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ロードデルレイ
通算成績11戦6勝
獲得賞金2億9,527万円
生年月日 2020.05.05(令和2年)毛色 鹿毛性 牡
全成績
主要戦績(抜粋)・新しい順| 年月日 | 着順 | レース | コース | 人気 | 騎手 | タイム | 上り3F | 映像 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 8 | GI宝塚記念 | 阪神 芝2200 | 3人気 | 川田将雅 | 2:12.3 | 上り35.9 | 映像 | |
| 2 | GI大阪杯 | 阪神 芝2000 | 4人気 | 西村淳也 | 1:56.4 | 上り33.8 | 映像 | |
| 1 | GII日経新春杯 | 中京 芝2200 | 4人気 | 西村淳也 | 2:09.8 | 上り35.6 | 映像 | |
| 2 | GIII中日新聞杯 | 中京 芝2000 | 1人気 | 西村淳也 | 1:58.8 | 上り35.1 | 映像 | |
| 2 | LアンドロメダS | 京都 芝2000 | 1人気 | 川田将雅 | 1:59.2 | 上り34.9 | — | |
| 除 | GIII鳴尾記念 | 京都 芝2000 | 川田将雅 | — | 映像 | |||
| 1 | L白富士S | 東京 芝2000 | 1人気 | 川田将雅 | 1:57.2 | 上り33.2 | — | |
| 1 | ウェルカムS | 東京 芝2000 | 1人気 | 川田将雅 | 1:59.0 | 上り33.3 | — | |
| 4 | GII神戸新聞杯 | 阪神 芝2400 | 4人気 | 坂井瑠星 | 2:23.6 | 上り33.5 | 映像 | |
| 1 | 赤倉特別 | 新潟 芝2000 | 1人気 | 坂井瑠星 | 1:59.1 | 上り33.4 | — | |
| 1 | つばき賞 | 阪神 芝1800 | 1人気 | 坂井瑠星 | 1:47.0 | 上り33.1 | — | |
| 1 | 3歳新馬 | 東京 芝1800 | 2人気 | 坂井瑠星 | 1:48.3 | 上り33.2 | — |
血統
金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ| 父ロードカナロアLord Kanaloa | キングカメハメハKing Kamehameha | Kingmambo |
| マンファスManfath | ||
| レディブラッサム | Storm Cat | |
| サラトガデューSaratoga Dew | ||
| 母デルフィーノ | ハーツクライHeart's Cry | サンデーサイレンスSunday Silence |
| アイリッシュダンス | ||
| レディアーティスト | フレンチデピュティFrench Deputy | |
| レディバラード |
旅程 — この馬の物語
2020年生まれの鹿毛の牡馬。父ロードカナロア、母デルフィーノ。主な勝ち鞍は日経新春杯。
君王之王 ― 名と血
香港での登録名は、君王之王という。王の中の王。冠名『ロード』は馬主ロードホースクラブのもので、それを除いた『デルレイ』が、スペイン語で『王の』を意味する。大仰なほどの名を背負って、この鹿毛は2020年5月5日、北海道のケイアイファームに生まれた。 父はロードカナロア。世界を制したスプリント王である。だが仔は、父の距離を走らなかった。母デルフィーノの父はハーツクライ――マイルから先へ底力を伝える血で、この配合が2000mより長い距離へ脚を伸ばす下地になった。父の産駒がしばしばそうであるように、距離は母系が引き出す。もっとも、そのデルフィーノ自身は19戦3勝、牝系にも派手な名は少ない。良血の看板があったわけではなかった。 2023年1月29日、東京・芝1800mの新馬戦。坂井瑠星を背に2番人気で勝ち上がると、続くつばき賞も同じ坂井で快勝する。まずは二連勝。名ばかりが大きく、戦績はまだ条件戦のなかにあった。王を名乗る馬が、長い坂道のふもとに立っていた。
世代の壁 ― 回り道
春のクラシックとは、ついに縁がなかった。皐月賞にもダービーにも、その名はない。二連勝から半年あまり、夏を越えて秋に戻ってきた馬は、新潟の赤倉特別を勝って三連勝とし、菊花賞へと続く神戸新聞杯に駒を進めた。阪神・芝2400m、坂井を背に4番人気。だが直線、世代の精鋭たちの壁は厚く、4着まで。ここが今の器か――そう突きつけられる位置だった。 陣営は、菊の大輪を追わなかった。栗東・中内田充正の厩舎は、この馬をもう一度条件戦の階段へ戻す。急がば回れである。手綱を引き継いだ川田将雅とともに、暮れのウェルカムステークス、年明けの白富士ステークスを、いずれも1番人気で危なげなく勝ち切った。派手さはない。だが、負けない。勝ち鞍を静かに積み上げながら、馬は少しずつ大人になっていった。
跛行、そして二着の季節
影は、突然差した。2024年6月、京都の鳴尾記念。重賞の舞台にようやく手が届くはずだった一戦で、本馬場に入ったあと左後肢に跛行を発症する。ゲートをくぐる前に、競走除外。走ることすら許されないまま、馬は引き返した。 戻ってきたのは、半年後の晩秋だった。アンドロメダステークスは川田を背に2着。年末の中日新聞杯では鞍上が西村淳也に替わり、1番人気に推される。中団の外から満を持して追い出したが、逃げるデシエルトを最後まで捉えきれず、またも2着。前が、どうしても捕まらない。強いのに、あと一歩が遠い。二着ばかりが積み上がる季節に、王の名は、まだ空を切っていた。
初めての王冠 ― 日経新春杯
2025年1月19日、中京・芝2200m。デビューから、二年近くが過ぎていた。日経新春杯、4番人気。逃げるのはメイショウタバル。ロードデルレイは中団に脚を溜め、4コーナーで空いた内から一気に2番手へ上がると、余力の尽きたタバルを交わし、そのまま突き放した。2着ショウナンラプンタに3馬身。ゴールした瞬間、ようやく重賞の勲章が、王を名乗る馬の首にかかった。 鞍上の西村淳也は、まだ二十代半ばの若手である。勝ったばかりの馬について、青年は過ぎた惜敗ではなく、この先の楽しみを口にした。二年かけて坂の中腹まで登ってきた馬に、まだ見ぬ頂が見えていた。
王の器 ― 大阪杯と、その先
初めてのGIは、すぐにやってきた。2025年4月、大阪杯。西村を背に、7枠13番から1〜2コーナーで不利を受け、位置を下げて後方の外を回る苦しい競馬になった。それでも直線はよく伸びる。前でコースレコードを刻み、連覇を果たしたベラジオオペラには及ばず2着。だが初めてのGIで、王の名が飾りではないことを、この馬は確かに示した。 6月、宝塚記念。稍重の阪神で、今度は前が捕まらなかった。逃げたのは、日経新春杯で自らが交わしたメイショウタバル。年明けに背中を見せたその馬が、今度は一度も先頭を譲らず、悲願のGIを逃げ切っていく。ロードデルレイは川田を背に8着。半年で、二頭の立場は入れ替わっていた。 その一戦を最後に、馬は放牧へ出た。抹消の報せはない。休みを取り、また戻ってくる馬として、いまも競走馬名簿にその名はある。君王之王――大仰な名に、二年をかけて一つの重賞で追いつき、GIの舞台で器を見せた。頂は、まだ先だ。次にこの坂を登り始める日を、静かに待てばいい。
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