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ミッキーゴージャス
通算成績14戦6勝
獲得賞金1億2,209万円
生年月日 2020.04.03(令和2年)毛色 黒鹿毛性 牝
全成績
主要戦績(抜粋)・新しい順| 年月日 | 着順 | レース | コース | 人気 | 騎手 | タイム | 上り3F | 映像 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 16 | GIII福島牝馬S | 福島 芝1800 | 4人気 | 横山典弘 | 1:47.4 | 上り35.4 | 映像 | |
| 6 | GIII東京新聞杯 | 東京 芝1600 | 12人気 | 横山典弘 | 1:32.5 | 上り33.9 | 映像 | |
| 9 | GII阪神カップ | 阪神 芝1400 | 6人気 | 横山和生 | 1:19.9 | 上り33.7 | 映像 | |
| 1 | LキャピタルS | 東京 芝1600 | 3人気 | D.レーン | 1:31.9 | 上り33.5 | — | |
| 3 | LポートアイランドS | 阪神 芝1600 | 6人気 | 浜中俊 | 1:33.2 | 上り34.4 | — | |
| 13 | GIIIマーメイドS | 京都 芝2000 | 2人気 | 浜中俊 | 1:58.6 | 上り35.9 | — | |
| 14 | GI大阪杯 | 阪神 芝2000 | 10人気 | M.デムーロ | 1:59.5 | 上り34.9 | 映像 | |
| 1 | GIII愛知杯 | 小倉 芝2000 | 1人気 | 川田将雅 | 1:57.9 | 上り35.5 | 映像 | |
| 1 | 修学院S | 京都 芝2000 | 1人気 | 川田将雅 | 1:59.3 | 上り35.0 | — | |
| 1 | 夕月特別 | 阪神 芝2000 | 1人気 | 川田将雅 | 1:58.8 | 上り34.1 | — | |
| 5 | 西海賞 | 小倉 芝2000 | 1人気 | 斎藤新 | 2:01.1 | 上り36.0 | — | |
| 14 | GI優駿牝馬 | 東京 芝2400 | 9人気 | 戸崎圭太 | 2:26.1 | 上り35.9 | 映像 | |
| 1 | 3歳1勝クラス | 中山 芝1800 | 1人気 | 戸崎圭太 | 1:49.5 | 上り35.0 | — | |
| 1 | 3歳未勝利 | 小倉 芝2000 | 1人気 | 斎藤新 | 2:04.2 | 上り36.7 | — |
血統
金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ| 父ミッキーロケットMikki Rocket | キングカメハメハKing Kamehameha | Kingmambo |
| マンファスManfath | ||
| マネーキャントバイミーラヴMoneycantbuymelove | Pivotal | |
| Sabreon | ||
| 母ミッキークイーンMikki Queen | ディープインパクトDeep Impact | サンデーサイレンスSunday Silence |
| ウインドインハーヘアWind in Her Hair | ||
| ミュージカルウェイMusical Way | Gold Away | |
| Mulika |
旅程 — この馬の物語
2020年生まれの黒鹿毛の牝馬。父ミッキーロケット、母ミッキークイーン。主な勝ち鞍は愛知杯。
ミッキーの名 ― 名前と血
豪華、という言葉を名の末尾に置いた。ミッキーゴージャス。冠の「ミッキー」は、馬主・野田みづきの勝負服が背負う一族の名である。 2020年4月3日、ノーザンファーム生まれの黒鹿毛。血統表を開けば、両親そろってこの一族のGI馬だ。父ミッキーロケットは2018年の宝塚記念を制し、母ミッキークイーンは2015年の優駿牝馬(オークス)と秋華賞を勝った名牝。白地に赤い星を散らした同じ勝負服で、父も母も頂に立った。その二頭の血を一身に受けて、娘は生まれた。 母の母は、フランスから渡ってきたミュージカルウェイ。この牝系はよく走る血で、同じ祖母を持ついとこには、2023年のエリザベス女王杯を制したブレイディヴェーグがいる。GIの牝馬が並ぶ一族に、また一頭。育てるのは栗東の安田隆行、手綱の多くを託されたのは、この厩舎と縁の深い川田将雅だった。
母の背中 ― 優駿牝馬
2023年の春、小倉の3歳未勝利を斎藤新で勝ち上がると、中山の1勝クラスを戸崎圭太で連勝した。デビューからの二連勝。その勢いのまま、娘は優駿牝馬の舞台に立つ――母ミッキークイーンが8年前に勝った、あのオークスである。 だが府中の2400mは甘くなかった。9番人気の評価どおり直線で伸びを欠き、14着。母が制した同じ舞台で、娘は掲示板にも届かなかった。名前だけでは、勝てない。血の格を証明するには、まだ何もかもが足りなかった。母の背中は、思っていたよりずっと遠いところにあった。
師へ捧ぐ一勝 ― 愛知杯
オークスのあと、夏の小倉ではまた1番人気を裏切って5着。歯車は噛み合わない。だが秋、手綱が川田将雅に定まると、馬は一変した。9月の夕月特別、11月の修学院Sを、いずれも1番人気で連勝。明けて2024年1月の愛知杯まで、勝ち星を三つ積み上げる。 この一戦には、鞍上にとって特別な意味があった。川田が師と仰ぐ安田隆行は、翌2月に定年を迎える。厩舎の看板がおろされる前に、師とともに獲れる最後の重賞――それが愛知杯だった。1番人気のミッキーゴージャスは、後方から進出し、4コーナーで先頭に立つ執念のロングスパートで、追い込み馬を封じて押し切った。 「師匠とともに獲れる最後の重賞のチャンスだった」[^1]。ゴール後、川田はそう言って師に勝利を捧げた。母のオークスには届かなかった娘が、自らの脚で掴んだ初めての重賞。それは同時に、一人の弟子が師に返した、最後の一勝でもあった。
出典:東スポ競馬「【愛知杯結果&コメント】ミッキーゴージャスが1番人気に応える快勝 川田が残り約2か月で定年の師匠・安田隆調教師に勝利で恩返し」2024年1月13日配信、https://tospo-keiba.jp/breaking_news/40974、閲覧日:2026年7月17日。
牡馬の壁と、長い留守 ― 影
重賞馬となった娘に、次に用意されたのは牡馬の一線級だった。2024年春、大阪杯。師の定年で厩舎を継いだ安田翔伍のもと、ミルコ・デムーロを背にGIへ挑んだが、力の差は大きく14着。続くマーメイドSは2番人気に支持されながら、13着に沈む。 そして、ここから馬は長い留守に入った。マーメイドSを最後に、ターフからその姿が消えたのは、およそ1年3か月。理由が声高に語られることはなかった。連勝で駆け上がった馬が、静かに時計の針を止める。栄光のすぐ隣にあった影が、このとき、はっきりと形をとった。
帰ってきた ― そして、これから
2025年秋、ミッキーゴージャスは帰ってきた。9月のポートアイランドSで浜中俊とともに3着に食い込むと、11月、東京のキャピタルS。距離を1600mに詰めたマイルで、レーンを背に3番人気に応えて快勝する。休養明けからわずか二戦で、オープンの白星を掴み直した。 その後は阪神カップ、明けて東京新聞杯、福島牝馬Sと、強豪がひしめくマイル戦線で苦戦が続く。かつての連勝のような形は、なかなか作れない。それでも、14戦を走ってきたこの黒鹿毛は、6勝という確かな数字と、師へ捧げた一つの重賞を、その脚に刻んでいる。 母のオークス、いとこのGI――一族の血は、いくつもの頂に手を伸ばしてきた。その血を引く娘が、まだターフにいる。次にどの舞台で花を咲かせるのか、それは今はまだ、誰にも分からない。分からないから、また走る日を、静かに待つ。
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