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シェイクユアハート
通算成績30戦6勝
獲得賞金2億7,706万円
生年月日 2020.03.30(令和2年)毛色 栗毛性 牡
全成績
主要戦績(抜粋)・新しい順| 年月日 | 着順 | レース | コース | 人気 | 騎手 | タイム | 上り3F | 映像 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 14 | GI宝塚記念 | 阪神 芝2200 | 11人気 | 古川吉洋 | 2:14.9 | 上り36.9 | 映像 | |
| 1 | GII東海テレビ杯金鯱賞 | 中京 芝2000 | 8人気 | 古川吉洋 | 1:58.1 | 上り33.5 | 映像 | |
| 4 | GII京都記念 | 京都 芝2200 | 5人気 | 古川吉洋 | 2:13.1 | 上り33.7 | 映像 | |
| 1 | GIII中日新聞杯 | 中京 芝2000 | 3人気 | 古川吉洋 | 1:57.6 | 上り33.2 | 映像 | |
| 2 | LアンドロメダS | 京都 芝2000 | 2人気 | 古川吉洋 | 1:59.0 | 上り34.6 | — | |
| 11 | GIII新潟記念 | 新潟 芝2000 | 10人気 | 古川吉洋 | 1:58.8 | 上り33.4 | 映像 | |
| 2 | GIII小倉記念 | 小倉 芝2000 | 3人気 | 古川吉洋 | 2:00.2 | 上り36.4 | 映像 | |
| 1 | 垂水S | 阪神 芝2000 | 3人気 | 古川吉洋 | 1:58.6 | 上り35.3 | — | |
| 3 | 烏丸S | 京都 芝2400 | 3人気 | 古川吉洋 | 2:24.4 | 上り34.9 | — | |
| 4 | 御堂筋S | 阪神 芝2400 | 2人気 | 古川吉洋 | 2:25.5 | 上り34.6 | — | |
| 3 | 飛鳥S | 京都 芝2000 | 1人気 | 古川吉洋 | 2:01.1 | 上り34.8 | — | |
| 2 | 寿S | 中京 芝2000 | 2人気 | 古川吉洋 | 2:02.1 | 上り35.4 | — | |
| 2 | オリオンS | 京都 芝2200 | 3人気 | 古川吉洋 | 2:13.8 | 上り33.3 | — | |
| 2 | 修学院S | 京都 芝2000 | 3人気 | 古川吉洋 | 1:57.9 | 上り35.1 | — | |
| 2 | ムーンライトH | 中京 芝2200 | 7人気 | 古川吉洋 | 2:11.1 | 上り34.0 | — | |
| 2 | テレQ杯 | 小倉 芝2000 | 3人気 | 秋山稔樹 | 2:00.3 | 上り35.6 | — | |
| 3 | 下鴨S | 京都 芝2000 | 1人気 | 古川吉洋 | 1:59.5 | 上り35.0 | — | |
| 2 | ダイワスカーレットC | 阪神 芝2000 | 7人気 | 古川吉洋 | 1:59.1 | 上り34.5 | — | |
| 3 | 関門橋S | 小倉 芝2000 | 4人気 | 古川吉洋 | 2:02.2 | 上り35.4 | — | |
| 6 | 八坂S | 京都 芝2200 | 6人気 | 古川吉洋 | 2:13.3 | 上り36.4 | — | |
| 2 | サンタクロースS | 阪神 芝2000 | 8人気 | 古川吉洋 | 1:59.6 | 上り34.5 | — | |
| 4 | 比叡S | 京都 芝2400 | 3人気 | 古川吉洋 | 2:28.0 | 上り33.9 | — | |
| 1 | 清滝特別 | 京都 芝2200 | 4人気 | 古川吉洋 | 2:12.0 | 上り34.3 | — | |
| 1 | 3歳以上1勝クラス | 札幌 芝2000 | 7人気 | 古川吉洋 | 2:01.7 | 上り37.2 | — | |
| 6 | 富良野特別 | 札幌 芝2000 | 9人気 | 古川吉洋 | 2:02.8 | 上り35.4 | — | |
| 4 | 大寒桜賞 | 中京 芝2200 | 5人気 | 岩田康誠 | 2:22.4 | 上り37.9 | — | |
| 6 | GIIIきさらぎ賞 | 中京 芝2000 | 7人気 | 岩田康誠 | 2:00.8 | 上り35.1 | 映像 | |
| 3 | 3歳1勝クラス | 中京 芝2000 | 5人気 | 藤岡康太 | 2:00.8 | 上り35.2 | — | |
| 1 | 2歳未勝利 | 中京 芝2000 | 4人気 | 藤岡康太 | 2:01.0 | 上り36.3 | — | |
| 8 | 2歳新馬 | 阪神 芝2000 | 3人気 | 藤岡佑介 | 2:03.3 | 上り35.7 | — |
血統
金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ| 父ハーツクライHeart's Cry | サンデーサイレンスSunday Silence | Halo |
| Wishing Well | ||
| アイリッシュダンス | トニービンTony Bin | |
| ビューパーダンスBuper Dance | ||
| 母ルンバロッカRumba Loca | Sri Pekan | Red Ransom |
| Lady Godolphin | ||
| Rumba Azul | Fabulous Dancer | |
| Rare Sound |
旅程 — この馬の物語
2020年生まれの栗毛の牡馬。父ハーツクライ、母ルンバロッカ。主な勝ち鞍は中日新聞杯・東海テレビ杯金鯱賞。
踊りと、心臓 ― 名前の由来
シェイクユアハート。心を揺さぶれ、という名である。 父はハーツクライ。その名に「心」を宿し、鋭い末脚で古馬になって本格化した遅咲きの名馬だ。母はルンバロッカ、イタリアでレジーナエレナ賞(伊1000ギニー)を勝った牝馬で、その一族には踊りの名が連なる――母の母はルンバアズール。ルンバとは、踊りである。そしてハーツクライの母の名は、アイリッシュダンス。父方にも母方にも舞踏の血が流れ、その交点に「心を揺さぶる」という名が置かれた。2020年3月30日生まれの、栗毛の牡馬。半兄にはすみれステークスを勝ったロッカヴェラーノ、近親にはアメリカでGIを3勝したレイジングブルがいる。血の格は、確かにあった。 だが、その血が花を咲かせるまでには、ずいぶんと長い時間が必要だった。2022年10月29日、阪神の新馬戦。藤岡佑介を背に3番人気に推されたが、8着。旅は、つまずきから始まる。年末の未勝利戦を藤岡康太の手綱で勝ち上がってようやく一勝を挙げたが、年明けのきさらぎ賞は6着。世代の主役の座は、この馬のものにはならなかった。
古川吉洋 ― もう一人の遅咲き
2023年の夏、札幌で、手綱が古川吉洋に託される。以後この馬のほぼすべての騎乗を、このベテランが引き受けることになった。 古川吉洋。1996年デビュー、競馬学校「花の12期生」で、同期には福永祐一や和田竜二がいた。きらびやかな同期のなかで、初勝利はいちばん遅かった。それでも二年目の1997年12月、アインブライドで阪神3歳牝馬ステークスを制し、二十歳でGIを手にする。管理していたのは、その年に開業したばかりの宮徹。若い騎手と、新米の調教師が、二人がかりで咲かせた最初の大輪だった。 だが、そこからが長かった。次に古川が重賞を勝つのは2009年、ピエナビーナスのクイーンステークス――実に十二年ぶりのタイトルである。華やかな栄光より、勝てない時間のほうがずっと長い騎手人生だった。その古川が、同じ宮徹の厩舎で、また一頭の遅咲きに出会っていた。
銀の季節 ― 勝ちきれない馬
2023年の秋、札幌の1勝クラスと京都の清滝特別を連勝して、この馬はオープンの門をくぐる。だが、そこから始まったのは、勝利ではなく「2着」の長い行列だった。 サンタクロースステークス2着、ダイワスカーレットカップ2着、テレQ杯2着、ムーンライトハンデ2着、修学院ステークス2着、オリオンステークス2着、年をまたいで寿ステークスも2着。上がり3ハロンはいつも鋭いのに、ゴール前で、あと半馬身が届かない。脚を溜めて末脚に賭ける馬の、宿命のような負け方だった。善戦マン――勝ちきれない馬に貼られる、少しやさしくて、少し残酷な呼び名。それでも古川は鞍を降りず、宮徹も見限らなかった。歩みだけは、止まらなかった。
中日新聞杯 ― 二十八年越しの重賞
転機は、五歳になった2025年に訪れた。夏、垂水ステークスを勝って再び上位争いへ戻ると、続く小倉記念でいきなり2着に食い込み、重賞でも通用することを示す。新潟記念は11着と沈んだが、秋のアンドロメダステークスで2着に立て直し、12月13日、中京の中日新聞杯へ向かった。 3番人気。道中は中団の外、いつものように脚を溜め、最後の直線で外に持ち出すと、鋭い末脚で先行勢を一気に差し切った。勝ちタイムは1分57秒6。デビューから三年余り、通算二十七戦目にして、初めての重賞タイトルだった。 ゴールの瞬間、鞍上のベテランは思わず拳を握った。「久しぶりにガッツポーズしました」[^1]。この日の騎乗は、古川と宮徹のコンビにとって二十一度目。そして二人が同じ重賞のウイナーズサークルに立つのは、あのアインブライドの阪神3歳牝馬ステークス以来――二十八年ぶりのことだった。若い騎手と新米調教師が咲かせた最初の花が、白髪の増えたベテランと老練の師のもとで、もう一度ひらいた。
出典:東スポ競馬「【中日新聞杯結果&コメント】シェイクユアハート待望の重賞初V 古川吉洋「久しぶりにガッツポーズしました」」2025年12月13日配信、https://tospo-keiba.jp/breaking_news/66290、閲覧日:2026年7月17日。
金鯱賞 ― 大外一気
年が明けて六歳。京都記念は4着に敗れたが、2026年3月15日、得意の中京で行われた金鯱賞で、この馬は自らの真骨頂を見せた。 8番人気。すっかり伏兵の評価だった。道中は後方でじっと脚を溜め、直線で大外へ持ち出す。そこからの強襲がすさまじかった。前を行く先行勢をまとめて呑み込み、2着のジョバンニをハナ差、1番人気のクイーンズウォークを半馬身抑えて、ゴール板を先頭で駆け抜ける。重賞2勝目、それも格上のGIIだった。 「腹をくくってじっとしていました」[^1]。古川はレース後、そう静かに振り返った。動かず、待ち、最後の一瞬に賭ける。遅咲きの馬と、遅咲きの騎手が選び取った、二人だけの勝ち方だった。
出典:東スポ競馬「【金鯱賞結果&コメント】シェイクユアハートが重賞2勝目 古川吉洋「腹をくくってじっとしていました」」2026年3月15日配信、https://tospo-keiba.jp/breaking_news/69448、閲覧日:2026年7月17日。
頂への挑戦、そして続く旅
二つの重賞を手にした馬に、初めてのGIの舞台が用意された。2026年6月14日、阪神の宝塚記念。六歳での、遅い初挑戦だった。 だが、頂は遠かった。11番人気14着。一線級の古馬が集うグランプリで、いつもの末脚は不発に終わる。GIの壁は、厚かった。 それでも、この馬の旅はまだ終わっていない。四歳で幾度も2着に泣き、五歳でようやく重賞を掴み、六歳でGIIまで昇ってきた馬である。急ぐ血ではないのだ――父ハーツクライもまた、末脚を武器に古馬になって本格化し、暮れの有馬記念を差し切った馬だった。 放牧を挟んで、また中京の直線がめぐってくる。外へ持ち出し、脚を伸ばし、古川吉洋がもう一度あの拳を握る日を。心を揺さぶれ、という名の馬は、その名の通りに、静かに次の一戦を待っている。
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