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アスクナイスショー
通算成績16戦5勝
獲得賞金1億1,626万円
生年月日 2021.03.24(令和3年)毛色 青鹿毛性 牡
全成績
主要戦績(抜粋)・新しい順| 年月日 | 着順 | レース | コース | 人気 | 騎手 | タイム | 上り3F | 映像 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | GIII七夕賞 | 福島 芝2000 | 2人気 | 1:57.9 | 上り35.8 | 映像 | ||
| 10 | GII日経賞 | 中山 芝2500 | 6人気 | 2:32.3 | 上り37.5 | 映像 | ||
| 1 | 迎春S | 中山 芝2200 | 3人気 | 2:10.7 | 上り34.6 | — | ||
| 12 | 魚沼S | 新潟 芝2000 | 4人気 | 1:59.3 | 上り34.4 | — | ||
| 4 | 村上特別 | 新潟 芝2000 | 1人気 | 2:02.5 | 上り35.4 | — | ||
| 2 | レインボーS | 中山 芝2000 | 1人気 | 1:59.4 | 上り34.4 | — | ||
| 4 | 阿賀野川特別 | 新潟 芝2200 | 4人気 | 2:12.1 | 上り35.2 | — | ||
| 1 | 3歳以上1勝クラス | 福島 芝2000 | 2人気 | 1:59.2 | 上り35.9 | — | ||
| 2 | バーデンバーデンC | 福島 芝2000 | 3人気 | 1:59.3 | 上り36.1 | — | ||
| 9 | 京橋S | 阪神 芝2000 | 8人気 | 1:59.4 | 上り35.5 | — | ||
| 3 | ひめさゆり賞 | 福島 芝2000 | 2人気 | 2:00.3 | 上り35.1 | — | ||
| 5 | 3歳1勝クラス | 中山 芝2000 | 3人気 | 2:02.8 | 上り38.6 | — | ||
| 6 | GIII京成杯 | 中山 芝2000 | 11人気 | 2:00.9 | 上り35.2 | 映像 | ||
| 1 | 初日の出賞 | 中山 芝2000 | 2人気 | 2:00.1 | 上り36.0 | — | ||
| 1 | 2歳未勝利 | 中山 芝2000 | 1人気 | 2:02.2 | 上り36.4 | — | ||
| 4 | 2歳新馬 | 東京 芝2000 | 9人気 | 2:02.4 | 上り34.0 | — |
血統
金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ| 父シルバーステートSilver State | ディープインパクトDeep Impact | サンデーサイレンス |
| ウインドインハーヘア | ||
| シルヴァースカヤ | Silver Hawk | |
| Boubskaia | ||
| 母ケンブリッジヒカリ | アドマイヤムーンAdmire Moon | エンドスウィープ |
| マイケイティーズ | ||
| ドバイソプラノ | Zafonic | |
| Ring of Music |
旅程 — この馬の物語
2021年生まれの青鹿毛の牡馬。父シルバーステート、母ケンブリッジヒカリ。主な勝ち鞍は七夕賞。
アスクの青鹿毛 ― 血と、届かなかった舞台
冠名『アスク』は、実業家・廣崎利洋が1973年に興したコンサルティング会社ASK PLANNING CENTERに由来する。1987年に馬主となった廣崎が初のGIを手にしたのは、28年目のレッツゴードンキ(桜花賞)――遠回りを厭わぬ勝負服である。その『アスク』の一頭として、2021年3月、青鹿毛の牡馬が生を受けた。アスクナイスショー。 父シルバーステートは、ディープインパクトの産駒。5戦4勝と圧倒的な走りを見せながら二度の屈腱炎に泣き、クラシックの舞台を一度も踏めずに去った『幻の最強馬』である。母ケンブリッジヒカリの父は、ジャパンカップと宝塚記念を制したアドマイヤムーン。速さと底力を伝える血が、この馬の背骨をつくった。 デビューは2023年10月、東京の芝2000メートル。9番人気で4着と、華々しい船出ではない。それでも上がり34秒0の伸びは、この馬がまだ底を見せていないことを告げていた。ここから、一段ずつの長い坂が始まる。
連勝、そして重賞の壁
2023年12月17日、中山の芝2000メートル。1番人気に応えて2歳未勝利を勝ち上がり、初勝利を手にする。この未勝利を勝った頃から手綱を託されていたのが、田辺裕信だった。年が明けた1月6日、同じ中山の初日の出賞も2番人気で制し、危なげない連勝で階段を駆け上がる。 勢いのまま向かった1月14日の京成杯(GIII)。だが11番人気の低評価どおり6着に沈んだ。重賞の壁は、まだ高かった。世代のクラシック戦線に乗ることはなく、アスクナイスショーの物語は、遠回りの道を選ぶことになる。
勝ち切れぬ日々
重賞の壁にはね返されても、アスクナイスショーは芝2000メートル前後の条件戦を地道に歩き続けた。福島の1勝クラスを2番人気で制して白星を重ねる一方、バーデンバーデンカップ、レインボーステークスでは上位の支持を受けながら、あと一列届かず2着に泣いた。あと半馬身、あと一列――勝ち切れそうで勝ち切れない競馬を積み重ねながら、この青鹿毛はオープンの水準へと、少しずつ体を近づけていった。
七夕の福島 ― 重賞初制覇
2026年1月10日、中山の迎春ステークス。3番人気のアスクナイスショーは、田辺裕信を背にすんなりと先手を取り、2分10秒7で快勝した。長くオープンの壁に阻まれてきた馬が、年明けにひとつ坂を上がる。3月の日経賞(GII)は中山の2500メートルで古馬の一線級に挑み、距離も相手も重く10着。それでも、上昇の流れは止まっていなかった。 7月12日、福島の芝2000メートル。七夕賞(GIII)。稍重の馬場で、軽快に飛ばす逃げ馬を見ながら2番手を進むと、4コーナーで早くも先頭に立つ。直線で2着マイネルモーントの追撃を2馬身半突き放し、堂々の押し切りだった。勝ち時計1分57秒9。アスクナイスショーにとって、待望の重賞初制覇である。管理する美浦の中舘英二は、騎手時代の1993年にツインターボでこの七夕賞を勝っている。かつて自らの手綱で駆けた夏の福島の重賞を、こんどは送り出す側として手にした。 鞍上の田辺は、福島県二本松の生まれ。2022年、同じ『アスク』の一頭アスクビクターモアで菊花賞を勝ち、福島県出身の騎手として初めてクラシックを制した男である。その田辺が、地元・福島の重賞を、未勝利の頃から手綱を取ってきた相棒で勝った。「この馬の成長には驚かされます」[^1]。三年前、東京の9番人気4着から始まった歩みは、一戦ごとに骨太になり、ついに重賞の頂へ届いた。
出典:東スポ競馬「【七夕賞結果&コメント】アスクナイスショー重賞初V 田辺裕信「この馬の成長には驚かされます」」2026年7月12日配信、https://tospo-keiba.jp/breaking_news/73586、閲覧日:2026年7月20日。
旅は途中
父シルバーステートは、その圧倒的な素質を大舞台で示す前に脚を痛め、重賞に一度も出られぬまま退いた。その息子は、遠回りを重ねながら、5歳の夏にようやく重賞の景色を見た。血が果たせなかったことを、時間をかけて確かめ直すような歩みだった。 アスクの青鹿毛の旅は、まだ途中にある。次にどんな景色へたどり着くのか――福島の直線で見せた押し切りの強さは、その先を静かに期待させる。
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