名馬の記憶を、
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年表ICHINEN-ISSO — 2400m

BOKUJŌ-CHŌ — HOKKAIDO

牧場帖

一年ずつ、顔ぶれをたどる。引退した名馬たちの繋養・在籍と映像を綴る帳面。
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名馬録

この世代(生まれ年)

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ダノンマッキンリーのイメージビジュアル
ダノンマッキンリーDanon McKinley
Danon McKinley

ダノンマッキンリー

通算成績19戦4勝

獲得賞金14,637万円

生年月日 2021.04.07(令和3年)毛色 鹿毛

全成績

主要戦績(抜粋)・新しい順
ダノンマッキンリーの成績一覧
年月日着順レースコース人気騎手タイム上り3F映像
4 GIII函館スプリントS 函館 芝1200 8人気 池添謙一 1:07.7 上り33.2映像
15 GII京王杯スプリングカップ 東京 芝1400 9人気 高杉吏麒 1:19.8 上り32.7映像
7 GI高松宮記念 中京 芝1200 14人気 高杉吏麒 1:07.2 上り33.0映像
15 GIIIシルクロードS 京都 芝1200 8人気 高杉吏麒 1:08.7 上り33.4映像
7 GII阪神カップ 阪神 芝1400 5人気 C.デムーロ 1:19.6 上り33.6映像
6 GIスプリンターズS 中山 芝1200 13人気 横山典弘 1:07.3 上り32.8映像
13 GIチェアマンズSP シャティン 芝1200 7人気 D.レーン
4 GIアルクオーツスプリント メイダン 芝1200 11人気 C.デムーロ
4 GIII阪急杯 京都 芝1400 4人気 北村友一 1:22.0 上り34.5映像
11 GII阪神カップ 京都 芝1400 5人気 C.デムーロ 1:20.6 上り34.0映像
1 GIIMBS賞スワンS 京都 芝1400 5人気 松山弘平 1:20.5 上り34.0映像
7 GIIIキーンランドカップ 札幌 芝1200 9人気 戸崎圭太 1:08.5 上り34.2映像
6 OPUHB賞 札幌 芝1200 2人気 北村友一 1:08.2 上り34.6
13 GINHKマイルカップ 東京 芝1600 8人気 北村友一 1:33.6 上り34.2映像
1 GIII中スポ賞ファルコンS 中京 芝1400 7人気 北村友一 1:20.2 上り33.6映像
5 LクロッカスS 東京 芝1400 1人気 C.ルメール 1:21.2 上り33.7
8 GI朝日杯フューチュリティステークス 阪神 芝1600 3人気 C.ルメール 1:34.3 上り35.3映像
1 秋明菊賞 京都 芝1400 1人気 川田将雅 1:20.7 上り34.0
1 2歳新馬 阪神 芝1400 1人気 川田将雅 1:21.2 上り35.0

血統

金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ
ダノンマッキンリーの血統表(左から親・祖父母・曽祖父母)
モーリスMauriceスクリーンヒーローScreen HeroグラスワンダーGrass Wonder
ランニングヒロイン
メジロフランシスカーネギーCarnegie
メジロモントレー
ホームカミングクイーンHomecoming QueenHoly Roman EmperorデインヒルDanehill
L'On Vite
LagrionDiesis
Wrap It Up
STORY

旅程 — この馬の物語

2021年生まれの鹿毛の牡馬。父モーリス、母ホームカミングクイーン。主な勝ち鞍は中スポ賞ファルコンS・MBS賞スワンS。

女王の仔、山の名 ― 名前の由来

「マッキンリー」は、北米大陸の最高峰の名である。アラスカにそびえる標高6000メートル超の巨峰――冠名「ダノン」を持つ馬主・ダノックスは、この鹿毛にそんな頂の名を授けた。名に見合う血が、確かに流れていた。 母ホームカミングクイーンは、2012年の英1000ギニーを制した女王である。ペースメーカー役と目され25倍の低評価だったが、好スタートから先手を奪うと後続をまるで寄せ付けず、9馬身差の圧勝。1859年以来という桁外れの着差での戴冠だった。手綱はライアン・ムーア、管理はエイダン・オブライエン。母の半兄には、2007年の凱旋門賞を制しGIを6つ勝ったディラントーマスがいる。名牝ラグリオンを起点とする、ヨーロッパ屈指の牝系だ。 その女王が海を渡り、日本へやってきた。2015年の年度代表馬でマイル王・モーリスとの間に、2021年4月7日、一頭の牡馬が生まれる。デビューは2023年9月30日、阪神の芝1400メートル。川田将雅を背に1番人気で快勝すると、続く秋明菊賞も連勝で飾った。血に見合う、鮮やかな滑り出しだった。

マイルの壁と、初めての重賞

期待を背負い、暮れの朝日杯フューチュリティステークスへ向かう。ルメールに乗り替わって3番人気に推されたが、結果は8着。年明けのクロッカスステークスも1番人気で5着と、歯車はなかなか噛み合わなかった。マイルGIの、そして重賞の壁は思いのほか高い。 転機は2024年3月、中京のファルコンステークスだった。北村友一とのコンビで7番人気。道中は後方に控え、直線で外へ持ち出すと鋭い末脚が伸びる。逃げ粘るオーキッドロマンスを半馬身差で捉え、初めての重賞タイトルを手にした。 だが、ふたたびマイルGIに挑んだNHKマイルカップは13着。1600メートルは、この馬にとってどうしても頂の遠い距離だった。

千四百への回帰 ― スワンステークス

夏は札幌の1200メートルで二戦を試したが、UHB賞6着、キーンランドカップ7着と、距離も気性も答えは出ない。敏感で気難しい面のある馬だった。 秋、京都の芝1400・スワンステークス。松山弘平との初コンビで5番人気。中団のうしろでじっと脚を溜め、直線を向くと大外へ持ち出す。豪快な差し脚が弾け、クビ、クビの接戦を外から差し切って重賞2勝目を挙げた。松山は、力はあるが敏感で乗り難しいと聞いていたので、気持ちのオンとオフをつけるよう心がけた、と振り返っている。 1400メートル。それがこの馬の、いちばん力の出る座標だった。

頂を目指して ― 世界とGIの日々

スワンSで復権した勢いのまま暮れの阪神カップに向かったが、こちらは11着。安定とは、最後まで縁が薄かった。 2025年、陣営は世界へ舵を切る。京都の阪急杯で4着に脚を見せると、ドバイ・メイダンのアルクオーツスプリントで4着、香港・シャティンのチェアマンズスプリントプライズにも駒を進め、世界のスプリントGIの舞台に立った。帰国後は中山のスプリンターズステークスへ。人気を落としながらも、鹿毛は王者たちの争いに脚を伸ばし続けた。 北米最高峰の名を負う馬は、いくつもの頂に挑んだ。そのどれもで、頂上まではあと一歩が届かない。それでも、登る足は止まらなかった。

まだ、登っている

2026年、5歳。シルクロードステークス、京王杯スプリングカップと成績は上下し、高松宮記念のGIでも人気薄に甘んじた。それでも6月の函館スプリントステークスでは、8番人気ながら4着に脚を伸ばしている。 川田、ルメール、北村、松山、デムーロ、横山典弘、レーン――多くの名手がこの背にまたがってきた。女王の血を継ぎ、山の名を負って、鹿毛はいまも1200から1400のターフを走り続けている。 頂の話をするには、まだ早い。次の一戦へふたたび脚を伸ばす日を、この馬は静かに待っている。

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