | 5人気 | 大野拓弥 | 1:53.6 | 上り36.6 | — | |
| 5 | クリスマスキャロル賞 | 阪神 ダ1400 | 2人気 | 岩田康誠 | 1:23.0 | 上り35.5 | — | |
| 3 | 3歳以上1000万下 | 東京 ダ1400 | 1人気 | 岩田康誠 | 1:23.2 | 上り35.0 | — | |
| 1 | 3歳以上500万下 | 東京 ダ1600 | 1人気 | 大野拓弥 | 1:38.2 | 上り35.8 | — | |
| 3 | 3歳以上500万下 | 東京 ダ1600 | 3人気 | 大野拓弥 | 1:37.6 | 上り35.7 | — | |
| 4 | 日吉特別 | 東京 ダ1600 | 1人気 | 蛯名正義 | 1:38.0 | 上り35.6 | — | |
| 3 | 利根川特別 | 中山 ダ1800 | 3人気 | 蛯名正義 | 1:54.3 | 上り36.5 | — | |
| 3 | 4歳以上1000万下 | 中山 ダ1800 | 1人気 | 蛯名正義 | 1:52.2 | 上り38.2 | — | |
| 3 | 4歳以上1000万下 | 中山 ダ1800 | 3人気 | 蛯名正義 | 1:53.2 | 上り37.2 | — | |
| 5 | 大島特別 | 東京 ダ1600 | 1人気 | 大野拓弥 | 1:38.1 | 上り36.9 | — | |
| 2 | 3歳以上1000万下 | 阪神 ダ1400 | 1人気 | 蛯名正義 | 1:23.7 | 上り35.9 | — | |
| 2 | 3歳以上1000万下 | 東京 ダ1600 | 2人気 | 三浦皇成 | 1:38.0 | 上り35.2 | — | |
| 3 | 三峰山特別 | 東京 ダ1600 | 3人気 | 大野拓弥 | 1:36.1 | 上り35.2 | — | |
| 5 | 3歳以上1000万下 | 東京 ダ1600 | 3人気 | 大野拓弥 | 1:36.2 | 上り36.1 | — | |
| 3 | GIIIユニコーンS | 東京 ダ1600 | 8人気 | 大野拓弥 | 1:36.5 | 上り35.4 | — | |
| 1 | 3歳500万下 | 東京 ダ1600 | 1人気 | 三浦皇成 | 1:38.0 | 上り36.5 | — | |
| 2 | 3歳500万下 | 阪神 ダ1400 | 1人気 | 大野拓弥 | 1:25.4 | 上り37.5 | — | |
| 2 | 3歳500万下 | 東京 ダ1400 | 2人気 | 浜中俊 | 1:25.4 | 上り36.9 | — | |
| 2 | 3歳500万下 | 東京 ダ1400 | 7人気 | 三浦皇成 | 1:26.4 | 上り36.4 | — | |
| 6 | 2歳500万下 | 東京 ダ1400 | 8人気 | 田辺裕信 | 1:26.8 | 上り37.4 | — | |
| 1 | 2歳未勝利 | 東京 ダ1400 | 6人気 | 田辺裕信 | 1:26.7 | 上り36.9 | — | |
| 6 | 2歳新馬 | 東京 ダ1300 | 5人気 | 宮崎北斗 | 1:22.2 | 上り37.3 | — |
血統
金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ| 父フレンチデピュティFrench Deputy | Deputy Minister | Vice Regent |
| Mint Copy | ||
| Mitterand | Hold Your Peace | |
| Laredo Lass | ||
| 母キョウエイトルース | フジキセキFuji Kiseki | サンデーサイレンスSunday Silence |
| ミルレーサーMillracer | ||
| キョウエイヨシノ | プラウドデボネアProud Debonair | |
| キョウエイミート |
旅程 — この馬の物語
2010年生まれの栗毛のせん馬。父フレンチデピュティ、母キョウエイトルース。主な勝ち鞍は東京大賞典・チャンピオンズカップ・JBCクラシック。
静内の栗毛と、緑の勝負服
2010年5月15日、北海道新ひだか町・静内の岡田スタッドで、栗毛の牡馬が生まれた。父はフレンチデピュティ、母はキョウエイトルース、母の父はフジキセキ。この母の仔には、のちに2018年の佐賀記念を勝つ全弟ルールソヴァール、2019年のアンタレスステークスと2020年のダイオライト記念を勝つ半弟アナザートゥルースが続く。 馬主欄に名を記したのは山田弘。東京・新宿に生まれた不動産会社の経営者で、個人馬主の資格を取ったのは1988年11月のことだった。岡田スタッドを預かる岡田牧雄と知り合い、一緒に馬を持とうと誘われたのを機に、この牧場の生産馬を手元に置くようになる。用意された勝負服は、緑に黄の鋸歯形、袖は黒に黄の鋸歯形。 2012年10月6日、東京のダート1300m。新馬戦は5番人気で6着だった。2週間後の未勝利戦を6番人気で勝ち上がる。デビューから引退までの68戦、この馬は一度も芝に脚を下ろしていない。
掲示板の外へ出ない馬
3歳の春は、二着ばかりだった。1月の東京、2月の東京、3月の阪神と、500万下で二着、二着、二着。その3月10日の阪神で初めて手綱を取ったのが、美浦の大野拓弥である。4月28日、東京のダート1600mでようやく二勝目を挙げ、6月のユニコーンステークスでは8番人気で3着に食い込んだ。勝ったのはベストウォーリア。 長かったのは、そこからだ。秋に1000万下へ上がると、9戦して5着、3着、2着、2着、5着、3着、3着、3着、4着。一度も掲示板を外さず、一度も勝たない。4歳の6月、降級して臨んだ500万下でも3着だった。 このレースのあと、去勢された。気性が難しかったからではない。筋肉量の多い血で、使い続けると体が硬くなるとみられていたからである。牡馬から騸馬へ。4歳の夏、この馬は走るための体をつくり直された。
同じ厩舎の、ふたつの秋
2014年10月5日、新潟の芝1200m。中山競馬場の改修でこの年だけ舞台の移ったスプリンターズステークスを、13番人気のスノードラゴンが勝った。鞍上は大野拓弥。デビュー10年目、GI10度目の挑戦で、初めて頂点に立った。管理するのは美浦の高木登、馬主は岡田牧雄——サウンドトゥルーと同じ厩舎、そして同じ牧場の主である。 その4週間足らずのち、11月1日の東京、ダート1600mの3歳以上500万下。同じ鞍上が、去勢明けの栗毛を勝たせた。同じ秋、同じ厩舎の二頭が、まるで高さの違う場所で勝っていた。 ここから栗毛の時計が動きはじめる。年が明けて中山の初凪賞、東京の白嶺ステークスを連勝し、5歳の春にはオープンに立っていた。
二十七年目の重賞
オープンに上がってすぐは噛み合わなかった。5月のオアシスステークスは1番人気で3着、京都の平安ステークスは12番人気で6着、東京のアハルテケステークスは1番人気で7着。 7月19日、中京のジュライステークスでオープン初勝利。そして10月7日、船橋の日本テレビ盃。3番人気で出て、2着クリソライトに0秒6の差をつけた。重賞初制覇である。山田弘にとっては、馬主資格を取ってから27年目にして、ようやく手にした初めてのグレード制重賞だった。 11月3日、不良馬場の大井でJBCクラシック2着。コパノリッキーに0秒5。12月6日、中京のチャンピオンズカップは3着で、勝ったのはサンビスタ。届かない。だが、届く場所までは来ていた。
暮れの大井
2015年12月29日、大井のダート2000m、東京大賞典。1番人気はホッコータルマエ。この時点でダートのGI・JpnIを九つ勝っていた王者である。サウンドトゥルーは3番人気だった。 勝ち時計2分3秒0。ホッコータルマエを1馬身3/4、0秒3の差で退けた。デビューから3年2か月、32戦目にして初めてのGIだった。 山田弘にとっても、これがGI級競走の初勝利になる。1988年に資格を取り、27年待って重賞を勝ち、その年の暮れに最上位のタイトルまで来た。遅れて来る、という言い方があるなら、この人と馬にはそれがよく似合った。
六十秒六
2016年は、勝てない年だった。1月の川崎記念はホッコータルマエに0秒0差の2着。かしわ記念5着、帝王賞3着、日本テレビ盃3着、JBCクラシック3着。三着、三着、三着と続く。 中央に姿を見せたのは、12月4日のチャンピオンズカップただ一度である。6番人気。高木登はレース前、中央のこのメンバーではどうしても道中で置かれてしまうから、なるべく速い流れになって引っ張ってもらいたい、と話していた。 前半1000mは60秒6で流れた。サウンドトゥルーは先頭から12、3馬身離れた後方2番手。4コーナーで馬群が前後ふたつに割れ、直線入口、内柵沿いにいた馬体はその割れ目を抜けて馬場の中央へ出る。先に抜け出したアウォーディーの脚色が鈍ったところへ並びかけ、クビだけ前に出た。上がり35秒8。追い込み一辺倒——それが、この馬の持っている唯一の形だった。 「ハマりましたね」[^1]。勝利騎手インタビューの第一声である。ジャパンカップダートの時代を含めて、関東の厩舎の馬がこの競走を勝つのは、2002年のイーグルカフェ以来2頭目だった。この年、JRA賞最優秀ダートホースに選ばれる。
出典:Number Web(島田明宏)「ダートの新王者はサウンドトゥルー!追い込み一辺倒が「必殺の形」。」2016年12月5日配信、https://number.bunshun.jp/articles/-/827010 、閲覧日:2026年7月29日。
三度目の正直
2017年、川崎記念は1番人気で2着。フェブラリーステークスは柴田善臣を背に8着。帝王賞4着、日本テレビ盃はアポロケンタッキーに0秒0差の2着。 11月3日、大井のJBCクラシック。2015年に2着、2016年に3着。三度目の挑戦だった。重馬場の4番人気。中団から抜け出して先頭に並びかけたケイティブレイブを、外から差し切る。2分4秒5、0秒2差。GI・JpnI級のタイトルは、これで三つになった。 そこから中央での日々は静かに畳まれていく。1か月後のチャンピオンズカップは2番人気で11着。年末の東京大賞典はコパノリッキーの2着。2018年は一年を通して勝ち鞍がなく、11月4日、京都で行われたJBCクラシックの5着が、大野拓弥がこの背に乗った最後のレースになった。中央での成績は34戦7勝。11月7日、競走馬登録が抹消された。
船橋の十一歳
新しい住まいは船橋、佐藤裕太厩舎。移籍後の初戦がいきなり東京大賞典で、8歳の暮れに4着へ走った。 2019年2月6日、大井の金盃。ダート2600mを1番人気で勝つ。南関東の所属馬には原則9歳までという年齢の上限があるが、A1のクラスにいる馬は年内に一度でも5着以内に入れば、翌年も走る資格を得る。9歳の2月に挙げたこの一勝が、10歳の一年を連れてきた。 2020年2月5日、金盃連覇。3月のダイオライト記念は3着で、勝ったのは半弟のアナザートゥルースだった。9月9日、大井2400mの東京記念。10歳での重賞制覇である。地方でこの馬に最も多く跨った森泰斗が、その手綱を取っていた。 11歳になった2021年、正月の報知オールスターカップで3着。2月17日の金盃は1番人気で3着。それが、68戦目だった。
静内へ帰る
3月12日の朝、調教で歩様に異常が出た。レントゲンに種子骨の骨折が写り、その日のうちに引退が発表される。骨折が判った時は涙が止まらなかった、と佐藤裕太は明かした。「毎日、自分で調教に乗り、日本一の背中を感じることができました」[^1] 68戦13勝。2着11回、3着19回。掲示板を外したのは11回だけである。中央34戦7勝、地方34戦6勝——ちょうど半分ずつ走って、どちらでも勝った。獲得賞金7億6002万8000円。デビューから最後の一戦まで、8年4か月。 4月1日に地方競馬の登録も抹消され、この馬は生まれた場所へ帰った。新ひだか町静内、岡田スタッド。功労馬として繋養されている。同じ年の秋には、同じ牧場で生まれ、同じ緑の勝負服を着たタイトルホルダーが菊花賞を勝った。 5歳の秋まで重賞に手が届かず、去勢され、それでも11歳の2月まで走り続けた。後ろから差す以外の形を持たない馬が、暮れの大井と師走の中京を獲った。静内の放牧地で草を食んでいるのは、そういう馬である。
出典:船橋競馬公式サイト「サウンドトゥルー号の引退について」2021年3月12日、https://blog.f-keiba.com/info/2021/03/post-c9eb.html 、閲覧日:2026年7月29日。
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