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フリオーソ
通算成績39戦11勝
獲得賞金8億4,544万円
生年月日 2004.05.01(平成16年)毛色 栗毛性 牡
全成績
主要戦績(抜粋)・新しい順| 年月日 | 着順 | レース | コース | 人気 | 騎手 | タイム | 上り3F | 映像 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 6 | GI東京大賞典 | 大井 ダ2000 | 5人気 | 戸崎圭太 | 2:08.0 | 上り41.0 | — | |
| 2 | JpnⅠかしわ記念 | 船橋 ダ1600 | 1人気 | 戸崎圭太 | 1:37.0 | 上り37.5 | — | |
| 5 | JpnⅡダイオライト記念 | 船橋 ダ2400 | 2人気 | 戸崎圭太 | 2:35.6 | 上り42.3 | — | |
| 3 | JpnⅠ川崎記念 | 川崎 ダ2100 | 2人気 | 戸崎圭太 | 2:12.3 | 上り39.9 | — | |
| 除 | 日本テレビ盃 | 船橋 ダ1800 | 戸崎圭太 | — | — | |||
| 1 | JpnⅠかしわ記念 | 船橋 ダ1600 | 2人気 | 戸崎圭太 | 1:38.2 | 上り37.5 | — | |
| 2 | GIフェブラリーS | 東京 ダ1600 | 3人気 | M.デムーロ | 1:36.6 | 上り35.7 | 映像 | |
| 1 | JpnⅠ川崎記念 | 川崎 ダ2100 | 1人気 | 戸崎圭太 | 2:14.2 | 上り37.7 | — | |
| 2 | GI東京大賞典 | 大井 ダ2000 | 2人気 | 戸崎圭太 | 2:00.7 | 上り37.4 | — | |
| 2 | JpnⅠJBCクラシック | 船橋 ダ1800 | 1人気 | 戸崎圭太 | 1:51.2 | 上り40.2 | 映像 | |
| 1 | JpnⅡ日本テレビ盃 | 船橋 ダ1800 | 1人気 | 戸崎圭太 | 1:48.8 | 上り36.2 | — | |
| 1 | JpnⅠ帝王賞 | 大井 ダ2000 | 5人気 | 戸崎圭太 | 2:03.4 | 上り37.8 | — | |
| 2 | JpnⅠかしわ記念 | 船橋 ダ1600 | 5人気 | 戸崎圭太 | 1:37.0 | 上り36.6 | — | |
| 5 | JpnⅡダイオライト記念 | 船橋 ダ2400 | 1人気 | 戸崎圭太 | 2:32.5 | 上り39.1 | — | |
| 2 | JpnⅠ川崎記念 | 川崎 ダ2100 | 3人気 | M.デムーロ | 2:12.8 | 上り37.1 | — | |
| 7 | GI東京大賞典 | 大井 ダ2000 | 4人気 | 戸崎圭太 | 2:06.8 | 上り37.9 | — | |
| 4 | JpnⅡブリーダーズゴールドカップ | 門別 ダ2000 | 1人気 | 戸崎圭太 | 2:02.8 | 上り38.4 | — | |
| 2 | JpnⅠ帝王賞 | 大井 ダ2000 | 2人気 | 戸崎圭太 | 2:04.1 | 上り36.6 | — | |
| 5 | JpnⅠかしわ記念 | 船橋 ダ1600 | 3人気 | 戸崎圭太 | 1:37.2 | 上り37.3 | — | |
| 1 | JpnⅡダイオライト記念 | 船橋 ダ2400 | 1人気 | 戸崎圭太 | 2:32.1 | 上り37.1 | — | |
| 2 | JpnⅠ川崎記念 | 川崎 ダ2100 | 3人気 | 戸崎圭太 | 2:13.4 | 上り36.6 | — | |
| 5 | GI東京大賞典 | 大井 ダ2000 | 4人気 | 戸崎圭太 | 2:05.5 | 上り35.6 | — | |
| 7 | GIジャパンカップダート | 阪神 ダ1800 | 12人気 | 戸崎圭太 | 1:49.9 | 上り37.2 | 映像 | |
| 4 | JpnⅠJBCクラシック | 園田 ダ1870 | 3人気 | 戸崎圭太 | 1:57.3 | 上り37.8 | 映像 | |
| 2 | JpnⅡ日本テレビ盃 | 船橋 ダ1800 | 1人気 | 川島正太郎 | 1:47.9 | 上り38.1 | — | |
| 1 | JpnⅠ帝王賞 | 大井 ダ2000 | 1人気 | 戸崎圭太 | 2:04.7 | 上り37.6 | — | |
| 1 | JpnⅡダイオライト記念 | 船橋 ダ2400 | 1人気 | 戸崎圭太 | 2:34.7 | 上り39.2 | — | |
| 2 | JpnⅠ川崎記念 | 川崎 ダ2100 | 2人気 | 今野忠成 | 2:13.6 | 上り37.2 | — | |
| 2 | GI東京大賞典 | 大井 ダ2000 | 2人気 | 今野忠成 | 2:03.9 | 上り37.1 | — | |
| 10 | GIジャパンカップダート | 東京 ダ2100 | 9人気 | 内田博幸 | 2:09.1 | 上り39.0 | 映像 | |
| 2 | JpnⅠJBCクラシック | 大井 ダ2000 | 3人気 | 内田博幸 | 2:05.5 | 上り38.2 | 映像 | |
| 1 | JpnⅠジャパンダートダービー | 大井 ダ2000 | 3人気 | 今野忠成 | 2:02.9 | 上り37.7 | — | |
| 2 | 東京ダービー | 大井 ダ2000 | 1人気 | 内田博幸 | 2:05.0 | 上り37.1 | — | |
| 3 | 羽田盃 | 大井 ダ1800 | 1人気 | 内田博幸 | 1:51.1 | 上り37.7 | — | |
| 11 | GIIフジTVスプリングS | 中山 芝1800 | 9人気 | 中舘英二 | 1:51.8 | 上り39.2 | — | |
| 7 | GIII共同通信杯 | 東京 芝1800 | 4人気 | 内田博幸 | 1:48.7 | 上り35.2 | — | |
| 1 | GI全日本2歳優駿 | 川崎 ダ1600 | 5人気 | 内田博幸 | 1:41.8 | 上り40.0 | — | |
| 2 | 平和賞 | 船橋 ダ1600 | 1人気 | 石崎隆之 | 1:40.4 | 上り38.4 | — | |
| 1 | ナドアルシバ競馬場カ | 船橋 ダ1600 | 1人気 | 石崎隆之 | 1:45.6 | 上り37.8 | — | |
| 1 | JRA認定 | 船橋 ダ1400 | 2人気 | 石崎隆之 | 1:30.2 | 上り40.1 | — |
血統
金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ| 父ブライアンズタイムBrian's Time | Roberto | Hail to Reason |
| Bramalea | ||
| Kelley's Day | Graustark | |
| Golden Trail | ||
| 母ファーザFursa | Mr. Prospector | Raise a Native |
| Gold Digger | ||
| Baya | Nureyev | |
| Barger |
引退後・牧場での映像
ゴール板の先の時間旅程 — この馬の物語
2004年生まれの栗毛の牡馬。父ブライアンズタイム、母ファーザ。
「熱狂的に」という指示語
フリオーソ。楽譜の上に書き込まれる音楽用語で、「熱狂的に」を意味する。 2004年5月1日、北海道新冠のハシモトファームに生まれた栗毛の牡馬は、日本へ進出して間もないダーレー・ジャパンの持ち馬として、船橋競馬場の川島正行厩舎に入った。 川島は、5代血統表を自分で書き出してクロスを探す調教師だった。牧場に配合を助言し、生まれてきた仔を馬主に薦める。結果を出すにはまず馬自身の資質が要る、というのが持論である。この馬の配合についても、彼ははっきり言葉にしている。「フリオーソの場合は、Hail to Reasonの3×5、Nashuaの4×4というクロスです」[^1] 母ファーザの奥には、勝ち切る血と、あと一歩の血が同居していた。2代母Bayaは仏G3グロット賞に勝ち、仏オークスで2着。3代母Bargerの全姉は、6か国を転戦してG1を9勝し「鉄の女」と呼ばれたトリプティクである。そして4代母Trillionは、ガネー賞を制した一方で、G1の2着を10回記録した牝馬だった。
出典:JBISサーチ「「あの人に聞く!」JBIS-Search活用術 第4回 調教師 川島正行さん」https://enjoy.jbis.or.jp/method/04 、閲覧日:2026年8月1日。
船橋の砂、川崎の暮れ
2006年7月28日、船橋ダート1400mの2歳新馬。鞍上は南関東のトップジョッキーのひとり、船橋の石崎隆之。2番人気に応え、1分30秒2で危なげなく勝ち上がった。 9月20日、ドバイの競馬場の名を冠した船橋のオープン特別、ナドアルシバ競馬場カップを5馬身差で圧勝。10月25日、初めての重賞となる平和賞(当時の南関東G3)では1番人気に推されたが、キンノライチョウにハナ差だけ及ばず、ここで初めて土がついた。 12月13日、川崎ダート1600m、全日本2歳優駿。地方の2歳戦の総決算で、当時はまだ統一GIと表記されていた。テン乗りの内田博幸を背に5番人気。後続に2馬身差をつけて、4戦目でタイトルを手にする。この年のNAR2歳最優秀馬に選ばれた。
芝の二戦、大井の三度
年が明けると、陣営は中央の芝を試した。2月4日、東京の共同通信杯。当時の表記はJpnIII。無敗のフサイチホウオーが注目を集めるなかで4番人気に支持されたが、初めての芝で伸びきれず7着に終わる。3月18日、中山のスプリングステークス(当時JpnII)は11頭立ての11着。芝への挑戦は、ここで打ち切られた。 戻った南関東のクラシックでも、勝ち切れない春が続く。5月9日の羽田盃(当時は南関東SI)は1番人気で3着。勝ったトップサバトンとの差は、アタマ、クビ。6月6日の東京ダービーもまた1番人気で、アンパサンドにクビ差の2着だった。南関東のクラシック二冠を、いずれもわずかな差で取りこぼしたことになる。 7月11日、ジャパンダートダービー。今野忠成に乗り替わり、3番人気。不良馬場の大井で、東京ダービーの借りをアンパサンドに返し、レースレコードで走り切った。東京ダービーと同じ大井の2000mを、今度は先頭で駆け抜けた。
ヴァーミリアンという壁
秋、初めて古馬と走った。10月31日、大井のJBCクラシック。3番人気で2着に食い下がったが、先着を許した相手はヴァーミリアンだった。11月24日、東京のジャパンカップダートは9番人気で10着。12月29日の東京大賞典(当時JpnI)でも2着で、前にいたのはまたヴァーミリアン、今度は4馬身差をつけられている。 それでもこの年、3歳のフリオーソはNAR年度代表馬に選ばれた。地方競馬の頂点に立ちながら、統一GIの決着ではいつも半歩だけ足りない。その位置に、この馬はしばらく居ることになる。 なお全日本2歳優駿でこの馬にテン乗りし、以後たびたび手綱を取った内田博幸は、翌2008年3月1日付でJRAへ移籍している。
帝王賞 ― 戸崎圭太の最初の大一番
2008年1月30日、川崎記念(当時JpnI)。スタートから先頭に立って逃げたが、4コーナーでフィールドルージュに並ばれ、直線で突き放されて2着。 3月5日のダイオライト記念から、戸崎圭太が手綱を取った。大井所属の戸崎にとって、この勝利がダートグレード競走の初制覇である。3番手から抜け出し、ボンネビルレコードを退けた。 6月25日、大井の帝王賞。1番人気。好スタートからハナを切ると、終始先頭を譲らないまま押し切った。地方競馬の上半期を締めくくる大一番で、戸崎はこれが統一GI初勝利になった。 9月23日の日本テレビ盃には、その戸崎が乗れなかった。6日前に落馬して負傷したためである。代わりに跨ったのは川島正太郎、師の四男だった。ハイペースを3番手で追い、4コーナーで先頭に立ったが、春に二度退けてきたボンネビルレコードに差し返されて2着。 園田のJBCクラシックは4着、阪神のジャパンカップダートは7着、暮れの東京大賞典は5着。勝ったのはダイオライト記念と帝王賞の二つだが、この年もNAR年度代表馬に選ばれている。
三年つづけて、川崎の二着
2009年1月28日の川崎記念は、逃げて直線でカネヒキリに捕まり2着。 3月11日のダイオライト記念は単勝1.1倍。好スタートからハナを奪い、マイネルアワグラスに4馬身差をつけて連覇した。この勝利には、もうひとつ意味がある。川島正行は騎手時代、エドノボルでこの競走を連覇していた。ダイオライト記念を騎手としても調教師としても連覇したのは、彼が最初である。 5月のかしわ記念は5着ながら地方勢の最先着。6月の帝王賞は直線でヴァーミリアンを追い詰めて2着。8月、門別のブリーダーズゴールドカップはスマートファルコンの4着。秋は脚部不安でJBCクラシックを回避し、暮れの東京大賞典は7着に終わった。 2010年もまた川崎記念から始まる。ミルコ・デムーロを迎え、ヴァーミリアンとの一騎打ちの末に首差の2着。時計はコースレコードだった。これで川崎記念は三年続けての2着である。3連覇のかかったダイオライト記念は1番人気で5着、かしわ記念はゴール前でエスポワールシチーにかわされて2着。 6月30日、帝王賞。この日は5番人気だった。2番手から直線で早めに先頭に立ち、カネヒキリ以下を退けて押し切る。2008年に続く2勝目で、チヤンピオンスター以来の帝王賞2勝馬になった。9月23日の日本テレビ盃では、逃げるトランセンドに4コーナーで並びかけ、残り200mでかわして2馬身差をつけている。 11月3日、地元船橋のJBCクラシックは1番人気で2着。12月29日の東京大賞典も2着。二度とも、前にいたのはスマートファルコンだった。三度目のNAR年度代表馬。
単勝一・〇倍と、五月の船橋
2011年1月26日、四年つづけての川崎記念。有力な中央馬が相次いで回避し、出走を予定していたテスタマッタも取消となって、単勝は1.0倍になった。早めに先頭に立ち、直線で後続を突き放して5馬身差。三年続けて二着に終わった競走を、四度目の挑戦でようやく手に入れた。 2月20日、フェブラリーステークス。中央のレースは2年2か月ぶりだった。後方に控え、直線で上がり35秒7の脚を使って追い込んだが、逃げたトランセンドに1馬身半届かず2着。中央のGIで、この馬がいちばん高いところまで届いた一戦である。 3月11日、地震。3月16日に予定されていたダイオライト記念は5月2日へ延期され、「震災復興支援競走」として行われた。フリオーソはその日、ゲートにいなかった。彼が出たのは3日後、5月5日、同じ副称を掲げた地元船橋のかしわ記念である。 3番手から直線で先頭に立ち、ラヴェリータに4分の3馬身差。三度目の挑戦での戴冠であり、統一GI・JpnIの6勝目である。厩舎の先輩にあたるアジュディミツオーが持っていた地方所属馬の勝利数を、これでひとつ上回った。 連覇を狙った帝王賞は脚元の疲れで回避。秋の日本テレビ盃は疾病のため競走除外となり、ゲートに入ることもなかった。それでも2011年、四度目のNAR年度代表馬に選ばれている。
弟が先にゴールした春
2012年1月25日、五年つづけての川崎記念は3着。 3月14日、船橋のダイオライト記念。この日の出走表には、同じ母から生まれたもう一頭の名前があった。トーセンルーチェ。父はマリエンバード、生産は同じハシモトファーム、預かっていたのは川島正一、正行の長男である。中央で22戦して3勝、南関東へ移ってから重賞を勝つようになった半弟は、この日3着に入り、5着の兄より前でゴールした。兄が地方から中央へ挑み続けた道を、弟は逆向きに歩いてきたことになる。 5月2日のかしわ記念は1番人気。好スタートからハナに立って軽快に飛ばし、4コーナーでエスポワールシチーに捕まったが、2着に粘った。統一GI・JpnIでの、11度目の二着だった。 7か月半の休養を挟んで、12月29日、大井。前年から国際GIになった東京大賞典が、引退レースになる。逃げて6着。レースのあと、同じ日に現役を退くボンネビルレコードと並んで引退式が行われた。四年前の秋、日本テレビ盃で差し返していった、あの馬である。 39戦11勝。統一GI・JpnI6勝、そして2着11回。勝ち切る血と、あと一歩の血。四代前の牝馬から続いていたその両方を、この馬は一頭で引き受けた。 引退の二か月後、2013年3月1日付で戸崎圭太が中央へ移籍する。乗り手たちは次々と中央へ渡っていったが、フリオーソは最後まで船橋所属のまま走り終えた。
ありがとう、フリオーソ
2013年、北海道日高町のダーレー・ジャパン・スタリオン・コンプレックスへ。同じ年、船橋競馬場は彼の名を冠した競走を新設した。フリオーソレジェンドカップ。2023年に重賞(SIII)へ格上げされ、2024年からは「ダーレー・ジャパン賞 フリオーソレジェンドカップ」の名で行われている。 2014年9月7日、川島正行が呼吸不全のため千葉県習志野市の病院で亡くなった。66歳。馬房5つから始め、5代血統表を書き出してクロスを探し、南関東で年間100勝までたどり着いた調教師だった。フリオーソの初年度産駒がデビューするのは、その二年後になる。 2016年、その産駒が走り出し、地方のファーストシーズンチャンピオンサイアーとなった。2019年の東京ダービーでは、ヒカリオーソが大井の2000mを逃げ切る。父が1番人気でクビ差だけ足りなかったレースを、仔が獲った。 2024年12月10日、ダーレー・ジャパンが種牡馬引退を発表した。地方で23頭の重賞勝ち馬を送り出した20歳は、現役時代に彼を担当していた厩務員クリス・モルが代表を務めるCRステーブルへ移された。発表は、こう結ばれていた。「ありがとう、フリオーソ!」[^1] 熱狂的に。楽譜に書き込まれるその一語を、船橋の砂の上で六年あまり弾き続けた馬は、いま、現役時代に日々世話をした人の手のなかにいる。
出典:日刊スポーツ「「ありがとう、フリオーソ!」ダーレージャパンが種牡馬引退を発表 今後はCRステーブルへ」2024年12月10日配信、https://www.nikkansports.com/keiba/news/202412100000705.html 、閲覧日:2026年8月1日。
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