名馬の記憶を、再生する。
RACE & RETIREMENT FILM ARCHIVE
YouTubeに散らばる名レースの記録と、北海道で余生を送る引退馬たちの映像を、ひとつの旅(Journey)として結び直すアーカイブ。
レースの三分間だけが、馬の一生ではない。ゴール板の先に続く時間まで、辿れるように。
物語で辿る
テーマ別に名馬の歴史を読む・観る注目の映像
編集部の◎印 — まずはここからハロン棒をつまんで、過去へ。
この頃の映像
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◎=選択中の年ジャーニー新聞 — 縮刷版
この時代を駆けた馬
牧場帖
一冊ずつ、ひらく。引退した名馬たちの、いまを綴る記録。名馬録
スライダーを動かすと、その世代に生まれた馬を獲得賞金の多い順で表示します。
サノノグレーター
通算成績7戦3勝
獲得賞金6,581万円
生年月日 2023.03.29(令和5年)毛色 鹿毛性 牡
全成績
主要戦績(抜粋)・新しい順| 年月日 | 着順 | レース | コース | 人気 | 騎手 | タイム | 上り3F | 映像 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | GIIIラジオNIKKEI賞 | 福島 芝1800 | 1人気 | 田辺裕信 | 1:45.2 | 上り34.0 | 映像 | |
| 9 | GI皐月賞 | 中山 芝2000 | 14人気 | 田辺裕信 | 1:57.3 | 上り33.9 | 映像 | |
| 5 | GIIフジTVスプリングS | 中山 芝1800 | 4人気 | 田辺裕信 | 1:46.2 | 上り34.2 | 映像 | |
| 6 | GIII共同通信杯 | 東京 芝1800 | 6人気 | 横山武史 | 1:46.4 | 上り34.0 | 映像 | |
| 1 | 葉牡丹賞 | 中山 芝2000 | 4人気 | 横山武史 | 1:58.2 | 上り34.5 | — | |
| 6 | GIII新潟2歳S | 新潟 芝1600 | 2人気 | 横山琉人 | 1:34.7 | 上り33.2 | 映像 | |
| 1 | 2歳新馬 | 東京 芝1600 | 5人気 | 横山琉人 | 1:34.6 | 上り33.9 | — | |
| 取 | 2歳新馬 | 東京 芝1800 | 横山琉人 | — | — |
血統
金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ| 父グレーターロンドン | ディープインパクトDeep Impact | サンデーサイレンスSunday Silence |
| ウインドインハーヘアWind in Her Hair | ||
| ロンドンブリッジ | ドクターデヴィアスDr Devious | |
| オールフォーロンドンAll for London | ||
| 母メメクザリアーナ | ジャングルポケットJungle Pocket | トニービンTony Bin |
| ダンスチャーマーDance Charmer | ||
| ピエナビーナス | フジキセキFuji Kiseki | |
| オープニングタイトルOpening Title |
旅程 — この馬の物語
2023年生まれの鹿毛の牡馬。父グレーターロンドン、母メメクザリアーナ。通算成績は7戦3勝。主な勝ち鞍はラジオNIKKEI賞。
名は、馬主と父から
サノノグレーター。前半の「サノノ」は馬主・佐野信幸の名から、後半の「グレーター」は父グレーターロンドンから採られている。持ち主と父の名を縫い合わせた、競馬では珍しくない命名だ。 父グレーターロンドンは2012年生まれ、ディープインパクトの仔。母ロンドンブリッジを通じて欧州の血を引き、現役時代は中京記念(GIII)を制したマイル~中距離の堅実派だった。母メメクザリアーナの父はジャングルポケット。その牝系をさかのぼると、2代母にピエナビーナス――2009年のクイーンステークス(GIII)を勝った牝馬がいる。重賞を勝った祖母の血が、孫の代でもう一度芝に出てきた。 2023年3月29日、北海道日高町の沖田牧場で生まれた鹿毛の牡馬。スピードと持続力を併せ持つ血の設計図を、まだ誰も読み解いていない。
二つのレコードを置いてきた
2025年6月8日、デビュー戦は出走取消。初陣は2週間先送りになった。6月22日、東京の芝1600m。横山琉人を背に、サノノグレーターは1分34秒6で勝ち上がる。 夏の新潟2歳ステークス(GIII)は2番人気で6着と崩れたが、12月の葉牡丹賞(中山・芝2000m)を勝ち切ると、その勝ち時計1分58秒2は中山芝2000mの2歳レコードだった。距離が延びるほど、この馬の歩幅は伸びた。 3歳の春は王道を進む。共同通信杯6着、フジテレビ賞スプリングステークス5着。そして4月の皐月賞(GI)は14番人気の伏兵として9着。掲示板には届かなかったが、クラシックの一線で大きく崩れはしなかった。横山琉人から横山武史、そして田辺裕信へ――手綱は替わりながら、馬は静かに力をつけていた。
福島のレコード ― 2026年ラジオNIKKEI賞
2026年6月28日、福島・芝1800m。ラジオNIKKEI賞(GIII)。サノノグレーターはついに1番人気に推された。鞍上は田辺裕信。これまで課題だったゲートを、陣営は調教で詰めてきていた。 中団の外目で脚をため、直線で大外へ持ち出す。前が壁になることのない進路から、ためた脚を一気に解き放った。差し切って1馬身4分の1。勝ち時計1分45秒2は、福島の芝1800mに刻まれたコースレコードだった。 田辺はレース後、外に出さず脚をためれば止まらないと信じ、馬の力を信用して強気に動いての完勝だったと振り返った。まだ若い馬だけに、これからが楽しみだとも語った。 重賞初制覇。皐月賞で見せた我慢が、夏の福島でレコードという形になった。3歳の夏は、まだ始まったばかりだ。