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ジューンテイク
通算成績20戦4勝
獲得賞金2億446万円
生年月日 2021.03.27(令和3年)毛色 黒鹿毛性 牡
全成績
主要戦績(抜粋)・新しい順| 年月日 | 着順 | レース | コース | 人気 | 騎手 | タイム | 上り3F | 映像 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 8 | GI宝塚記念 | 阪神 芝2200 | 15人気 | 松山弘平 | 2:13.7 | 上り36.7 | 映像 | |
| 8 | GIクイーンエリザベス2世カップ | シャティン 芝2000 | 6人気 | J.モレイラ | — | 映像 | ||
| 4 | GII東海テレビ杯金鯱賞 | 中京 芝2000 | 5人気 | 武豊 | 1:58.2 | 上り34.8 | 映像 | |
| 1 | GII京都記念 | 京都 芝2200 | 6人気 | 藤岡佑介 | 2:12.7 | 上り33.9 | 映像 | |
| 3 | GIII中日新聞杯 | 中京 芝2000 | 5人気 | 藤岡佑介 | 1:57.8 | 上り33.6 | 映像 | |
| 12 | GII京都大賞典 | 京都 芝2400 | 9人気 | 菱田裕二 | 2:24.8 | 上り34.8 | 映像 | |
| 10 | GIIIチャレンジカップ | 阪神 芝2000 | 6人気 | 藤岡佑介 | 1:58.7 | 上り34.5 | 映像 | |
| 16 | GI宝塚記念 | 阪神 芝2200 | 16人気 | 藤岡佑介 | 2:14.4 | 上り39.2 | 映像 | |
| 16 | GIIIエプソムカップ | 東京 芝1800 | 9人気 | 藤岡佑介 | 1:46.3 | 上り36.5 | 映像 | |
| 2 | GII神戸新聞杯 | 中京 芝2200 | 3人気 | 藤岡佑介 | 2:11.9 | 上り35.4 | 映像 | |
| 10 | GI東京優駿 | 東京 芝2400 | 14人気 | 岩田望来 | 2:25.3 | 上り34.1 | 映像 | |
| 1 | GII京都新聞杯 | 京都 芝2200 | 8人気 | 藤岡佑介 | 2:11.2 | 上り33.6 | 映像 | |
| 5 | L若葉S | 阪神 芝2000 | 4人気 | 和田竜二 | 2:00.3 | 上り34.8 | — | |
| 2 | LすみれS | 阪神 芝2200 | 3人気 | 岩田望来 | 2:12.3 | 上り34.4 | — | |
| 4 | GI朝日杯フューチュリティステークス | 阪神 芝1600 | 11人気 | M.デムーロ | 1:34.0 | 上り34.9 | 映像 | |
| 1 | こうやまき賞 | 中京 芝1600 | 4人気 | 岩田望来 | 1:34.0 | 上り34.7 | — | |
| 4 | 黄菊賞 | 京都 芝2000 | 6人気 | 岩田望来 | 2:02.0 | 上り35.4 | — | |
| 4 | OPききょうS | 阪神 芝1400 | 5人気 | 岩田望来 | 1:21.9 | 上り34.6 | — | |
| 10 | GIII新潟2歳S | 新潟 芝1600 | 9人気 | 富田暁 | 1:35.3 | 上り33.1 | 映像 | |
| 1 | 2歳新馬 | 中京 芝1400 | 2人気 | 岩田望来 | 1:23.7 | 上り35.0 | — |
血統
金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ| 父キズナKizuna | ディープインパクトDeep Impact | サンデーサイレンスSunday Silence |
| ウインドインハーヘアWind in Her Hair | ||
| キャットクイルCatequil | Storm Cat | |
| Pacific Princess | ||
| 母アドマイヤサブリナ | シンボリクリスエスSymboli Kris S | Kris S. |
| Tee Kay | ||
| ツィンクルヴェール | サンデーサイレンスSunday Silence | |
| ツィンクルブライド |
旅程 — この馬の物語
2021年生まれの黒鹿毛の牡馬。父キズナ、母アドマイヤサブリナ。主な勝ち鞍は京都新聞杯・京都記念。
冠名の一族 ― 名前と血
良血の主流からは、少し外れていた。 父キズナは二〇一三年のダービー馬で、ディープインパクトの初期を代表する産駒。母アドマイヤサブリナの父はシンボリクリスエス。二〇二一年三月二十七日、北海道浦河のヒダカファームに生まれた黒鹿毛の牡馬に、馬主・吉川潤は自らの冠名を冠した。ジューンに「取る」を重ねてジューンテイク――勝利を掴み取れ、という名である。 この一族は、派手ではないが勝負どころで穴をあける。三代母ツィンクルブライドは一九九四年の桜花賞で二着に惜敗した牝馬。半兄ジューンベロシティ(父ロードカナロア)は平地ではなく障害の舞台で花開き、東京ジャンプステークスを三連覇するなど飛越の重賞を沸かせた。近親には日経賞・七夕賞を勝ったミッキースワローもいる。血の格より、意外性で名を売る牝系だった。 その意外性を、この馬は淀で二度、体現することになる。八番人気と六番人気で京都の坂を駆け上がった手綱を握っていたのは、藤岡佑介という関西の中堅騎手だった。父は調教師の藤岡健一、弟は騎手の藤岡康太。競馬に生きる一家の長男である。
中京の新馬 ― 二〇二三年夏
二〇二三年七月八日、中京の芝千四百メートル。岩田望来を背にした二歳新馬戦を、ジューンテイクは二番人気に応えて勝ち上がる。デビュー勝ちからの船出だった。 続く新潟二歳ステークスは富田暁とのコンビで十着に沈んだが、暮れにかけて堅実さを見せる。ききょうステークス、黄菊賞ではいずれも四着で掲示板をキープし、十二月のこうやまき賞(中京・芝千六百)を岩田で快勝。勢いのまま朝日杯フューチュリティステークスへ駒を進めた。 二歳GIの阪神マイルは十一番人気。鞍上はミルコ・デムーロ。人気を大きく下回る評価ながら四着に食い込み、上位と大きくは離されなかった。世代の頂点を争う器とは見られていなかったが、崩れない堅実さだけは、この時すでに備えていた。
淀の初重賞 ― 弟を喪った春に
明けて二〇二四年、クラシックへの春。すみれステークスは岩田望来で二着、若葉ステークスは和田竜二を背に五着。あと一歩の位置で足踏みが続いた。 そして五月四日、京都新聞杯。手綱を託されたのは藤岡佑介だった。八番人気の低評価。だが藤岡は道中から積極的に運び、好位のインを立ち回る。直線、内をこじ開けるように抜け出すと、逃げ粘るウエストナウを一馬身差で捉え、重賞初制覇を果たした。「今日はスタートから積極的に出していきました」[^1]。淀の坂を、意外性の一族の血が駆け上がった瞬間だった。 この勝利の三週間ほど前、藤岡佑介は弟を喪っている。騎手・藤岡康太は四月六日の阪神で落馬し、四月十日、三十五歳で急逝した。通算八百勝を刻んだばかりの、働き盛りの死だった。兄が悲しみのただ中で掴んだ初の重賞は、ダービーへの切符でもあった。
出典:東京スポーツ「【京都新聞杯結果&コメント】ジューンテイクがイン突き快勝! 藤岡佑『ダービーにチャレンジできる馬』」2024年5月4日、https://tospo-keiba.jp/breaking_news/44830 、閲覧日:2026年7月5日。
府中とその先 ― 夢と惜敗
五月二十六日、東京優駿。ジューンテイクは十四番人気で夢の舞台に立ち、岩田望来とともに十着に終わる。府中の二千四百は、まだ少し遠かった。 秋、藤岡佑介が手綱に戻る。中京で行われた神戸新聞杯を三番人気で二着。勝ち馬をあと少しまで追い詰め、世代上位と互角に渡り合えることを示した。菊の季節を前に、この馬の評価はむしろ上がっていた。 だが、ここから長いトンネルが待っていた。神戸新聞杯の二着を最後に、ジューンテイクの勝ち鞍は途絶える。
長いトンネル ― 二〇二五年
休養を挟んで戻ってきた二〇二五年は、苦い年だった。エプソムカップ十六着、宝塚記念は十六番人気で十六着、上がりは三十九秒二と大きく崩れた。チャレンジカップ十着、京都大賞典十二着。かつて重賞を勝った馬とは思えない成績が並ぶ。それでも陣営は見限らなかった。年末の中日新聞杯で三着に粘り、上がり三十三秒六の脚を使って、復調の兆しをのぞかせる。 人の側でも、藤岡佑介は喪失と歩いていた。弟の一周忌を前にした二〇二五年二月、阪神競馬場で行われた康太の植樹式で、兄はこう語っている。「いいレースをしてお客さんに楽しんでもらいたいという康太の気持ちを引き継いでやっていきたい」[^1]。弟が大切にしていた騎乗を、自らの手綱に受け継ぐ――その言葉どおりの一年が、静かに続いていた。
出典:中日スポーツ「落馬事故で死去の藤岡康太騎手を悼み、阪神競馬場で植樹式 兄・佑介騎手『康太の気持ちを引き継いでやっていきたい』」2025年2月13日、https://www.chunichi.co.jp/article/1024850 、閲覧日:2026年7月5日。
京都記念 ― 復活と、別れの重賞
二〇二六年二月十五日、京都記念。ジューンテイクは六番人気だった。藤岡佑介はこの月の二十八日で騎手を引退し、三月から調教師に転身することが決まっていた。乗り手にとって、相棒と挑める重賞は、これが最後になるかもしれなかった。 二番手を追走し、早めに先頭へ。切れ味ではなく持続する脚で押し切ると、外から強襲した一番人気エリキングを半馬身抑え込む。二年ぶりの重賞二勝目、そして復活の勝利だった。「切れるというより長く脚を使う」[^1]と藤岡は自らの手綱さばきを振り返り、調教師の武英智は「佑介と最後に挑める重賞だったので良かった」[^2]と喜んだ。かつての名手・安藤勝己も「最高のタイミングで佑介良かったな」[^3]と、去りゆく後輩をたたえた。 その後も、ジューンテイクの旅は続く。藤岡が去ったあとの手綱は武豊に渡り、金鯱賞で四着。香港へ渡ったクイーンエリザベス二世カップはモレイラで八着、夏の宝塚記念は松山弘平を背に走った。淀の坂を二度ともに駆け上がった手綱の主は、いまターフの反対側から、調教師として競馬を見つめている。兄が引き継いだ弟の願い――いいレースを見せ、人を楽しませること――は、六番人気を復活させたあの直線に、確かに宿っていた。
出典:中日スポーツ「【京都記念】『切れるというより長く脚を使う』手綱さばき…引退控える藤岡佑騎手が贈るジューンテイク重賞2勝目」2026年2月15日、https://www.chunichi.co.jp/article/1209480 、閲覧日:2026年7月5日。/中日スポーツ「【京都記念】『切れるというより長く脚を使う』手綱さばき…引退控える藤岡佑騎手が贈るジューンテイク重賞2勝目 武英師『佑介と最後に挑める重賞だったので良かった』」2026年2月15日、https://www.chunichi.co.jp/article/1209480 、閲覧日:2026年7月5日。/中日スポーツ「アンカツさん、京都記念Vジューンテイク『馬場と外枠がマッチ…最高のタイミングで佑介良かったな』と藤岡騎手たたえる」2026年2月15日、https://www.chunichi.co.jp/article/1209481 、閲覧日:2026年7月5日。
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