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リフレーミング
通算成績36戦6勝
獲得賞金1億9,148万円
生年月日 2018.03.19(平成30年)毛色 黒鹿毛性 牡
全成績
主要戦績(抜粋)・新しい順| 年月日 | 着順 | レース | コース | 人気 | 騎手 | タイム | 上り3F | 映像 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 7 | GIII中山金杯 | 中山 芝2000 | 14人気 | 石橋脩 | 2:00.6 | 上り34.0 | 映像 | |
| 中 | GIII中日新聞杯 | 中京 芝2000 | 11人気 | M.デム | — | 映像 | ||
| 8 | GIII福島記念 | 福島 芝2000 | 13人気 | 石川裕紀人 | 2:00.5 | 上り33.6 | 映像 | |
| 14 | GIII新潟記念 | 新潟 芝2000 | 13人気 | 石橋脩 | 1:59.6 | 上り34.4 | 映像 | |
| 17 | GIII関屋記念 | 新潟 芝1600 | 16人気 | 石橋脩 | 1:32.6 | 上り33.6 | 映像 | |
| 15 | GIII七夕賞 | 福島 芝2000 | 8人気 | M.デムーロ | 2:04.1 | 上り38.9 | 映像 | |
| 15 | GII中山記念 | 中山 芝1800 | 12人気 | 内田博幸 | 1:46.0 | 上り34.3 | 映像 | |
| 1 | GIII小倉記念 | 中京 芝2000 | 1人気 | 川田将雅 | 1:56.5 | 上り34.1 | 映像 | |
| 5 | GIII七夕賞 | 福島 芝2000 | 3人気 | 丸田恭介 | 1:58.5 | 上り35.0 | 映像 | |
| 5 | GIII新潟大賞典 | 新潟 芝2000 | 5人気 | 丸田恭介 | 2:00.6 | 上り33.7 | 映像 | |
| 1 | L福島民報杯 | 福島 芝2000 | 2人気 | 丸田恭介 | 1:58.9 | 上り34.2 | — | |
| 1 | 湾岸S | 中山 芝2200 | 5人気 | 川田将雅 | 2:12.9 | 上り34.5 | — | |
| 3 | 飛鳥S | 京都 芝2000 | 5人気 | 団野大成 | 2:01.0 | 上り33.7 | — | |
| 3 | ウェルカムS | 東京 芝2000 | 8人気 | 田辺裕信 | 1:59.4 | 上り33.4 | — | |
| 3 | 甲斐路S | 東京 芝2000 | 1人気 | 藤岡康太 | 1:59.2 | 上り34.8 | — | |
| 4 | 関ケ原S | 中京 芝2000 | 3人気 | 藤岡康太 | 2:01.6 | 上り33.8 | — | |
| 2 | 江の島S | 東京 芝2000 | 4人気 | 田辺裕信 | 2:00.3 | 上り33.8 | — | |
| 7 | 緑風S | 東京 芝2400 | 8人気 | 大野拓弥 | 2:26.7 | 上り34.2 | — | |
| 4 | 府中S | 東京 芝2000 | 8人気 | 大野拓弥 | 1:58.3 | 上り33.3 | — | |
| 15 | 御堂筋S | 阪神 芝2400 | 6人気 | 今村聖奈 | 2:31.1 | 上り35.9 | — | |
| 5 | サンタクロースS | 阪神 芝2000 | 3人気 | 藤岡康太 | 2:00.5 | 上り34.6 | — | |
| 3 | ウェルカムS | 東京 芝2000 | 3人気 | 川田将雅 | 1:58.2 | 上り33.5 | — | |
| 3 | 魚沼S | 新潟 芝2000 | 4人気 | 富田暁 | 2:00.4 | 上り33.8 | — | |
| 13 | 関ケ原S | 中京 芝2000 | 3人気 | 藤岡康太 | 2:00.2 | 上り35.0 | — | |
| 2 | 京橋S | 阪神 芝2000 | 2人気 | 藤岡康太 | 1:58.4 | 上り33.7 | — | |
| 1 | 天竜川特別 | 中京 芝2000 | 1人気 | 川田将雅 | 2:04.2 | 上り33.4 | — | |
| 2 | 長良川特別 | 中京 芝2200 | 3人気 | 西村淳也 | 2:11.7 | 上り36.2 | — | |
| 2 | 境港特別 | 阪神 芝2400 | 4人気 | 西村淳也 | 2:28.3 | 上り33.5 | — | |
| 1 | 3歳以上1勝クラス | 福島 芝2000 | 5人気 | 秋山稔樹 | 2:01.5 | 上り35.0 | — | |
| 4 | 3歳以上1勝クラス | 新潟 芝2200 | 3人気 | 藤岡康太 | 2:13.9 | 上り35.6 | — | |
| 1 | 3歳未勝利 | 中京 芝2000 | 1人気 | 藤岡康太 | 2:00.4 | 上り35.1 | — | |
| 2 | 3歳未勝利 | 中京 芝2000 | 1人気 | 藤岡康太 | 2:00.3 | 上り35.7 | — | |
| 2 | 3歳未勝利 | 新潟 芝2000 | 1人気 | 秋山稔樹 | 2:02.9 | 上り35.7 | — | |
| 4 | 3歳未勝利 | 阪神 芝2000 | 3人気 | 斎藤新 | 2:02.8 | 上り34.7 | — | |
| 4 | 3歳未勝利 | 小倉 芝2000 | 11人気 | 秋山稔樹 | 2:02.1 | 上り35.4 | — | |
| 8 | 3歳新馬 | 中京 ダ1400 | 8人気 | 柴山雄一 | 1:28.3 | 上り38.5 | — |
血統
金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ| 父キングヘイローKing Halo | ダンシングブレーヴDancing Brave | Lyphard |
| Navajo Princess | ||
| グッバイヘイローGoodbye Halo | Halo | |
| Pound Foolish | ||
| 母ヒーリング | バトルプランBattle Plan | エンパイアメーカーEmpire Maker |
| Flanders | ||
| キャットニップ | タバスコキャットTabasco Cat | |
| スウィートインディSweet Indy |
旅程 — この馬の物語
2018年生まれの黒鹿毛の牡馬。父キングヘイロー、母ヒーリング。主な勝ち鞍は小倉記念。
良いも悪いも、考え方次第 ― 名前の由来
リフレーミング。心理学の言葉で、ある枠組みで捉えている物事を、枠を掛け替えて別の見方に組み替えることを指す。試験終了まであと十五分を「もう十五分しかない」と取るか「まだ十五分ある」と取るか――同じ景色が、枠ひとつでまるで違って見える。 2018年3月19日、北海道の橋本牧場に、黒鹿毛の牡馬が生まれた。父はキングヘイロー、母はヒーリング。癒しという名の母から、見方を組み替える技法という名の仔へ。心にまつわる言葉が、母子で受け継がれていた。 父キングヘイローは、良血として世に出ながら頂まで長くかかった馬だった。皐月賞は2着に敗れ、GIの扉はなかなか開かず、十一度目の挑戦でようやく高松宮記念を掴んだ。その血はカワカミプリンセスやローレルゲレイロを送り出したが、2019年3月19日――リフレーミングが生まれたちょうど一年後の同じ日に、優駿スタリオンステーションで世を去る。この黒鹿毛は、父の生涯の終わりに近い世代の産駒だった。晩年の血が一頭、地道に重賞へと辿り着く物語が、ここから始まる。
藤岡康太の初勝利 ― ダートからの出直し
デビューは2021年2月6日、中京のダート1400m。8着に沈んだ。血も走りも、本来は芝の中距離を向く馬で、最初の一戦はいわば掛け違えた枠のなかにいた。 芝に舞台を移すと、末脚が生きはじめる。未勝利戦を二度、僅差の2着で足踏みしたのち、2021年5月30日、中京の芝2000mでようやく初勝利を掴んだ。鞍上は藤岡康太。デビューからの数戦で手綱を取り、この馬に初めての白星をもたらしたのが、その人だった。秋には福島でもう一勝を上乗せし、オープンへの階段を上りはじめる。 藤岡康太――調教師・藤岡健一を父に持ち、兄に佑介がいる栗東の生まれ。リフレーミングの序盤を支えたこの騎手の名は、のちにこの物語へ、もう一度、別の色を伴って戻ってくる。
川田将雅と、長い踊り場
2022年2月、中京の天竜川特別。手綱を取ったのは川田将雅だった。1番人気に応えて完勝し、以後この馬の主要な勝ち鞍の多くを、川田が担っていく。手の合う一頭と、それを引き出す名手の付き合いが、ここから始まった。 だが、そこから先は長い踊り場だった。オープン特別を舞台に、3着、2着、また3着――好走はするのに、あと一歩が遠い。2022年から2023年にかけて、リフレーミングは勝ち切れない中堅として、東京や中京の芝2000mを走り続けた。力のあることは明らかだったが、気性の難しさが、それをたびたび取りこぼさせた。掛かる、力む、うまく走れない。額面どおりの能力を出すことが、この馬にはいつも難しかった。
二〇二四年、春 ― 喪失をくぐって
六歳になった2024年、歯車が噛み合いはじめる。3月、中山の湾岸Sを川田で制すると、4月の福島民報杯も丸田恭介を背に勝ち切った。連勝で、重賞の舞台がいよいよ現実味を帯びる。 その連勝の狭間、2024年4月10日、藤岡康太が世を去った。6日の阪神競馬で落馬し、意識の戻らぬまま、35歳の若さで逝った。リフレーミングに初めての勝利を贈った手が、もう手綱を取ることはない。序盤をともにした馬が重賞へ届こうという、まさにその春の出来事だった。 新潟大賞典5着、七夕賞5着。夏へ向けて、態勢は静かに整っていった。
桶狭間のレコード ― 小倉記念
2024年8月11日、小倉記念。その年の一戦は、中京の芝2000mで行われた。1番人気に推されたリフレーミングは、道中を8番手で進む。四角で外に持ち出されると、猛暑の直線で末脚が爆ぜた。内で粘るコスタボニータを首差だけ捉え、先頭でゴール板を過ぎる。勝ち時計1分56秒5は、コースレコードを0秒7も更新する高速決着だった。六歳にして掴んだ、重賞初制覇である。 レースのあと、川田は馬の成長を語った。「能力を出すのが難しい馬です。でも、馬自身が成長してかなり穏やかな状態で競馬ができるようになってきました」[^1]。掛かり、力んで力を出せなかった馬が、穏やかに走る術を覚えた。名前のとおり、この馬は自らの枠組みを掛け替えてみせた。難しさを、勝利に変えられる強さへと。
出典:中日スポーツ「リフレーミング、桶狭間の猛暑吹き飛ばす豪脚一閃! “手が合う”川田将雅の鮮やかエスコートでレコードV【小倉記念】」2024年8月11日配信、https://www.chunichi.co.jp/article/942492、閲覧日:2026年7月21日。
終いの一年、そして伝える側へ
頂は、長くは続かなかった。2025年、リフレーミングは重賞路線で二桁着順を繰り返す。中山記念15着、七夕賞15着、関屋記念17着、新潟記念14着。福島記念で8着に持ち直したものの、12月の中日新聞杯では、レース中に右前肢の跛行を発症し、四角で競走を中止した。ゴールまで走り切れなかった一戦である。 明けて2026年1月4日、中山金杯7着。八歳のこの一戦を最後に、リフレーミングはターフを去った。36戦6勝、一億九千万を超える賞金を稼ぎ、重賞のタイトルをひとつ、確かに刻んだ足跡だった。 種牡馬として、北海道で第二の生を送る。十一度目でGIに辿り着いた父の血、頂まで長くかかった血が、また次の世代へと渡っていく。難しさを抱えたまま、それでも六年を走り抜き、自分の枠を組み替えて重賞に届いた馬。その走りを見届けた者にとって、リフレーミングという名は、これ以上なくふさわしい。
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