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ニシケンモノノフ
通算成績42戦12勝
獲得賞金3億2,418万円
生年月日 2011.03.11(平成23年)毛色 栗毛性 牡
全成績
主要戦績(抜粋)・新しい順| 年月日 | 着順 | レース | コース | 人気 | 騎手 | タイム | 上り3F | 映像 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 8 | GIJBCスプリント | 京都 ダ1200 | 10人気 | 横山典弘 | 1:11.2 | 上り36.3 | — | |
| 4 | JpnⅢ北海道スプリントカップ | 門別 ダ1200 | 2人気 | 横山典弘 | 1:13.5 | 上り37.9 | — | |
| 8 | JpnⅢ東京スプリント | 大井 ダ1200 | 2人気 | 横山典弘 | 1:12.8 | 上り38.2 | — | |
| 16 | GIフェブラリーS | 東京 ダ1600 | 13人気 | 横山典弘 | 1:39.0 | 上り40.7 | 映像 | |
| 15 | GIIIシルクロードS | 京都 芝1200 | 8人気 | 横山典弘 | 1:09.7 | 上り34.3 | 映像 | |
| 1 | JpnⅠJBCスプリント | 大井 ダ1200 | 2人気 | 横山典弘 | 1:11.4 | 上り36.6 | 映像 | |
| 3 | JpnⅡ東京盃 | 大井 ダ1200 | 1人気 | 横山典弘 | 1:12.3 | 上り36.9 | — | |
| 1 | JpnⅢ北海道スプリントカップ | 門別 ダ1200 | 1人気 | 横山典弘 | 1:09.4 | 上り35.6 | — | |
| 5 | JpnⅢ黒船賞 | 高知 ダ1400 | 1人気 | 横山典弘 | 1:29.1 | 上り40.0 | — | |
| 5 | GIフェブラリーS | 東京 ダ1600 | 14人気 | 横山典弘 | 1:35.6 | 上り36.4 | 映像 | |
| 5 | GIII根岸S | 東京 ダ1400 | 8人気 | 横山典弘 | 1:23.7 | 上り36.2 | 映像 | |
| 1 | JpnⅢ兵庫ゴールドトロフィー | 園田 ダ1400 | 2人気 | 横山典弘 | 1:25.8 | 上り37.6 | — | |
| 2 | GIIIカペラS | 中山 ダ1200 | 2人気 | 横山典弘 | 1:10.5 | 上り36.6 | — | |
| 4 | JpnⅢテレ玉杯オーバルスプリント | 浦和 ダ1400 | 2人気 | 岩田康誠 | 1:26.4 | 上り38.4 | — | |
| 2 | GIIIプロキオンS | 中京 ダ1400 | 3人気 | 岩田康誠 | 1:22.2 | 上り36.4 | 映像 | |
| 1 | OP天王山S | 京都 ダ1200 | 1人気 | 岩田康誠 | 1:10.4 | 上り34.8 | — | |
| 2 | JpnⅢ黒船賞 | 高知 ダ1400 | 2人気 | 戸崎圭太 | 1:27.2 | 上り38.0 | — | |
| 1 | OPすばるS | 京都 ダ1400 | 2人気 | 岩田康誠 | 1:22.1 | 上り35.5 | — | |
| 15 | OP師走S | 中山 ダ1800 | 3人気 | 横山典弘 | 1:54.3 | 上り40.7 | — | |
| 4 | GIII東京中日S杯武蔵野S | 東京 ダ1600 | 6人気 | 横山典弘 | 1:35.0 | 上り36.5 | 映像 | |
| 2 | OPグリーンチャンネルカップ | 東京 ダ1400 | 3人気 | 中谷雄太 | 1:23.2 | 上り35.8 | — | |
| 5 | OPエニフS | 阪神 ダ1400 | 2人気 | 中谷雄太 | 1:23.7 | 上り37.6 | — | |
| 1 | 安芸S | 阪神 ダ1400 | 1人気 | 中谷雄太 | 1:22.3 | 上り35.9 | — | |
| 4 | OP栗東S | 京都 ダ1400 | 1人気 | 中谷雄太 | 1:23.1 | 上り35.7 | — | |
| 2 | OPコーラルS | 阪神 ダ1400 | 2人気 | 中谷雄太 | 1:23.0 | 上り36.7 | — | |
| 1 | OPポラリスS | 阪神 ダ1400 | 3人気 | 中谷雄太 | 1:21.5 | 上り35.1 | — | |
| 2 | OP2014ファイナルS | 阪神 ダ1400 | 9人気 | 中谷雄太 | 1:23.5 | 上り35.8 | — | |
| 6 | OPオータムリーフS | 京都 ダ1400 | 6人気 | 中谷雄太 | 1:23.0 | 上り36.2 | — | |
| 4 | OP室町S | 京都 ダ1200 | 10人気 | 中谷雄太 | 1:10.7 | 上り35.7 | — | |
| 5 | GIIIユニコーンS | 東京 ダ1600 | 11人気 | 柴田大知 | 1:36.8 | 上り36.6 | — | |
| 5 | OP端午S | 京都 ダ1400 | 9人気 | 田辺裕信 | 1:24.8 | 上り37.5 | — | |
| 8 | OPヒヤシンスS | 東京 ダ1600 | 10人気 | 岩田康誠 | 1:38.2 | 上り37.7 | — | |
| 7 | OPクロッカスS | 東京 芝1400 | 10人気 | 国分恭介 | 1:22.3 | 上り34.0 | — | |
| 8 | GIII日刊スポシンザン記念 | 京都 芝1600 | 10人気 | 福永祐一 | 1:35.3 | 上り35.3 | — | |
| 8 | JpnⅠ全日本2歳優駿 | 川崎 ダ1600 | 3人気 | 福永祐一 | 1:42.7 | 上り41.2 | — | |
| 1 | JpnⅡ兵庫ジュニアグランプリ | 園田 ダ1400 | 2人気 | 福永祐一 | 1:28.0 | 上り37.9 | — | |
| 1 | 2歳500万下 | 京都 ダ1200 | 2人気 | 福永祐一 | 1:12.1 | 上り37.1 | — | |
| 1 | イノセントカップ | 門別 ダ1200 | 2人気 | 阪野学 | 1:11.5 | 上り37.3 | — | |
| 10 | OPすずらん賞 | 函館 芝1200 | 7人気 | 小林徹弥 | 1:17.0 | 上り41.8 | — | |
| 1 | OPペリドット特別 | 門別 ダ1700 | 1人気 | 宮崎光行 | 1:50.6 | 上り40.0 | — | |
| 1 | JRA認定アタックチャレンジ | 門別 ダ1200 | 1人気 | 宮崎光行 | 1:13.5 | 上り36.7 | — | |
| 2 | JRA認定フレッシュ | 門別 ダ1200 | 2人気 | 宮崎光行 | 1:12.9 | 上り37.6 | — |
血統
金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ| 父メイショウボーラーMeisho Bowler | タイキシャトルTaiki Shuttle | Devil's Bag |
| ウェルシュマフィンWelsh Muffin | ||
| ナイスレイズNice Raise | Storm Cat | |
| Nice Tradition | ||
| 母グリーンヒルコマチ | アフリートAfleet | Mr. Prospector |
| Polite Lady | ||
| ツネノコトブキ | サンシャインボーイ | |
| オリエントゴールド |
引退後・牧場での映像
ゴール板の先の時間旅程 — この馬の物語
2011年生まれの栗毛の牡馬。父メイショウボーラー、母グリーンヒルコマチ。
新冠、三月
2011年3月11日、北海道新冠町。八木常郎の牧場で、栗毛の牡馬が生まれた。日高の春はまだ浅い。 母グリーンヒルコマチは1998年に同じ新冠で生まれた栗毛で、競走記録を持たないまま繁殖牝馬になった。その母ツネノコトブキも新冠の生まれである。さらに三代母オリエントゴールドの父をたどると、1973年の天皇賞(秋)と1974年の有馬記念を勝ったタニノチカラに行き着く。競走記録を残さなかった母の、そのまた奥に、昭和の名馬が一頭だけ埋まっている牝系だった。 父メイショウボーラーは浦河の日の出牧場産。2005年のフェブラリーステークスを制した馬で、JRAのダートGIを先頭のまま走り切ったのは、このときが史上初だった。 馬主は西森鶴。冠名の「ニシケン」に、武士を指す古語「もののふ」が続く。武士と名づけられた栗毛は、この時点ではまだ日高の外を知らない。
門別の夏
出発点は中央ではなかった。ホッカイドウ競馬・原孝明厩舎に入り、2013年7月4日、門別のダート1200メートルでデビューする。鞍上は宮崎光行。2番人気に支持されて2着だった。 13日後、同じ門別の1200メートル、アタックチャレンジ。今度は2着馬に2秒1という大差をつけて圧勝する。8月には距離を1700メートルに延ばしたペリドット特別も勝った。北海道の2歳戦線で、この栗毛は早くも抜けていた。 9月1日、函館へ遠征して芝1200メートルのすずらん賞に出走し、10着。芝が向かないという答えは、この一戦で早々に出た。 門別へ戻った9月26日、阪野学を背にイノセントカップを制する。ホッカイドウ競馬の重賞だった。
父の主戦が乗った秋
その秋、栗東トレーニングセンターの領家政蔵厩舎へ移籍する。北海道から中央へ、掛けられる看板が変わった。 移籍初戦は11月3日、京都のダート1200メートル。手綱を取ったのは福永祐一だった。父メイショウボーラーの主戦を務め、あのフェブラリーステークスでも鞍上にいた男である。父の背中を知る手が、息子の背中に乗った。結果は2着に0秒7をつける快勝。 11月28日、園田の兵庫ジュニアグランプリ(JpnⅡ)。福永とのコンビでマキャヴィティを抑え、2歳にして交流重賞のタイトルを手にする。 12月18日、川崎の全日本2歳優駿は3番人気に推されながら8着。勝ったのはハッピースプリントだった。2歳王者への道は、ここで閉じた。
勝てない一年
2014年は8戦して未勝利に終わる。 年明けのシンザン記念は京都の芝1600メートルで8着、2月のクロッカスステークスは東京の芝1400メートルで7着。芝についての答えは、門別のすずらん賞ですでに出ていたはずだった。 ダートへ戻したヒヤシンスステークスは8着。勝ったエキマエは、同じメイショウボーラーの仔である。端午ステークス5着、ユニコーンステークス5着、室町ステークス4着、オータムリーフステークス6着。掲示板の内と外を行き来するだけの一年だった。 12月28日、阪神のファイナルステークスで2着。勝ったのはコーリンベリー、この馬と同じ2011年生まれの牝馬だった。この名前は、これから何度も前を横切ることになる。 年が明けた2015年2月、領家政蔵が定年を迎えて厩舎を閉じる。3歳から4歳へ、馬は勝ち星のないまま次の手に渡された。
門別育ちの調教師
転厩先は同じ栗東の庄野靖志だった。北海道沙流郡門別町――現在の日高町――で競走馬生産を営む庄野牧場の次男に生まれ、獣医学部を出たあと厩務員から調教師になった人である。2010年にはサマーウインドでJBCスプリントを勝っていた。門別でデビューした馬が、門別で育った調教師のもとへ来た。 転厩初戦は2015年3月8日、阪神のポラリスステークス。中谷雄太を背に、1年3か月ぶりの勝利を挙げる。続くコーラルステークスは2着、勝ったのはまたコーリンベリーだった。6月の安芸ステークスを勝ち、秋はグリーンチャンネルカップで2着。 11月14日の武蔵野ステークスで、初めて横山典弘が乗った。東京のダート1600メートルで4着。12月の師走ステークスは1800メートルまで延ばして15着――距離についての答えも、これで出た。1400、そして1200。この馬の居場所は、走るほどに短くなっていく。 2016年は岩田康誠が主に手綱を取り、すばるステークスと天王山ステークスを勝った。黒船賞ではダノンレジェンドの2着、プロキオンステークスとカペラステークスではいずれもノボバカラの2着。重賞のタイトルは、そのたびに指の先をすり抜けていった。 12月28日、園田の兵庫ゴールドトロフィー。再び横山典弘とのコンビで、ドリームバレンチノをわずかに抑え、ダートグレード2勝目を5歳の暮れにようやく置いた。 同じ園田のダート1400メートル、11年前の同じ12月28日にも、この鞍上はここにいた。乗っていたのは父メイショウボーラーで、結果は2着だった。同じ手が、同じ日付の同じコースで、今度は先頭のままゴール板を過ぎたことになる。
六歳、大井の内を割る
2017年1月の根岸ステークスは5着。2月19日のフェブラリーステークスは、父が12年前に逃げ切ったレースだった。14番人気という評価で、それでも5着に食い込む。 3月の黒船賞は1番人気。果敢に逃げたが直線で失速し、5着に終わった。 6月8日、門別。生まれ育った北海道へ戻り、北海道スプリントカップに出走する。前半3ハロンを33秒8で飛ばして逃げ、そのまま2着に0秒8をつけて押し切った。デビューの舞台で挙げたダートグレード3勝目である。 10月4日の東京盃は1番人気で3着。キタサンミカヅキに先着を許した。 そして11月3日、大井、重馬場。1枠1番、単勝4.5倍の2番人気。好スタートを切ったコーリンベリーがそのままハナへ立つ――2年前、この同じ大井のJBCスプリントを勝った牝馬である。ニシケンモノノフは2、3番手で追走した。 直線、先に抜け出したコーリンベリーが力尽き、ネロが押し切ろうかというところへ、外からコパノリッキーが、内を割ってニシケンモノノフが、少し離れた外からブルドッグボスが襲いかかる。ゴール直前で順番がひっくり返った。1分11秒4、アタマ差。6歳で掴んだ、ただ一つのJpnIだった。 庄野靖志は乗り方を騎手に任せていたと明かし、こう続けている。「最後は『ノリちゃんお願い!』という感じでした」[^1]
出典:競馬ラボ「【JBCスプリント】ニシケンモノノフが大激戦を割って伸びてJpn1制覇!」2017年11月3日配信、https://www.keibalab.jp/topics/34543/、閲覧日:2026年7月28日。
新冠へ帰る
レース後、横山典弘はこの6歳馬を本当にタフだと評したあと、自分のことをひと言つけ加えた。「僕も来年も再来年も頑張ります」[^1] 2018年は苦しい年になった。1月のシルクロードステークスは芝1200メートルで15着、2月のフェブラリーステークスは16着。4月の東京スプリントは8着。6月、門別の北海道スプリントカップは59キロを背負って4着だった。 11月4日、京都。JBCスプリントが初めて中央競馬場で行われた年である。結果は8着。勝ったグレイスフルリープは、2015年のグリーンチャンネルカップでは先着を許し、翌年のすばるステークスでは負かした相手だった。11月13日、競走馬登録抹消。42戦12勝、3億2418万4000円。うち中央が27戦5勝、地方が15戦7勝で、勝ち鞍の過半は地方の砂の上にある。 引退後は新冠町の優駿スタリオンステーションで種牡馬になった。生まれた町へ帰ったことになる。2022年6月17日、川崎の新馬戦でオリコウキングが産駒初勝利を挙げ、2023年3月26日には中京でペイシャフラワーが永島まなみを背にJRA初勝利。マミエミモモタロー、レッドオパール、デステージョ、ミランミランと地方の重賞勝ち馬が続いた。2024年に岩手の若駒賞を勝った一頭は、マツリダマスラオという名だった。 父メイショウボーラーは2022年に種牡馬を退き、日高町のひだか・ホース・フレンズへ移って功労馬となった。息子は新冠で、2026年もまた種付けの季節を迎えている。 そして横山典弘は、あの日の言葉を守った。2025年秋の褒章で黄綬褒章に選ばれ、2026年3月8日には中山競馬場で、武豊に続く史上2人目のJRA通算3000勝に届いている。デビューから41年目だった。大井の砂で「来年も再来年も」と言った男は、いまも鞍の上にいる。
出典:競馬ラボ「【JBCスプリント】ニシケンモノノフが大激戦を割って伸びてJpn1制覇!」2017年11月3日配信、https://www.keibalab.jp/topics/34543/、閲覧日:2026年7月28日。
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