名馬の記憶を、
再生する。

年表ICHINEN-ISSO — 2400m

BOKUJŌ-CHŌ — HOKKAIDO

牧場帖

一年ずつ、顔ぶれをたどる。引退した名馬たちの繋養・在籍と映像を綴る帳面。
HORSES

名馬録

この世代(生まれ年)

スライダーを動かすと、その世代に生まれた馬を獲得賞金の多い順で表示します。

名馬録
◀ 名馬録へ
ブレイディヴェーグのイメージビジュアル
ブレイディヴェーグBrede Weg
Brede Weg

ブレイディヴェーグ

通算成績13戦4勝

獲得賞金29,492万円

生年月日 2020.04.11(令和2年)毛色 鹿毛

全成績

主要戦績(抜粋)・新しい順
ブレイディヴェーグの成績一覧
年月日着順レースコース人気騎手タイム上り3F映像
6 GIジャパンカップ 東京 芝2400 9人気 T.マーカンド 2:21.0 上り33.4映像
10 GI天皇賞(秋) 東京 芝2000 4人気 戸崎圭太 1:59.1 上り32.3映像
6 GIII新潟記念 新潟 芝2000 3人気 津村明秀 1:58.3 上り33.1映像
4 GI安田記念 東京 芝1600 4人気 戸崎圭太 1:33.0 上り34.1映像
7 GIドバイターフ メイダン 芝1800 3人気 C.ルメール 映像
4 GIII東京新聞杯 東京 芝1600 1人気 C.ルメール 1:32.8 上り33.6映像
4 GIマイルチャンピオンS 京都 芝1600 1人気 C.ルメール 1:32.4 上り34.1映像
1 GII府中牝馬ステークス 東京 芝1800 2人気 C.ルメール 1:44.7 上り32.8映像
1 GIエリザベス女王杯 京都 芝2200 1人気 C.ルメール 2:12.6 上り34.4映像
2 GII関西TVローズS 阪神 芝1800 1人気 C.ルメール 1:43.2 上り32.9映像
1 3歳以上1勝クラス 東京 芝2000 1人気 戸崎圭太 1:57.9 上り33.6
1 3歳未勝利 東京 芝1800 1人気 C.ルメール 1:48.1 上り33.3
2 2歳新馬 新潟 芝1800 1人気 福永祐一 1:50.2 上り32.3

血統

金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ
ブレイディヴェーグの血統表(左から親・祖父母・曽祖父母)
ロードカナロアLord KanaloaキングカメハメハKing KamehamehaKingmambo
マンファスManfath
レディブラッサムStorm Cat
サラトガデューSaratoga Dew
インナーアージディープインパクトDeep ImpactサンデーサイレンスSunday Silence
ウインドインハーヘアWind in Her Hair
ミュージカルウェイMusical WayGold Away
Mulika
STORY

旅程 — この馬の物語

2020年生まれの鹿毛の牝馬。父ロードカナロア、母インナーアージ。主な勝ち鞍はエリザベス女王杯・アイルランド府中牝馬。

「広い道」という名

2020年4月11日、北海道安平町のノーザンファーム。父ロードカナロア、母インナーアージ、母の父にディープインパクトを持つ鹿毛の牝馬が生まれた。名はブレイディヴェーグ。オランダ語で「広い道」を意味する。 血の格は、母系がよく語っている。母インナーアージの全妹――つまり叔母にあたるのが、2015年にオークスと秋華賞を制したミッキークイーンである。ともに母をミュージカルウェイ、父をディープインパクトとする姉妹で、この牝系はいくつもの重賞馬を送り出してきた。母系の底力に、日本のスプリント王ロードカナロアの快速を重ねた配合だった。 馬主はサンデーレーシング、育てるのは美浦の宮田敬介。まだGIタイトルを持たない厩舎にとって、この馬は大きな希望だった。そして手綱の多くを託されたのが、クリストフ・ルメール。名手が「広い道」の素質に惚れ込むまでに、そう時間はかからなかった。

二度、途切れた道

2022年8月21日、新潟。芝1800メートルの新馬戦に単勝2.2倍の1番人気で送り出されたが、2番人気ロードプレイヤーとの追い比べにアタマ差及ばず2着。デビュー戦は惜敗に終わった。しかもレース後に骨折が判明し、手術を経て放牧へ。広い道は、いきなり細く途切れた。 年が明けた2023年2月、東京の未勝利戦で復帰する。鞍上はルメール。好位から直線で楽々と抜け出し、2着に6馬身の差をつける圧勝だった。素質の底が、ここで初めて見えた。だが喜びは長く続かない。この一戦のあと再び骨折が判明し、クラシックの春はまるごと棒に振られた。 二度の骨折。順調ならクラシック戦線の主役に名を連ねていたはずの馬が、走るよりも長く、脚を治すために時を費やした。細い道を、それでも前へ歩かせたのは、素質を信じて待つ人たちだった。

五戦目の戴冠

6月、東京の1勝クラスを戸崎圭太で危なげなく勝ち上がると、9月、阪神のローズステークスで重賞に初めて挑んだ。1番人気。スタートで半馬身の出遅れから後方に置かれ、直線は出走馬中最速の上がり32秒9で追い込んだが、レコード駆けのマスクトディーヴァを捉えきれず2着。力は示したが、勝利は零れた。 陣営は歩様の硬さと疲れを見て秋華賞を回避し、休養を挟んでエリザベス女王杯へ向かう。重賞未勝利のまま、それでも1番人気。前年の覇者ジェラルディーナらを抑えての支持だった。 11月12日、京都。懸念されたスタートは決して良くなかったが、ルメールは慌てず好位へ導き、ハーパーの背後で脚を溜める。直線、外に持ち出したブレイディヴェーグは鋭く伸び、逃げるアートハウスを残り100メートルで捕らえた。2着ルージュエヴァイユに3/4馬身。3歳での戴冠だった。 キャリアわずか5戦での古馬GI制覇は、前年に天皇賞・秋を制したイクイノックスに並ぶ、JRA史上最少タイの記録。宮田にとっては厩舎初のGIだった。勝利会見でルメールは言った。「まだ伸びしろがある」[^1]。二度も折れた脚で、たった5戦。その言葉は、誇張には聞こえなかった。

出典:スポーツ報知(馬トク報知)「【エリザベス女王杯】3歳馬ブレイディヴェーグが最少キャリアタイ5戦目で古馬G1制覇 ルメール騎手も興奮「まだ伸びしろがある」」2023年11月13日配信、閲覧日:2026年7月17日。

伸びしろの在処

戴冠のあと、道はまた狭まる。2024年は当初予定したドバイターフを右後肢飛節の腫れで、夏の新潟記念をトモの筋肉痛で、いずれも大事をとって回避した。GI馬は、走る前にまず自分の身体と戦い続けた。 戦列復帰は10月、府中牝馬ステークス。約11か月ぶりのレースだった。中団の後方から直線で外に持ち出すと、10番人気シンティレーションの追撃を鮮やかに振り切って完勝。ブランクを感じさせない勝ちっぷりに、ルメールの「伸びしろ」は本物だと誰もが頷いた。 だが翌週のマイルチャンピオンシップは、1番人気に応えられなかった。中団から鋭く脚は伸びたものの、勝ったソウルラッシュを捉えきれず4着。距離が縮んだ分、あと半歩が遠かった。伸びしろは確かにあった――ただ、それが二つ目のタイトルに結ぶには、噛み合う一日が要った。

四着の季節

2025年は、勝ち切れない一年になった。2月の東京新聞杯は1番人気で4着。4月、ドバイターフに遠征したが、好位から伸びあぐねて7着に沈む。帰国後の安田記念も中団から食い下がって4着。宮田は、上手に乗ってもらいながら勝たせられなかった悔しさを隠さなかった。 夏の新潟記念は津村明秀とのコンビで6着。秋、天皇賞・秋ではスタートで出遅れ、後方のまま伸びず10着。戸崎圭太は折り合いはついていたと振り返りつつ、位置取りの悔いをにじませた。締めくくりのジャパンカップは、トム・マーカンドを背に最後方から脚を伸ばしたが6着だった。 上がり最速級の脚は、幾度も使えた。人気にも応えようとした。それでも、あと一列前、あと半馬身が、この年はどうしても届かなかった。強い牝馬が、勝ち鞍のないまま季節を送っていく――競馬の残酷を、この一年は静かに映していた。

広い道の先へ

2025年12月3日、現役引退と繁殖入りが発表された。通算13戦4勝。GIエリザベス女王杯と府中牝馬ステークスの2勝を残し、獲得賞金は2億9492万円。二度の骨折を越えて、それでも五戦目でGIに手が届いた脚は、ここで競走を終えた。 宮田は振り返った。「本当にいい景色をたくさん見せてもらいました」[^1]。GIを勝たせてもらい、ドバイの地まで連れて行ってもらった――若い厩舎に初めての栄光を運んだ馬への、素直な礼だった。 翌日、生まれ故郷のノーザンファームへ。母インナーアージ、叔母ミッキークイーン、そのミッキークイーンが産んだ愛知杯馬ミッキーゴージャス――牝馬が血をつないでいく一族に、ブレイディヴェーグも母として加わる。走る道は途切れがちだったが、その名のとおり、この先には広い道が続いている。名手が惚れ込んだ「伸びしろ」は、次の世代へと手渡されていく。

出典:サンケイスポーツ「ブレイディヴェーグが現役引退、繁殖入り 宮田師「本当にいい景色をたくさん見せてもらいました」」2025年12月3日配信、閲覧日:2026年7月17日。

ABOUT

このサイトについて

名馬ジャーニーとは

名馬ジャーニーは、競馬の名レースと、引退した馬たちのその後を記録する、個人運営のアーカイブサイトです。数分のレースだけでなく、馬がターフを去ってからの時間まで辿れることを大切にしています。JRAなどの競馬主催者・関連団体とは関係のない、一人の競馬好きが続けている場所です。

情報について

本サイトの競走馬プロフィールやレース記録は、報道記事やWikipediaなど、一般に公開されている情報をもとに、当サイトの言葉で整理・編集しています。各馬の歩みをたどる読み物には、参考にした記事の出典を末尾に記載し、引用は必要な範囲にとどめています。

競走成績などのデータは、Wikipediaを主として一般に公開されている情報を参考に、当サイトが独自に整理・編集したものです。JRAの公式サイトやJRA-VAN、netkeibaといった競馬情報サービスのデータベースを転載・複製したものではありません。個人が公開情報をもとにまとめたものであり、内容の正確性を保証するものではありません。

文章の制作には生成AIを活用し、運営者が確認のうえ公開しています。ただし個人による運営で、一部は自動的に更新されるため、誤りや古くなった情報が含まれている場合があります。誤りにお気づきの際は、お知らせいただけると幸いです。馬券の購入その他の判断は、JRA・各主催者の公式発表にもとづき、ご自身の責任で行ってください。

画像について

本サイトに掲載している競走馬のイラストなどの画像は、AIで生成したオリジナルのものです。実在する写真を複製・加工したものではありません。競走馬の毛色や特徴を完全に再現できるものではない点は、あらかじめご了承ください。なお、映像のサムネイルは、YouTube上の各動画のサムネイル画像を表示しています。

映像について

本サイトのレース映像は、競馬主催者などの公式チャンネルが公開し、埋め込みを許可している動画だけを、YouTubeの標準的な埋め込み機能でご紹介しています。権利者に無断で転載された映像は扱いません。牧場の映像も同じ仕組みで、牧場や、牧場を訪ねた方々が自身のチャンネルで公開している動画をご紹介しています。

動画は埋め込み先でもYouTube上で再生され、再生数・広告収益はすべて各チャンネルに帰属します。あわせて各チャンネルの登録ボタンを設け、ご覧になった方が配信元のチャンネルへ辿り着けるようにしています。本サイトが動画ファイルを保存・配信することはありません。

名レースの記憶を残し、馬たちの引退後まで辿るこのサイトが、その映像を遺してくださった各チャンネルと、新しい競馬ファンとの出会いに少しでも役立てば幸いです。

広告について

本サイトは、運営を続けるための費用にあてるため、競走馬プロフィールや成績表など、当サイトが制作したコンテンツが主体のページに広告を掲載することがあります。動画の視聴が主となる場面には広告を置きません。アフィリエイトリンクなどを掲載する場合は、広告であることがわかる表示を行います。

アクセス解析について

本サイトは、閲覧状況の把握と改善のため、Googleアナリティクスを利用しています。GoogleアナリティクスはCookieを用いてアクセス情報を収集しますが、個人を特定する情報は含まれません。仕組みの詳細はGoogleのポリシーと規約をご確認ください。Cookieは、お使いのブラウザの設定で無効にすることもできます。

免責事項

掲載内容には正確を期していますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。本サイトの利用、およびリンク先の外部サイトの利用によって生じた損害について、運営者は責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。

お問い合わせ・権利者の方へ

掲載内容についてのお問い合わせ、誤りのご指摘、掲載をご希望されない場合の削除・修正のご依頼を承ります。権利者やご関係者の方からのお申し出には、内容を確認のうえ、速やかに対応いたします。お問い合わせ先は、準備が整い次第このページに掲載いたします。映像については、各チャンネル側の設定でも表示を停止いただけます。

DREAM

ドリームレース

歴代名馬のオールスターを、選んだ舞台で走らせる夢想レース