名馬の記憶を、
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年表ICHINEN-ISSO — 2400m

BOKUJŌ-CHŌ — HOKKAIDO

牧場帖

一年ずつ、顔ぶれをたどる。引退した名馬たちの繋養・在籍と映像を綴る帳面。
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名馬録

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ダイヤモンドノットのイメージビジュアル
ダイヤモンドノットDiamond Knot
Diamond Knot

ダイヤモンドノット

通算成績8戦3勝

獲得賞金13,626万円

生年月日 2023.03.29(令和5年)毛色 栗毛

全成績

主要戦績(抜粋)・新しい順
ダイヤモンドノットの成績一覧
年月日着順レースコース人気騎手タイム上り3F映像
5 GINHKマイルカップ 東京 芝1600 3人気 川田将雅 1:32.0 上り34.8映像
1 GIII中スポ賞ファルコンS 中京 芝1400 1人気 川田将雅 1:19.8 上り33.6映像
2 GI朝日杯フューチュリティステークス 阪神 芝1600 5人気 C.ルメール 1:33.3 上り35.1映像
1 GII京王杯2歳S 東京 芝1400 1人気 C.ルメール 1:20.9 上り33.6映像
2 OPもみじS 京都 芝1400 1人気 川田将雅 1:20.6 上り33.3
1 2歳未勝利 阪神 芝1400 3人気 川田将雅 1:20.7 上り34.4
4 2歳未勝利 小倉 芝1200 2人気 川田将雅 1:09.7 上り36.5
3 2歳新馬 阪神 芝1200 1人気 川田将雅 1:10.8 上り35.4

血統

金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ
ダイヤモンドノットの血統表(左から親・祖父母・曽祖父母)
ブリックスアンドモルタルBricks and MortarGiant's CausewayStorm Cat
Mariah's Storm
Beyond the WavesOcean Crest
Excedent
エンドレスノットディープインパクトDeep ImpactサンデーサイレンスSunday Silence
ウインドインハーヘアWind in Her Hair
ウィキウィキフレンチデピュティFrench Deputy
リアルナンバーReal Number
STORY

旅程 — この馬の物語

2023年生まれの栗毛の牡馬。父ブリックスアンドモルタル、母エンドレスノット。主な勝ち鞍は京王杯2歳S・中スポ賞ファルコンS。

結び目の血脈 ― 名と系譜

ダイヤモンドノット。縄の端に飾りの輪を作るための結び方を、そのまま名にした。母の名はエンドレスノット——無限に続く結び目。二頭の名が重なるとき、そこには「繋ぐ」という意志が見える。繋ぎ合うほどに強くなる。縄の理屈を、この血は引き継いでいる。 2023年3月29日、北海道平取町の坂東牧場で生まれた栗毛の牡馬。父はブリックスアンドモルタル——アメリカで2019年にペガサスワールドカップターフ、BCターフを含むGI五勝を挙げ、エクリプス賞の年度代表馬に輝いた芝の強者。「煉瓦と漆喰」と訳される父の名は、欠かせぬもの同士が組み合わさって初めて強さを成すという意を含む。その血を受け、さらに手厚い縦糸が通っている。 母エンドレスノットは、ディープインパクト×ウィキウィキの配合。そのウィキウィキが産んだもう一頭のディープインパクト産駒が、マカヒキ——2016年の東京優駿(日本ダービー)馬である。サトノダイヤモンドをハナ差で退けたダービー馬が、この栗毛の叔父に当たる。祖母の血は府中の頂を生み、今度は別の結び目を手繰り始めた。 馬主は金子真人ホールディングス。管理するのは、騎手から転身して数年で重賞勝利を積み上げてきた福永祐一調教師。手綱を最初に委ねられた男が、川田将雅だった。

手探りの夏、そして東京の秋

2025年6月14日、阪神芝1200m。初めてのゲートに、初めての観衆。単勝1番人気に推されたデビュー戦は3着に終わった。翌7月、小倉の未勝利戦でも4着。川田将雅は手応えを確かめながら、焦らずに舞台と距離を探り続けた。 9月、阪神の芝1400mで未勝利を抜け出す。3番人気での初勝利。タイム1分20秒7、上がり34秒4。粗削りな力が一本に束なった瞬間だった。10月のもみじS(京都・芝1400m)は1番人気に支持されたが2着。ここで手綱が替わり、次のレースへの準備が始まった。 11月8日、東京の秋。京王杯2歳S(GII・芝1400m)。手綱を引き継いだクリストフ・ルメールは、ダイヤモンドノットを先行策に乗せた。1番人気。好スタートから2番手につけると、直線では前が開いた。上がり33秒6の末脚で先頭を奪い、3馬身差の完勝。勝ち時計1分20秒9。重賞初制覇。レース後、福永祐一調教師は言った。「思っていたより強い」。短い言葉の中に、驚きと確信が混じっていた。

逃げる理由 ― 阪神の十二月と、中京の三月

2025年12月21日、阪神芝1600m。朝日杯フューチュリティステークス(GI)。5番人気の評価で挑んだその日、ルメールはダイヤモンドノットを先頭に立たせた。600m通過34秒6、1000m通過58秒2——後続を引き離す積極策。直線に入っても先頭の座は揺るがず、200mの標識を過ぎても脚色は落ちなかった。 しかし中団内側から動いてきたのがカヴァレリッツォだった。2番人気の差し馬は最後の直線で内を突いて鋭く伸び、ダイヤモンドノットを追い詰める。ゴール前でクビ差を許し、2着。レース後、ルメールは唇を結んで言った。「逃げて凄くいいリズムで直線に入れました。距離はギリギリだった。良馬場なら……」[^1]。逃げ切れなかった夜、0秒1の差が次への道を示していた。 2026年3月21日、中京芝1400m。ファルコンS(GIII)。手綱が再び川田将雅に戻った。1番人気。力みが先行することを川田は分かっていた。「次のためにもレースのなかで、いろいろ伝えながらの競馬でした」[^2]。それでも結果は完勝——エイシンディードに1馬身4分の1差。勝ち時計1分19秒8、上がり33秒6。重賞2勝目。「これが本番につながってくれれば」[^2]——川田は前を向いて言った。

出典:東京スポーツ「朝日杯FS ルメールコメント」2025年12月21日配信、閲覧日:2026年6月25日。/東京スポーツ「ファルコンS 川田将雅コメント」2026年3月21日配信、閲覧日:2026年6月25日。

千六百の先に

2026年5月10日、東京芝1600m。NHKマイルカップ(GI)。3番人気。川田将雅が再び背に跨った。先団を形成し、直線では先頭に立つ。だがゴール前で脚色が鈍り、0秒5差の5着でフィニッシュした。 川田は言った。「とてもいい内容で、いい走りをしてくれました。1600mは長かった分、この結果になりましたが、それでも素晴らしい走りをしてくれました」[^1]。福永調教師も、距離短縮を見据えていた。 8戦3勝。直線で先頭に立っては交わされた経験は、弱さではなく、まだ熟しきっていない強さの証でもある。1400mに舞台が戻るとき、ダイヤモンドノットはもっとのびのびと走れるはずだ。煉瓦と漆喰が組み合わさって初めて壁が立つように——組み合わせが定まれば揺るがない。叔父の血が結んだ府中の栄光を、今度は自ら結ぶ日が来るのかもしれない。

出典:東京スポーツ「NHKマイルC 川田将雅コメント」2026年5月10日配信、閲覧日:2026年6月25日。

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