名馬の記憶を、
再生する。

年表ICHINEN-ISSO — 2400m

BOKUJŌ-CHŌ — HOKKAIDO

牧場帖

一年ずつ、顔ぶれをたどる。引退した名馬たちの繋養・在籍と映像を綴る帳面。
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名馬録

この世代(生まれ年)

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プラダリアのイメージビジュアル
プラダリアPradaria
Pradaria

プラダリア

通算成績24戦4勝

獲得賞金29,102万円

生年月日 2019.04.03(令和元年)毛色 鹿毛

全成績

主要戦績(抜粋)・新しい順
プラダリアの成績一覧
年月日着順レースコース人気騎手タイム上り3F映像
10 GIIアルゼンチン共和国杯 東京 芝2500 14人気 亀田温心 2:30.6 上り34.3映像
15 GII京都大賞典 京都 芝2400 7人気 高杉吏麒 2:25.0 上り35.7映像
13 GI宝塚記念 阪神 芝2200 15人気 高杉吏麒 2:13.4 上り37.7映像
10 GI天皇賞(春) 京都 芝3200 10人気 松山弘平 3:17.1 上り38.6映像
6 GII京都記念 京都 芝2200 3人気 池添謙一 2:16.2 上り34.6映像
11 GI香港ヴァーズ シャティン 芝2400 4人気 C.デムーロ 映像
7 GII京都大賞典 京都 芝2400 3人気 池添謙一 2:23.3 上り34.9映像
4 GI宝塚記念 京都 芝2200 6人気 池添謙一 2:12.4 上り34.9映像
6 GI大阪杯 阪神 芝2000 4人気 池添謙一 1:58.6 上り34.8映像
1 GII京都記念 京都 芝2200 3人気 池添謙一 2:12.1 上り34.8映像
14 GI有馬記念 中山 芝2500 12人気 B.ムルザバエフ 2:31.9 上り35.7映像
1 GII京都大賞典 京都 芝2400 5人気 池添謙一 2:25.3 上り35.6映像
4 GIII新潟記念 新潟 芝2000 3人気 池添謙一 1:59.3 上り34.1映像
6 GI宝塚記念 阪神 芝2200 16人気 菱田裕二 2:11.6 上り35.3映像
5 GII目黒記念 東京 芝2500 2人気 池添謙一 2:31.1 上り34.3映像
3 GII京都記念 阪神 芝2200 4人気 池添謙一 2:11.5 上り34.9映像
3 GII日経新春杯 中京 芝2200 4人気 松山弘平 2:14.3 上り34.8映像
7 GI菊花賞 阪神 芝3000 5人気 池添謙一 3:03.6 上り37.2映像
8 GII神戸新聞杯 中京 芝2200 2人気 池添謙一 2:12.2 上り35.2映像
5 GI東京優駿 東京 芝2400 5人気 池添謙一 2:22.8 上り35.2映像
1 GIIテレビ東京杯青葉賞 東京 芝2400 4人気 池添謙一 2:24.2 上り34.2映像
1 3歳未勝利 阪神 芝2400 1人気 池添謙一 2:29.0 上り34.9
2 3歳未勝利 中京 芝2000 2人気 池添謙一 2:02.7 上り34.6
2 3歳新馬 中京 芝2000 1人気 池添謙一 2:04.3 上り34.3

血統

金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ
プラダリアの血統表(左から親・祖父母・曽祖父母)
ディープインパクトDeep ImpactサンデーサイレンスSunday SilenceHalo
Wishing Well
ウインドインハーヘアWind in Her HairAlzao
Burghclere
シャッセロールクロフネKurofuneフレンチデピュティFrench Deputy
ブルーアヴェニューBlue Avenue
ポポラスフォーティナイナーForty Niner
リトルオードリー
STORY

旅程 — この馬の物語

2019年生まれの鹿毛の牡馬。父ディープインパクト、母シャッセロール。主な勝ち鞍はテレビ東京杯青葉賞・京都大賞典・京都記念。

名と血 ― 池添の兄弟

プラダリア。ポルトガル語で「草原」を意味する名を、その鹿毛の牡馬は背負った。 2019年4月3日、オリエント牧場に生まれる。父はディープインパクト、母シャッセロールの父はクロフネ。派手なクラシック血統というより、母系にじっくりと底を持つ配合だった。三代母リトルオードリーは報知杯4歳牝馬特別を勝ち、優駿牝馬で3着に走った牝馬。華やかではないが、大舞台をうかがう芯がこの一族には流れていた。 この馬を託されたのは、栗東の池添学厩舎。そして手綱を取るのは、その兄でJRA騎手の池添謙一。父は元調教師の池添兼雄。弟が仕上げ、兄が跨る――馬づくりを生業にしてきた一族の、兄弟の馬だった。

青葉賞 ― 兄弟のダービー、その手前

デビューは2022年1月、中京の新馬戦。1番人気に推されながら2着、続く未勝利戦も2着と、勝ち切れない滑り出しだった。三戦目、阪神の未勝利戦をようやく制して初勝利。ここまで、鞍上はずっと兄・池添謙一である。 勢いは本物だった。4月末のテレビ東京杯青葉賞、東京の2400m。4番人気のプラダリアは直線でロードレゼルを半馬身差し切り、重賞を手にする。ダービーへの優先出走権――その一枚を、兄弟でつかんだ。 だが青葉賞は、ダービーへの登竜門でありながら、その勝ち馬が本番の頂点までは届かない――そんなジンクスを長く背負う一戦でもあった。5月29日、5番人気で府中に立ったプラダリアは、5番手からしぶとく脚を伸ばして5着。勝ったのはドウデュース、2着はイクイノックスだった。頂は、あと数完歩のところで遠かった。秋は神戸新聞杯8着、菊花賞7着。クラシックの一年は、勝ち星のないまま暮れていった。

京都大賞典 ― クビ差でつかんだ重賞

4歳になっても、勝ち星は遠かった。日経新春杯3着、京都記念3着、目黒記念5着。宝塚記念では16番人気の低評価をはねのけて6着に食い込んだが、掲示板の一歩先には届かない。この時期は松山弘平や菱田裕二が手綱を取ることもあり、兄の鞍はいったんこの馬を離れていた。 再び池添謙一が戻ったのが、2023年10月の京都大賞典だった。改修を終えた京都の芝2400m、5番人気。直線、堅実に重賞で好走を重ねてきたボッケリーニとの追い比べになった。競り合いをクビ差で制し、プラダリアは重賞二つ目のタイトルをもぎ取る。手綱が戻った一戦での勝利だった。 もっとも、栄光の隣にはいつも影がある。暮れの有馬記念は14着。中山の暮れの大舞台は、この馬の力を映す鏡にはならなかった。

京都記念 ― 京都に強い馬

年が明けて2024年2月、京都記念。3番人気のプラダリアは、のちに大阪杯を制することになるベラジオオペラとの競り合いを3/4馬身退け、重賞三勝目を刻んだ。青葉賞を除けば、この馬の重賞タイトルはいずれも京都の芝から生まれている。栗東で育ち、京都で堂々と抜け出す――プラダリアは、京都に強い馬になっていた。 しかしGIの頂は、最後まで高かった。同年の大阪杯は6着、宝塚記念は4着。あと一歩、あと半歩というところで、いちばん大きな箱の扉は開かない。暮れには海を渡り、香港ヴァーズにも挑んだ。手綱をデムーロに託しての遠征は11着。世界の壁もまた、厚かった。

草原へ ― 旅の終わり

2025年、歯車は少しずつ噛み合わなくなっていく。京都記念6着、天皇賞(春)10着、宝塚記念13着、京都大賞典15着。手綱は高杉吏麒や亀田温心へと移り、かつて京都で堂々と抜け出したあの伸びは、なかなか戻らなかった。最後の一戦は11月のアルゼンチン共和国杯、10着。 そして2025年12月18日、現役引退が発表された。行き先は北海道日高町のヴェルサイユリゾートファーム。功労馬として、静かな余生に入る。 通算24戦4勝、重賞3勝。GIの頂には立てなかったが、弟が仕上げ兄が御した鹿毛は、京都の芝で三度、堂々と先頭でゴールを駆け抜けた。名は草原。走り終えた馬はいま、北の牧場で、その名の通りの広い草の上に帰っている。

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