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ポエティックフレア
通算成績11戦5勝
獲得賞金(海外含む・概算)約1,347万円
生年月日 2018.03.26(平成30年)毛色 鹿毛性 牡
全成績
主要戦績(抜粋)・新しい順| 年月日 | 着順 | レース | コース | 人気 | 騎手 | タイム | 映像 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 3 | GI愛チャンピオンS | レパーズタウン 芝2000 | 3人気 | マニング | 映像 | ||
| 2 | GIジャックルマロワ賞 | ドーヴィル 芝1600 | 2人気 | マニング | 映像 | ||
| 2 | GIサセックスS | イギリス 芝1600 | 1人気 | マニング | — | ||
| 1 | GIセントジェームズパレ | アスコット 芝1590 | 1人気 | マニング | 1:37.4 | — | |
| 2 | GI愛2000ギニー | アイルランド 芝1600 | 3人気 | マニング | — | ||
| 6 | GI仏2000ギニー | パリロンシャン 芝1600 | 1人気 | マニング | — | ||
| 1 | GI英2000ギニー | イギリス 芝1600 | 9人気 | マニング | 1:35.6 | — | |
| 1 | L愛2000ギニーTRS | レパーズタウン 芝1400 | 2人気 | マニング | — | ||
| 1 | GIIIキラヴランS | レパーズタウン 芝1400 | 2人気 | マニング | 1:31.9 | — | |
| 10 | GIデューハーストS | イギリス 芝1400 | 10人気 | マニング | — | ||
| 1 | 未勝利戦 | アイルランド 芝1000 | 1人気 | マニング | 1:04.7 | — |
血統
金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ| 父Dawn Approach | New Approach | Galileo |
| Park Express | ||
| Hymn of the Dawn | Phone Trick | |
| Colonial Debut | ||
| 母Maria Lee | ロックオブジブラルタル | デインヒルDanehill |
| Offshore Boom | ||
| Elida | ロイヤルアカデミーII Royal Academy | |
| Saviour |
旅程 — この馬の物語
2018年生まれの鹿毛の牡馬。父Dawn Approach、母Maria Lee。主な勝ち鞍は英2000ギニー・セントジェームズパレ・キラヴランS。
一族の手のなかで
2018年3月26日、アイルランドに生まれた鹿毛。生産したのは名伯楽ジム・ボルジャー、馬主はその妻ジャッキー・ボルジャー、鞍上は娘婿のケヴィン・マニング――血も、勝負服も、手綱も、ひとつの一族のなかで完結する馬だった。マニングは1993年からボルジャー厩舎の主戦を務め、英愛でもっとも長く同じ厩舎に仕えた騎手である。父ダウンアプローチは、そのボルジャーが育て、マニングが乗って2021年の8年前――2013年の英2000ギニーを勝った無敗の2歳王者。その父ニューアプローチもまた、同じ厩舎・同じ騎手で2008年の英ダービーを制していた。三代にわたって、同じ厩舎と同じ人の手が血をつないでいた。母マリアリーは現役で1戦しただけの牝馬、母父はロックオブジブラルタル。2020年3月、ナースの新馬戦(芝1000m)で、エイダン・オブライエン管理の1頭を半馬身抑え、1番人気に応えて勝ち上がった。物語は、いつか父が通った道の入り口から始まった。
二歳の秋、影と光
秋、海を渡ってニューマーケットのデューハーストステークス(GI)へ向かう。2歳マイル路線の頂点だが、単勝25倍の伏兵は14頭中10着に沈んだ。勝ったのはエイダン・オブライエンのセントマークスバジリカ――この名が、以後一年にわたって行く手に立ち続けることになる。だが躓きは一週間しか尾を引かなかった。レパーズタウンに戻ったキラヴランステークス(GIII)を2馬身半差で危なげなく勝ち、負けても立て直せる馬であることを示す。まだ重賞ひとつの3歳目前の身。下馬評の中心にはいなかったが、陣営は静かに翌春を見ていた。
9番人気の大逆転 ― 英2000ギニー
2021年4月、レパーズタウンの前哨戦(愛2000ギニーTRS)を1馬身半差で快勝し、本番へ。5月1日、ニューマーケットの英2000ギニー。単勝16倍の9番人気にすぎなかった。ネイバルクラウンが作る流れを先団で追い、直線半ば、ウィリアム・ビュイックのマスターオブザシーズ(ゴドルフィンの本命)が抜け出して勝ったかに見えた。残り50mを切ってなお、前は開かない。それでもマニングが最後の一伸びを引き出し、ゴール寸前でハナ差だけ差し切った。3着ラッキーヴェガまでクビ。2014年ナイトオブサンダー以来の高オッズでの戴冠だった。8年前、同じ芝1600mを、同じボルジャー厩舎とマニングの手綱で父ダウンアプローチが勝っている。父と同じレースを、父と同じ人の手で。ボルジャーはこの馬を、自ら育てた中でもっとも完成された一頭だと評した。
二週間ごとの闘い
戴冠から休む間もなく、過密なローテーションが始まる。わずか15日後、パリロンシャンの仏2000ギニーへ遠征。1番人気に推されながら、連戦の反動か6着に敗れた。勝ったのは、またもセントマークスバジリカ。さらにその6日後、カラーの愛2000ギニーに駒を進めると、今度は同じボルジャー厩舎のマクスウィニーにハナ差だけ届かず2着。師は自厩舎の2頭で1着2着を分け合っていた。二週間のうちに三たびゲートへ。栄光の直後に並んだ二つの敗北は、いずれも前を行く相手にわずかに届かなかった、負けてなお胸を張れる負けだった。
アスコットの完勝 ― 父と同じ道
6月15日、ロイヤルアスコットのセントジェームズパレスステークス(GI)。今度は1番人気に応えた。終盤で後続を突き放し、2着ラッキーヴェガに4馬身1/4差をつける完勝だった。ここでもう一度、父の影が重なる。父ダウンアプローチは3歳時、距離を延ばした英ダービーで折り合いを欠いて大敗したのち、ボルジャーがマイルへ戻したこのセントジェームズパレスステークスで完全復活を遂げていた。英2000ギニーとセントジェームズパレスステークス――父と息子が、同じ二つのGIを、同じ厩舎と同じ騎手で勝ち継いだ。
名脇役の夏、そして海の向こうへ
夏以降は、欧州マイル戦線の最強馬たちを相手にした僅差の連続だった。グッドウッドのサセックスステークス(GI)は1番人気で直線先頭に立ちながら、末脚鋭い牝馬アルコールフリーに差されて2着。ドーヴィルのジャックルマロワ賞(GI)も残り200m付近で先頭に躍り出たが、年上のパレスピアにクビ差捉えられ2着。9月11日、レパーズタウンの愛チャンピオンステークス(GI)では、自身の得意距離を超える芝2000mでセントマークスバジリカ、ターナワと1馬身以内にひしめき3着。デューハーストで先着を許した宿敵が、最後は距離の壁ごと突きつけた形だった。通算11戦5勝。同年10月、ボルジャーは引退を発表する。行き先は、北海道・社台スタリオンステーション。アイルランドで一族の手だけを知って育った父の子は、海を越えた北の牧場で、次の季節を待つことになった。
産駒 — 旅を継ぐ馬
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