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オウケンブルースリ
通算成績27戦5勝
獲得賞金5億386万円
生年月日 2005.02.24(平成17年)毛色 栗毛性 牡
全成績
主要戦績(抜粋)・新しい順| 年月日 | 着順 | レース | コース | 人気 | 騎手 | タイム | 上り3F | 映像 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 14 | GI有馬記念 | 中山 芝2500 | 15人気 | 田辺裕信 | 2:34.4 | 上り37.5 | 映像 | |
| 14 | GIジャパンカップ | 東京 芝2400 | 17人気 | 浜中俊 | 2:24.9 | 上り34.5 | 映像 | |
| 7 | GIIアルゼンチン共和国杯 | 東京 芝2500 | 4人気 | 浜中俊 | 2:31.1 | 上り34.9 | — | |
| 2 | GII京都大賞典 | 京都 芝2400 | 7人気 | 浜中俊 | 2:23.4 | 上り35.2 | — | |
| 8 | GII阪神大賞典 | 阪神 芝3000 | 7人気 | 安藤勝己 | 3:14.4 | 上り39.5 | — | |
| 14 | GIIIダイヤモンドS | 東京 芝3400 | 3人気 | 田辺裕信 | 3:38.1 | 上り35.3 | — | |
| 10 | GIジャパンカップ | 東京 芝2400 | 12人気 | 蛯名正義 | 2:25.0 | 上り34.1 | 映像 | |
| 2 | GIIアルゼンチン共和国杯 | 東京 芝2500 | 1人気 | 田辺裕信 | 2:31.7 | 上り35.1 | — | |
| 3 | GII京都大賞典 | 京都 芝2400 | 3人気 | 浜中俊 | 2:24.3 | 上り33.1 | — | |
| 10 | GI天皇賞(春) | 京都 芝3200 | 12人気 | 浜中俊 | 3:21.9 | 上り35.8 | 映像 | |
| 8 | GII阪神大賞典 | 阪神 芝3000 | 2人気 | 浜中俊 | 3:05.4 | 上り35.5 | — | |
| 7 | GII京都記念 | 京都 芝2200 | 4人気 | 内田博幸 | 2:15.1 | 上り35.2 | — | |
| 11 | GI有馬記念 | 中山 芝2500 | 8人気 | 横山典弘 | 2:33.7 | 上り35.4 | 映像 | |
| 7 | GIジャパンカップ | 東京 芝2400 | 6人気 | C.ルメール | 2:25.4 | 上り33.8 | 映像 | |
| 2 | GII京都大賞典 | 京都 芝2400 | 1人気 | 内田博幸 | 2:25.1 | 上り34.7 | — | |
| 2 | GIジャパンカップ | 東京 芝2400 | 2人気 | 内田博幸 | 2:22.4 | 上り34.1 | 映像 | |
| 4 | GI天皇賞(秋) | 東京 芝2000 | 3人気 | 内田博幸 | 1:58.0 | 上り33.6 | 映像 | |
| 1 | GII京都大賞典 | 京都 芝2400 | 3人気 | 内田博幸 | 2:24.3 | 上り34.1 | — | |
| 7 | GII阪神大賞典 | 阪神 芝3000 | 1人気 | 内田博幸 | 3:14.4 | 上り39.5 | — | |
| 5 | GIジャパンカップ | 東京 芝2400 | 4人気 | 内田博幸 | 2:25.8 | 上り34.2 | 映像 | |
| 1 | GI菊花賞 | 京都 芝3000 | 1人気 | 内田博幸 | 3:05.7 | 上り34.8 | 映像 | |
| 3 | GII神戸新聞杯 | 阪神 芝2400 | 2人気 | 内田博幸 | 2:25.4 | 上り34.5 | 映像 | |
| 1 | 阿賀野川特別 | 新潟 芝2200 | 1人気 | 内田博幸 | 2:11.9 | 上り34.1 | — | |
| 1 | 生田特別 | 阪神 芝2400 | 1人気 | 武豊 | 2:28.0 | 上り34.4 | — | |
| 1 | 3歳未勝利 | 中京 芝2000 | 1人気 | 北村友一 | 2:00.0 | 上り35.6 | — | |
| 5 | 3歳未勝利 | 新潟 芝2000 | 1人気 | 北村友一 | 2:02.8 | 上り35.8 | — | |
| 2 | 3歳未勝利 | 福島 芝2000 | 4人気 | 北村友一 | 2:03.5 | 上り34.2 | — |
血統
金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ| 父ジャングルポケットJungle Pocket | トニービンTony Bin | カンパラKampala |
| Severn Bridge | ||
| ダンスチャーマーDance Charmer | Nureyev | |
| Skillful Joy | ||
| 母シルバージョイSilver Joy | Silver Deputy | Deputy Minister |
| Silver Valley | ||
| Joy of Myrtlewood | Northern Jove | |
| Myrtlewood Lass |
引退後・牧場での映像
ゴール板の先の時間旅程 — この馬の物語
2005年生まれの栗毛の牡馬。父ジャングルポケット、母シルバージョイ。主な勝ち鞍は菊花賞・京都大賞典。
腱が育つのを待った二年
2005年2月24日、北海道早来町のノーザンファームに栗毛の牡馬が生まれた。父はダービーとジャパンカップを勝ったジャングルポケット。母シルバージョイはカナダに生まれアメリカで29戦4勝を挙げ、1998年に日本へ渡ってきた牝馬で、この仔は6番仔にあたる。母系をさかのぼれば、4代母ゴールドディガーの産駒にミスタープロスペクターがいる。 当歳のセレクトセールで、その仔に札を入れたのは福井明だった。一口馬主から出発し、サンデーサイレンス亡きあとの主役はトニービンを継ぐジャングルポケットだろうと踏んでいた男が、初めて自ら競り落とした一頭である。冠名の「オウケン(桜拳)」に、空手を始めるきっかけになった香港の俳優の名を重ねてオウケンブルースリーと名づけ、競走馬名の9文字制限に収めるため、末尾の長音符だけを落とした。 だが、その馬体には育ちきらないところがあった。前脚の腱が発達せず、運動をさせるたびに脚がむくみ、熱を持つ。2歳のうちは入厩すらできなかった。栗東・音無秀孝厩舎の馬房に入ったのは、同世代がクラシックの前哨戦を走り始めていた3歳の3月である。
四月の福島から
初陣は2008年4月26日、福島の3歳未勝利戦。新馬戦を一度も走らないまま迎えたデビューだった。北村友一を背に4番人気、中団から追い込んで、勝ったドリームエレメンツとタイム差のない2着。2戦目の新潟は1番人気に推されたが、最終コーナーで膨れて5着に終わる。 答えが出たのは3戦目の中京だった。2着に4馬身の差をつけての初勝利。6月の生田特別は武豊、8月の阿賀野川特別は内田博幸を背に、条件戦を続けて勝ち上がり3連勝とした。 その内田は、この年38歳で中央にいた。南関東で年間524勝という日本記録をつくり、地方通算3000勝を積み上げてから、3月1日付でJRAへ移籍。初日の中山第1競走をいきなり勝ち、4月にフローラステークスで重賞、6月には宝塚記念で中央のGIを手にしたばかりだった。地方から来た男と、腱が育つのを待たされた馬が、新潟の1000万下で初めて組んだ。
ディープスカイの背中
9月28日、阪神の神戸新聞杯。初めてのオープンであり、初めての重賞でもあった。日本ダービーを勝って参戦したディープスカイに次ぐ2番人気。 最終コーナーまで、この馬は最後方にいた。直線、好位から抜け出したディープスカイの背中は、残り200メートルの時点で3馬身以上先にある。そこから差がみるみる縮んだ。差し切るには足りず3着。それでも上がりはメンバー最速で、ダービー馬との差は0秒1まで詰まっていた。菊花賞への優先出走権を持って、淀へ向かう。
淀 ― 一八四日目の菊
10月26日、京都の3000メートル。皐月賞を勝ったキャプテントゥーレも、ダービーを勝ったディープスカイもいない菊花賞で、夏からの上がり馬は単勝3.7倍の1番人気に推された。18頭立ての14番。 スタートから中団。動いたのは2周目の3コーナーだった。外から進出を開始し、先行勢に並びかけて直線へ向く。残り300メートルで先頭に立つと、内から15番人気のフローテーションが伸びてきたが、1馬身1/4を残してゴール板を通過した。 重賞初勝利が、そのままクラシックだった。デビューから184日。2歳戦が整備された1946年以降で、もっとも短い時間で菊花賞に届いた馬になった(それまでの最短は1990年のメジロマックイーンの275日)。内田にとっては中央移籍1年目のクラシック初制覇であり、福井にとっては馬主歴11年目にして初めて臨んだ最高格の一戦が、そのまま初めての重賞勝ちになった。 続くジャパンカップは3歳で55キロ、17頭立ての1番枠から5着。暮れの有馬記念は疲れが残って回避し、放牧に出された。
七か月ぶりと、七分の写真判定
4歳の2009年は3月の阪神大賞典から始まった。1番人気に推されたが、重馬場の3000メートルで7着。目指していた天皇賞(春)は腰と脚に不安が出て回避し、そのまま春を放牧で送った。 戻ってきたのは10月11日の京都大賞典。7か月ぶりの実戦で、背には59キロ。後方に待機し、最終コーナーは大外を回した。直線で先行勢をまとめて捉え、3/4馬身。1年ぶりの勝利であり、重賞2勝目だった。 天皇賞(秋)は上がり33秒6の脚を使って0秒8差の4着。勝ったのは8歳のカンパニーだった。続くジャパンカップは獲得賞金の順では除外対象だったが、レーティングの上位に拾われて出走が叶い、2番人気でゲートに入る。最後方から直線は大外へ。残り200メートル、前ではウオッカが3馬身の差をつけて独走していた。そこから外を伸び、並びかけたところが決勝線だった。 写真判定に7分。ウオッカのハナ差、2センチの先着が認められた。
右前脚
その2400メートルで、右前脚には無理がかかっていた。脚に水がたまり、腫れ、腱鞘炎の重い状態になる。5歳の春も夏も、この馬は一度も走れなかった。 復帰は2010年10月の京都大賞典。1番人気に応えてメイショウベルーガに半馬身差の2着まで来たが、直後に右前脚の腫れが判明し、年内休養が発表される。ところが症状は思ったより軽く、腫れが引いて一転、続戦が決まった。その秋を、担当の塩津智彦はこう振り返っている。「今年はそういったことよりもまず、無事に帰ってきてほしい」[^1]。前年のジャパンカップのあとに腱鞘炎のひどい状態になったこと、脚元を見ながらの調教が続いたことを、彼は隠さなかった。 ジャパンカップはルメールで7着、有馬記念は横山典弘で11着。6歳と7歳の2年で、この馬は12回ゲートに入った。2011年2月の京都記念が、内田博幸との最後の一戦になった。天皇賞(春)10着、京都大賞典3着、1番人気に推されたアルゼンチン共和国杯で2着。7歳の秋には7番人気の京都大賞典でクビ差の2着まで来ている。勝ち鞍は増えなかった。それでも、掲示板に載った日の着差はいつもわずかだった。 2012年12月23日の有馬記念で14着。JRAは翌日に引退を発表し、明けて1月19日、京都競馬場で引退式が行われた。
出典:スポーツニッポン「【有馬記念】“王権”復活へ ブルースリ担当調教助手が今秋を振り返る」2010年12月24日配信、https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2010/12/24/kiji/K20101224Z00000030.html 、閲覧日:2026年8月1日。
浦河で
種牡馬としての場所は、浦河のイーストスタッドだった。2016年に初年度産駒がデビューし、翌年の夏にプリモガナドールが札幌の3歳未勝利を勝って産駒のJRA初勝利。2世代目からはオウケンムーンが出て、2018年の共同通信杯を制した。産駒として初めての重賞挑戦が、そのまま初めての重賞勝ちだった。オウケンの名は、こうして次の世代へ渡った。 菊花賞のあと、母シルバージョイはふたたびジャングルポケットと配され、2010年に全妹オウケンシスター、2012年に全弟コスモジョイジョイが生まれている。半姉アジアンリゾートの仔からは、兵庫ダービーを勝ったハイパーフォルテが出た。 2021年以降は種付けがなくなり、2023年、高齢を考慮して種牡馬を退いた。移った先は同じ浦河町の観光施設、うらかわ優駿ビレッジAERU。2026年7月、AERUは21歳になったこの馬が免疫系の疾患で治療を受けていることを公表した。食欲はあり、経過を見ながらの治療が続いている。「現在は獣医師と相談しながら、新しい治療を進めています」[^1]。 前脚の腱が育つのを待って、2歳を丸ごと棒に振った馬だった。走り出してからは半年で淀の菊に届き、その同じ脚のせいで何度も休み、それでも27回ゲートに入った。いまも浦河で、その脚で立っている。
出典:スポーツ報知「08年の菊花賞馬 21歳のオウケンブルースリが免疫系の疾患で療養中」2026年7月25日配信(Yahoo!ニュース配信)、閲覧日:2026年8月1日。
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