名馬の記憶を、
再生する。

年表ICHINEN-ISSO — 2400m

BOKUJŌ-CHŌ — HOKKAIDO

牧場帖

一年ずつ、顔ぶれをたどる。引退した名馬たちの繋養・在籍と映像を綴る帳面。
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名馬録

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ノーブルロジャーのイメージビジュアル
ノーブルロジャーNoble Roger
Noble Roger

ノーブルロジャー

通算成績20戦3勝

獲得賞金12,734万円

生年月日 2021.05.08(令和3年)毛色 黒鹿毛

全成績

主要戦績(抜粋)・新しい順
ノーブルロジャーの成績一覧
年月日着順レースコース人気騎手タイム上り3F映像
7 GIII東海S 中京 ダ1400 9人気 吉村誠之助 1:24.4 上り36.0映像
5 OP天保山S 阪神 ダ1400 7人気 石川裕紀人 1:24.3 上り35.7
3 OP欅S 東京 ダ1400 4人気 石川裕紀人 1:23.3 上り35.4
4 LコーラルS 阪神 ダ1400 6人気 石川裕紀人 1:23.0 上り35.2
9 OPバレンタインS 東京 ダ1400 5人気 石川裕紀人 1:23.7 上り35.8
1 OPギャラクシーS 阪神 ダ1400 2人気 石川裕紀人 1:23.4 上り36.3
3 OPオータムリーフS 京都 ダ1400 4人気 石川裕紀人 1:23.5 上り35.5
4 OP神無月S 東京 ダ1400 8人気 石川裕紀人 1:22.2 上り34.3
6 LエニフS 阪神 ダ1400 8人気 田口貫太 1:23.7 上り37.3
7 OP天保山S 阪神 ダ1400 6人気 小崎綾也 1:24.3 上り37.8
12 GIIIダービー卿CT 中山 芝1600 9人気 津村明秀 1:33.2 上り35.1映像
13 L洛陽S 京都 芝1600 4人気 岩田望来 1:34.6 上り34.7
3 LニューイヤーS 中山 芝1600 4人気 菅原明良 1:32.7 上り34.6
4 GIIスワンS 京都 芝1400 7人気 田口貫太 1:20.8 上り34.8映像
6 LポートアイランドS 中京 芝1600 1人気 北村友一 1:35.1 上り35.8
4 L米子S 京都 芝1600 1人気 坂井瑠星 1:31.8 上り33.2
12 GINHKマイルカップ 東京 芝1600 7人気 松山弘平 1:33.5 上り34.3映像
2 GIII毎日杯 阪神 芝1800 1人気 川田将雅 1:47.0 上り35.3映像
1 GIIIシンザン記念 京都 芝1600 3人気 川田将雅 1:34.5 上り35.7映像
1 2歳新馬 東京 芝1600 1人気 石川裕紀人 1:36.8 上り33.3

血統

金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ
ノーブルロジャーの血統表(左から親・祖父母・曽祖父母)
Palace Malice 鹿毛Curlin 栗毛Smart Strike
Sherriff's Deputy
パレスルーマー 鹿毛Royal Anthem
Whisperifyoudare
Noble Ready 黒鹿毛More Than Ready 黒鹿毛サザンヘイロー
Woodman's Girl
Aristocratic Lady 黒鹿毛Kris S.
American Dynasty
STORY

旅程 — この馬の物語

2021年生まれの黒鹿毛の牡馬。父Palace Malice 鹿毛、母Noble Ready 黒鹿毛。主な勝ち鞍はシンザン記念。

高貴なる血と名

ノーブルロジャー、と読む。「気高い」と「ロジャー」。名の前半は母ノーブルレディから手渡された形容詞で、そのまま牝系の通り名でもある。母の父モアザンレディはアメリカを代表するスピード種牡馬で、産駒に早熟のスピードを宿す。父パレスマリスは2013年のベルモントステークスをはじめGI2勝を挙げたアメリカ産の名馬で、日本では2024年から供用が始まった。前年にジャンタルマンタルが朝日杯フューチュリティステークスを制し、続いてノーブルロジャーが重賞を獲った。父の産駒が一気に開花した年だった。 2021年5月8日に生まれた黒鹿毛。栗東・吉岡辰弥厩舎に入厩し、一口馬主クラブ「ノルマンディーオーナーズクラブ」の所属馬として2歳の秋を迎えた。

無傷の連勝 ― 新馬からシンザン記念へ

2023年11月12日、東京競馬場の芝1600m新馬戦。鞍上は石川裕紀人。単勝1番人気に応え、上り33秒3の鋭い末脚で抜け出すと、そのまま先頭でゴールを駆け抜けた。デビュー勝ち。次走は年が明けて、2024年1月8日の日刊スポーツ賞シンザン記念(GIII、京都 芝1600m)。ここで鞍上を任されたのは川田将雅だった。 3番人気の評価を覆すように、道中は中団でリズムを刻む。4コーナーを回ると馬場の外へ持ち出し、直線は気持ちよく末脚が弾けた。「全体的に馬場はどこも変わらない中で開幕日から内をしっかり使ってきたのであえてここは外を選びました」[^1]と川田。2着のエコロブルームに1馬身1/4差。無傷の2連勝で重賞初制覇だった。

出典:東スポ競馬「【シンザン記念結果&コメント】ノーブルロジャーが無傷の連勝 川田『直線はあえて外を選びました』」2024年1月8日配信、https://tospo-keiba.jp/breaking_news/40794、閲覧日:2026年6月29日。

一歩届かなかった春

シンザン記念の勢いを携えて、3月23日の毎日杯(GIII、阪神 芝1800m)へ。1番人気の川田将雅と再びコンビを組んだ。だが馬場の重さが、勝ち馬との差を縮めなかった。逃げ切ったメイショウタバルを6馬身差で捉えられず2着。川田は「最後まで今日できる走りをしてくれました。勝ち馬とは馬場適性の差が出たと思います」[^1]と語り、吉岡調教師は「1ハロン延長の影響も少しあった。それでも2着に残して力は見せた」[^1]と続けた。 春の本番はNHKマイルカップ(GI、東京 芝1600m)。7番人気で鞍上は松山弘平に替わった。内枠で馬群の中に閉じ込められ流れに乗り切れず、12着。GIの壁は高かった。川田の手を借りて踏み上がったシンザン記念の勝利は、それ以上の高みへと簡単には続かなかった。

出典:東スポ競馬「【毎日杯・1番人気なぜ負けた?】パレスマリス産駒ノーブルロジャーは2着止まり 川田『勝ち馬とは馬場適性の差が出たなという感じです』」2024年3月23日配信、https://tospo-keiba.jp/breaking_news/43306、閲覧日:2026年6月29日。

迷いの季節 ― 手が変わるたびに

古馬となった2024年夏以降、ノーブルロジャーの鞍上は揺れ続けた。米子S(L、京都 芝1600m)では坂井瑠星で4着、そこで1番人気だった。ポートアイランドS(L、中京 芝1600m)でも1番人気で北村友一と組んだが6着。スワンS(GII、京都 芝1400m)は田口貫太で4着。短距離に活路を見出そうとしても、重賞タイトルには手が届かなかった。 年が明けた2025年初め、ニューイヤーS(L、中山 芝1600m)では菅原明良で3着と盛り返したが、洛陽S(L、京都 芝1600m)では岩田望来で13着に沈んだ。4月のダービー卿チャレンジトロフィー(GIII、中山 芝1600m)は9番人気・12着。芝のマイル戦線で足踏みを続けるなか、陣営は路線の転換を決意した。

土を踏んで、石川と再び

2025年6月21日、阪神の天保山S(OP、ダ1400m)。ノーブルロジャーにとって初めてのダート戦、7着。9月の阪神エニフS(L、ダ1400m)でも6着と数字は地味だったが、陣営はダートへの手応えを見出していた。 秋から鞍上が石川裕紀人に戻った。デビュー戦を共にした男が、1年11か月ぶりに手綱を持った。神無月S(OP、東京 ダ1400m)で8番人気4着、オータムリーフS(OP、京都 ダ1400m)で4番人気3着と、後方から差す型が少しずつ整ってきた。そして2025年12月28日、ギャラクシーS(OP、阪神 ダ1400m)。2番人気。4コーナーで外へ誘導すると、直線で鋭く伸びた。前を差し切ってゴールした瞬間、石川裕紀人は「この馬ともう一度、大きいところを獲りたい。そう思っています」[^1]と口にした。シンザン記念から1年と11か月。ようやく2度目の勝ち時計を刻んだ。

出典:中日スポーツ「【阪神11R・ギャラクシーS】2番人気ノーブルロジャーが直線伸びて勝利 石川『この馬と大きいところを獲りたい』」2025年12月28日配信、https://www.chunichi.co.jp/article/1186046、閲覧日:2026年6月29日。

もう一度、大きいところへ

2026年に入り、バレンタインS(OP、東京 ダ1400m)で9着と試練があった。コーラルS(L、阪神 ダ1400m)では4着、欅S(OP、東京 ダ1400m)では3着と順位を戻し、6月の天保山S(OP、阪神 ダ1400m)でも5着に入った。 19戦3勝。主な勝ち鞍はGIII・シンザン記念とOPのギャラクシーS。まだ5歳の現役馬として、ダート短距離のオープン戦線で勝ち負けを繰り返している。石川が「大きいところを獲りたい」と語った言葉は、今もレースのたびに生きている。気高い名を持つ黒鹿毛が、次の勝ち時計を刻む日を待っている。

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