名馬の記憶を、
再生する。

年表ICHINEN-ISSO — 2400m

BOKUJŌ-CHŌ — HOKKAIDO

牧場帖

一年ずつ、顔ぶれをたどる。引退した名馬たちの繋養・在籍と映像を綴る帳面。
HORSES

名馬録

この世代(生まれ年)

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ルクソールカフェのイメージビジュアル
ルクソールカフェLuxor Cafe
Luxor Cafe

ルクソールカフェ

通算成績12戦5勝

獲得賞金26,901万円

生年月日 2022.02.26(令和4年)毛色 鹿毛

全成績

主要戦績(抜粋)・新しい順
ルクソールカフェの成績一覧
年月日着順レースコース人気騎手タイム上り3F映像
11 GI安田記念 東京 芝1600 14人気 岩田望来 1:32.9 上り33.2映像
5 GIサウジカップ キングアブドゥル ダ1800 6人気 モレイラ 映像
15 GIチャンピオンズカップ 中京 ダ1800 6人気 F.ジェルー 1:53.6 上り40.1映像
1 GIII武蔵野S 東京 ダ1600 3人気 D.レーン 1:35.2 上り34.9映像
3 JpnⅠジャパンダートクラシック 大井 ダ2000 2人気 佐々木大輔 2:06.1 上り40.7映像
12 GIケンタッキーダービー チャーチルダウン ダ2000 2人気 J.モレイラ 映像
1 OP伏竜S 中山 ダ1800 1人気 J.モレイラ 1:52.1 上り36.3
1 LヒヤシンスS 東京 ダ1600 1人気 R.キング 1:37.6 上り35.1映像
1 黒竹賞 中山 ダ1800 1人気 R.キング 1:52.8 上り38.7
1 2歳未勝利 東京 ダ1600 1人気 R.ムーア 1:35.8 上り35.3
2 2歳未勝利 札幌 ダ1700 1人気 佐々木大輔 1:45.9 上り36.9
4 2歳新馬 札幌 ダ1700 1人気 D.レーン 1:50.8 上り40.1

血統

金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ
ルクソールカフェの血統表(左から親・祖父母・曽祖父母)
American PharoahPioneerof the NileエンパイアメーカーEmpire Maker
Star of Goshen
LittleprincessemmaYankee Gentleman
Exclusive Rosette
Mary's FolliesMore Than ReadyサザンヘイローSouthern Halo
Woodman's Girl
Catch the QueenMiswaki
Wave to the Queen
STORY

旅程 — この馬の物語

2022年生まれの鹿毛の牡馬。父American Pharoah、母Mary's Follies。主な勝ち鞍は武蔵野S。

ファラオの血、エジプトの名

2022年2月26日、ケンタッキーの牧場で生まれた鹿毛の牡馬。父はアメリカン・ファラオ――2015年に37年ぶりのアメリカ三冠を制し、ブリーダーズカップ・クラシックまで制覇して「グランドスラム」を達成した、現代ダート競馬の王者である。母メアリーズフォリーズはモア・ザン・レディを父に持つ米国産のGII馬。そして、この繁殖牝馬から先に世に出たきょうだいたちが、すでに世界で名を刻んでいた。半姉リーガルグローリーは米国でG1・4勝を含む重賞8勝を挙げ、2022年の最優秀芝牝馬に選ばれた一流牝馬。全兄カフェファラオは東京ダート1600メートルで類を見ない強さを発揮し、フェブラリーステークスを連覇した。 馬主は「カフェ」の冠名を持つパーク24代表の西川光一。「ルクソール」はエジプトに実在する古代の都市の名で、「カフェ」冠名と組み合わさって生まれた名前だ。調教を預かるのは美浦の堀宣行。良血と実績と期待を束ねたこの一頭が、2024年の夏、北の大地に降り立った。

2歳レコード ― 東京ダートの申し子

2024年8月24日、札幌のダート1700メートル。1番人気に推されたデビュー戦でダミアン・レーンを背に4着に敗れる。続く8月31日の未勝利戦も2着に終わり、「良血の弟」としての重圧が少しだけのしかかる。 転機は北へ向かわず、東へ来た。11月23日、東京の未勝利戦。鞍上はライアン・ムーア。スタートから折り合いよく構え、直線で突き抜けると勝ちタイムは1分35秒8。2017年にルヴァンスレーヴが記録していた2歳レコードを0秒4も塗り替える数字だった。東京ダート1600メートルという舞台で、全兄カフェファラオがかつて刻んだのと同じ赤い文字が、この弟の名前の横にも入った。

春の連勝、そしてチャーチルダウンズへ

年が明けて2025年、黒竹賞(中山・ダート1800m)。キング騎手を背に道中2番手から4角先頭に立ち、2着に5馬身をつける圧勝だった。鞍上は「強い勝ち方だが、まだ子供っぽさがある。使いながらレベルアップできますね」と語った[^1]。 2月のヒヤシンスS(東京・ダート1600m)は3連勝目。外枠から好スタートを切り、前を行かせて中団外めを追走。直線で力強く抜け出しプロミストジーンを半馬身しのいだ。キングは「使うたびに成長を見せているが、まだ成長できる」と言い添えた[^2]。 3月の伏竜S(中山・ダート1800m)。今度はモレイラが手綱を取り、5馬身差の圧勝で4連勝。「4コーナーでの手応えも良く、追ってからの反応も良かった」とモレイラも唸った[^3]。 この4連勝が、日本馬のケンタッキーダービー出走権を争うジャパンロードのポイントを積み上げた。5月3日、チャーチルダウンズ競馬場。2番人気に推されての挑戦だったが、競馬場の大観衆と音響という慣れない環境に馬が集中を欠き、スタートのタイミングが合わないまま12着に終わった。モレイラは「ゲートに入ると慣れない環境で集中が途切れてしまった」と振り返った[^4]。日本調教馬として歴史を作る夢は、次の機会へ持ち越された。

出典:中日スポーツ「【黒竹賞】ルクソールカフェが5馬身差をつけて圧勝 キング「ゲートもいい反応で、いい位置からスムーズに競馬ができた」」2025年1月11日、https://www.chunichi.co.jp/article/1010430、閲覧日:2026年6月28日。/スポーツ報知「ルクソールカフェ3連勝、堂々抜け出し振り切った「いい勝ち方できた」キング騎手/ヒヤシンスS」2025年2月23日、https://news.yahoo.co.jp/articles/4ac29700d1ac7cb28491e9ae3d5acbead9a0dbf1、閲覧日:2026年6月28日。/ラジオNIKKEI競馬実況web「【伏竜S】ルクソールカフェが5馬身差Vで破竹の4連勝」2025年3月29日、https://www.radionikkei.jp/keiba_article/news/v_12.html、閲覧日:2026年6月28日。/東京新聞「ルクソールカフェは12着 米ケンタッキー・ダービー」2025年5月4日、https://www.tokyo-np.co.jp/article/402762、閲覧日:2026年6月28日。

帰国、そして武蔵野Sの戴冠

帰国後、まず向かったのは10月の大井競馬場。ジャパンダートクラシック(JpnI・ダート2000m)、佐々木大輔が手綱を取った帰国初戦は3着。「右から左へ手前を替えるのがあまり得意じゃない身体の使い方でした。それも含めて僕がレースの中で修正してあげるべきでした」と佐々木は悔しさをにじませた[^1]。 11月15日、東京ダート1600メートル。武蔵野S(GIII)。ここで戻ってきたのが、デビュー戦でともに走ったダミアン・レーンだった。3番人気に落ち着いていたが、ルクソールカフェは6番手でリズムよく脚を溜め、直線で一頭だけ次元の違う脚を繰り出し3馬身半差の完勝を見せた。コスタノヴァら古馬の強豪を一蹴した。 ゴール後、レーンはこう語っている。「精神的にも、体の面でも変化がありました。全体的に力強くなりました」[^2]。約1年ぶりに戻ってきたコンビが、重賞初制覇をもって一つの約束を果たした。

出典:ORICON NEWS「【ジャパンダートクラシック】佐々木大「右から左へ手前を替えるのが得意ではないです」帰国初戦のルクソールカフェは3着まで」2025年10月8日、https://www.oricon.co.jp/article/3056922/、閲覧日:2026年6月28日。/東スポ競馬「【武蔵野ステークス結果&コメント】ルクソールカフェが3馬身半差V レーン「強い勝ち方でした」」2025年11月15日、https://tospo-keiba.jp/breaking_news/65096、閲覧日:2026年6月28日。

世界の壁と東京の空

重賞馬となったルクソールカフェに、翌年も世界が呼びかけた。2026年2月、サウジカップ(ダート1800m)への招待を受諾し、モレイラを背に10番ゲートから出走。結果は5着。表彰台には届かなかったが、世界最高賞金レースの舞台で確かに脚を使い、経験を積んだ。 その後、ドバイへの遠征を準備していたが、中東情勢を考慮して出走を見送り帰国。「競馬を使っていないので遠征の疲れはなく、いい状態です」という堀の言葉どおり体調は整い、6月7日の安田記念(芝GI・東京1600m)へと向かった[^1]。ダート専門馬として11戦を使い続けてきた4歳馬の初芝挑戦。岩田望来が手綱を取り11着に終わったが、芝という未知の世界に踏み込んだその意志は、この馬の可能性がまだ試し終えていないことを示していた。 父アメリカン・ファラオが37年ぶりの三冠で世界を驚かせたように、全兄カフェファラオが東京ダートで前人未到の連覇を刻んだように、ルクソールカフェの旅はまだ続いている。

出典:馬トク報知「【安田記念】芝初挑戦のルクソールカフェは坂路で調整 堀調教師「遠征の疲れはなく、いい状態です」」2026年6月、https://news.yahoo.co.jp/articles/741229b50cdd371e04eb8762c69d92b82f833dcd、閲覧日:2026年6月28日。

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