名馬の記憶を、
再生する。

年表ICHINEN-ISSO — 2400m

BOKUJŌ-CHŌ — HOKKAIDO

牧場帖

一年ずつ、顔ぶれをたどる。引退した名馬たちの繋養・在籍と映像を綴る帳面。
HORSES

名馬録

この世代(生まれ年)

スライダーを動かすと、その世代に生まれた馬を獲得賞金の多い順で表示します。

名馬録
◀ 名馬録へ
ゲルチュタールのイメージビジュアル
ゲルチュタールGoltzschtal
Goltzschtal

ゲルチュタール

通算成績9戦5勝

獲得賞金15,938万円

生年月日 2022.02.15(令和4年)毛色 鹿毛

全成績

主要戦績(抜粋)・新しい順
ゲルチュタールの成績一覧
年月日着順レースコース人気騎手タイム上り3F映像
1 GII日経新春杯 京都 芝2400 1人気 坂井瑠星 2:25.7 上り34.3映像
4 GI菊花賞 京都 芝3000 5人気 坂井瑠星 3:04.4 上り35.2映像
1 日本海S 新潟 芝2200 1人気 坂井瑠星 2:12.1 上り34.8
1 三田特別 阪神 芝2400 1人気 坂井瑠星 2:26.0 上り35.2
3 GIIテレビ東京杯青葉賞 東京 芝2400 4人気 A.シュタルケ 2:24.9 上り34.0映像
1 ゆきやなぎ賞 阪神 芝2400 2人気 坂井瑠星 2:24.6 上り34.7
10 GIII京成杯 中山 芝2000 3人気 三浦皇成 2:01.9 上り37.9映像
2 葉牡丹賞 中山 芝2000 4人気 T.マーカンド 1:58.8 上り34.5
1 2歳新馬 中京 芝2000 1人気 坂井瑠星 2:02.9 上り34.1

血統

金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ
ゲルチュタールの血統表(左から親・祖父母・曽祖父母)
ブリックスアンドモルタルBricks and MortarGiant's CausewayStorm Cat
Mariah's Storm
Beyond the WavesOcean Crest
Excedent
キラービューティゼンノロブロイZenno Rob RoyサンデーサイレンスSunday Silence
ローミンレイチェルRoamin Rachel
キラーグレイシスKiller GracesCongaree
Heatherdoesntbluff
STORY

旅程 — この馬の物語

2022年生まれの鹿毛の牡馬。父ブリックスアンドモルタル、母キラービューティ。主な勝ち鞍は日経新春杯。

橋の名、その血 ― ブリックスアンドモルタルの仔

名前の由来は、ドイツ・ザクセン州の渓谷に架かる橋だという。ゲルチュタールブリュッケ――ゲルツシュ川の谷に、2600万個を超えるレンガを積み上げて築かれた、世界最大のレンガ造り高架橋。高さ78メートル、長さ574メートル。1851年の竣工以来、今日もその地に立ち続ける。父の名がブリックスアンドモルタル(煉瓦と漆喰)であることを知れば、この命名に迷いがなかったとわかる。 2022年2月15日、北海道安平町のノーザンファームに生まれた鹿毛の牡馬。父ブリックスアンドモルタルは2019年の米年度代表馬にして最優秀芝牡馬。ブリーダーズカップターフ、アーリントンミリオン、マンハッタンステークスを含む芝GI5勝をあげた晩成の雄は、現役最終年を5戦5勝の無敗で締めくくった完璧な記録を引っさげて日本に渡り、社台スタリオンステーションで種牡馬となった。 母キラービューティは、ゼンノロブロイを父に持つ中央4勝馬。その母キラーグレイシスから生まれた半弟に、2021年ホープフルステークスを制したキラーアビリティがいる。ディープインパクトの仔として重賞2勝をあげた叔父の血が、同じキラーグレイシスの牝系に流れている。馬主はサンデーレーシング、管理するのは栗東・杉山晴紀調教師。重厚な煉瓦橋の名を背負った牡馬の物語は、こうして動き出した。

中京の光 ― デビューと試練

2024年9月8日、中京競馬場。芝2000メートルの2歳新馬戦に単勝1番人気で姿を現したゲルチュタールの手綱を、坂井瑠星が取った。道中は前方に位置を取り、最終直線で先頭に立った馬を交わして快勝。勝ちタイム2分2秒9、上がり34秒1。最後まで脚色が衰えなかった。 11月の葉牡丹賞では主戦を外れ、T.マーカンドが騎乗した。直線で三頭が並んだ場面、両側から挟まれる形で瞬間の判断を惑わされ、ヴィンセンシオにわずか及ばずの2着。惜敗だったが、脚があることは示した。 年が明けた2025年1月、京成杯に3番人気で挑んだ。中山の芝2000メートル、荒れた馬場で10着の大敗。上がり37秒9という数字が、道中どれだけ消耗したかを物語っていた。クラシックへの扉は、この時点でほぼ閉じていた。

長い脚の意味 ― 春から夏、距離を味方に

京成杯の翌月、坂井瑠星が再び手綱を引き取る。ここから先は、距離を味方につける道になった。 3月のゆきやなぎ賞(阪神芝2400m)、2番人気で発走。直線で早めに前を捉えて先頭に立ち、後続を3/4馬身抑えた。杉山晴紀調教師は「この条件なら順当勝ち」と述べたが、その落ち着いた表現の裏に、手応えがあった。続く4月のテレビ東京杯青葉賞(GII、東京芝2400m)はシュタルを背に2番人気で挑み、上がり最速の34秒0で追い込んだものの3着まで。重賞の壁は、あと一歩のところにあった。だが距離が伸びるほど良くなる手応えは、ここでも確かだった。6月の三田特別(阪神芝2400m)、坂井に戻って今度は1番人気に応えて快勝。そして8月の日本海ステークス(新潟芝2200m)。3勝クラスのレースに3歳馬として出走し、古馬を相手に1番人気で押し切った。ウインオーディンにクビ差、ロジシルバーにさらにアタマ差という接戦ながら、早めに仕掛けられても交わされる気配がなかった。 坂井は戦後、一戦ごとに力をつけている実感を語り、道中の雰囲気がだいぶ良くなっているのを感じながら乗っていたこと、早めに来られても全然交わされる感じがなかったことを伝えた。春から夏にかけて、距離が伸びるほど馬が締まっていた。 杉山調教師が「選択肢のひとつにはあると思う。暑いなか、よく頑張ってくれた」と言葉を選んで示した先に、菊花賞の名があった。[^1]

出典:スポーツ報知「メンバー唯一の3歳馬ゲルチュタールが出世レース制す! 杉山晴調教師、菊花賞は「選択肢のひとつ」」2025年8月30日配信。

京都三千メートルの壁 ― 菊花賞

2025年10月26日、菊花賞。京都の芝3000メートル、5番人気での出走だった。 レース中盤、ゲルチュタールは中団に位置を取り、勝ち馬エネルジコが動いたタイミングで追走を試みた。だが3000の距離は、まだこの馬が使いこなせる器ではなかった。最後の直線で猛追したが、3着との差はわずかにアタマ差。4着という結果は、あと少しで手が届くところにいたことを示していた。坂井は「勝ち馬が動いたタイミングで動きたかった」と悔やんだ。手応えはあった。ただ、距離の壁が薄く立ちはだかっていた。

冬の京都、クビ差の重賞 ― 日経新春杯

年が明けた2026年1月18日、京都競馬場。第73回日経新春杯、芝2400メートル。明け4歳初戦に選んだこのGIIで、ゲルチュタールは1番人気に推された。 坂井瑠星は、この馬のことを早くから見切っていた。「初めて乗ったときから、良くなるのは古馬になってからだと思っていました」。その言葉通り、年を重ねた馬体には変化があった。杉山調教師は「見た目より触った感じの筋肉の質が上がっている」と伝えていた。[^1] スタートからゲルチュタールは行き足よく2番手につける。ファミリータイムが先頭を引き受ける形で進み、坂の下りで並んでいって、直線は二頭の叩き合いになった。11番人気のファミリータイムが予想外に粘った。それでも、坂井の求めに馬は応えた。クビ差。重賞初勝利。勝ちタイム2分25秒7、上がり34秒3。 「瞬発力はそんなにないのですが、長くいい脚を使える強みを生かすレースができればいい勝負ができると思っていました。残り800メートルくらいからこの馬が使える脚を出し切ろうと。イメージ通りでした」[^2]。坂井がずっと語ってきた「長くいい脚」――その言葉が、重賞タイトルという形で証明された日だった。「非常に強い明け4歳世代のトップレベルの馬だと思います。この馬とGIを勝てたらうれしいなと思います」。 春の天皇賞が次の目標に挙がったが、左前脚の蹄に痛みが生じ、断念。北海道で英気を養い、秋以降の復帰を見据えることになった。世界最大のレンガ橋は、嵐にも揺れない。ゲルチュタールが次に踏む直線を、坂井はすでに思い描いている。

出典:スポニチアネックス「【日経新春杯】ゲルチュタール、成長示す走り 杉山晴師「筋肉の質が上がっている」」2026年1月18日配信(Yahoo!ニュース経由)。/東スポ競馬「ゲルチュタール重賞初V 坂井瑠星「この馬が使える脚を出し切ろうと」」2026年1月18日配信、https://tospo-keiba.jp/breaking_news/67538、閲覧日:2026年6月28日。

ABOUT

このサイトについて

名馬ジャーニーとは

名馬ジャーニーは、競馬の名レースと、引退した馬たちのその後を記録する、個人運営のアーカイブサイトです。数分のレースだけでなく、馬がターフを去ってからの時間まで辿れることを大切にしています。JRAなどの競馬主催者・関連団体とは関係のない、一人の競馬好きが続けている場所です。

情報について

本サイトの競走馬プロフィールやレース記録は、報道記事やWikipediaなど、一般に公開されている情報をもとに、当サイトの言葉で整理・編集しています。各馬の歩みをたどる読み物には、参考にした記事の出典を末尾に記載し、引用は必要な範囲にとどめています。

競走成績などのデータは、Wikipediaを主として一般に公開されている情報を参考に、当サイトが独自に整理・編集したものです。JRAの公式サイトやJRA-VAN、netkeibaといった競馬情報サービスのデータベースを転載・複製したものではありません。個人が公開情報をもとにまとめたものであり、内容の正確性を保証するものではありません。

文章の制作には生成AIを活用し、運営者が確認のうえ公開しています。ただし個人による運営で、一部は自動的に更新されるため、誤りや古くなった情報が含まれている場合があります。誤りにお気づきの際は、お知らせいただけると幸いです。馬券の購入その他の判断は、JRA・各主催者の公式発表にもとづき、ご自身の責任で行ってください。

画像について

本サイトに掲載している競走馬のイラストなどの画像は、AIで生成したオリジナルのものです。実在する写真を複製・加工したものではありません。競走馬の毛色や特徴を完全に再現できるものではない点は、あらかじめご了承ください。なお、映像のサムネイルは、YouTube上の各動画のサムネイル画像を表示しています。

映像について

本サイトのレース映像は、競馬主催者などの公式チャンネルが公開し、埋め込みを許可している動画だけを、YouTubeの標準的な埋め込み機能でご紹介しています。権利者に無断で転載された映像は扱いません。牧場の映像も同じ仕組みで、牧場や、牧場を訪ねた方々が自身のチャンネルで公開している動画をご紹介しています。

動画は埋め込み先でもYouTube上で再生され、再生数・広告収益はすべて各チャンネルに帰属します。あわせて各チャンネルの登録ボタンを設け、ご覧になった方が配信元のチャンネルへ辿り着けるようにしています。本サイトが動画ファイルを保存・配信することはありません。

名レースの記憶を残し、馬たちの引退後まで辿るこのサイトが、その映像を遺してくださった各チャンネルと、新しい競馬ファンとの出会いに少しでも役立てば幸いです。

広告について

本サイトは、運営を続けるための費用にあてるため、競走馬プロフィールや成績表など、当サイトが制作したコンテンツが主体のページに広告を掲載することがあります。動画の視聴が主となる場面には広告を置きません。アフィリエイトリンクなどを掲載する場合は、広告であることがわかる表示を行います。

アクセス解析について

本サイトは、閲覧状況の把握と改善のため、Googleアナリティクスを利用しています。GoogleアナリティクスはCookieを用いてアクセス情報を収集しますが、個人を特定する情報は含まれません。仕組みの詳細はGoogleのポリシーと規約をご確認ください。Cookieは、お使いのブラウザの設定で無効にすることもできます。

免責事項

掲載内容には正確を期していますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。本サイトの利用、およびリンク先の外部サイトの利用によって生じた損害について、運営者は責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。

お問い合わせ・権利者の方へ

掲載内容についてのお問い合わせ、誤りのご指摘、掲載をご希望されない場合の削除・修正のご依頼を承ります。権利者やご関係者の方からのお申し出には、内容を確認のうえ、速やかに対応いたします。お問い合わせ先は、準備が整い次第このページに掲載いたします。映像については、各チャンネル側の設定でも表示を停止いただけます。

DREAM

ドリームレース

歴代名馬のオールスターを、選んだ舞台で走らせる夢想レース