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アルテヴェローチェ
通算成績12戦2勝
獲得賞金7,974万円
生年月日 2022.02.06(令和4年)毛色 栗毛性 牡
全成績
主要戦績(抜粋)・新しい順| 年月日 | 着順 | レース | コース | 人気 | 騎手 | タイム | 上り3F | 映像 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 12 | L安土城S | 京都 芝1400 | 9人気 | 田山旺佑 | 1:21.1 | 上り33.0 | — | |
| 10 | L谷川岳S | 新潟 芝1400 | 2人気 | 国分優作 | 1:21.9 | 上り35.0 | — | |
| 6 | GIII阪急杯 | 阪神 芝1400 | 16人気 | 国分優作 | 1:19.7 | 上り33.8 | 映像 | |
| 13 | GIIIシルクロードS | 京都 芝1200 | 15人気 | 国分優作 | 1:08.6 | 上り33.0 | 映像 | |
| 13 | OP室町S | 京都 ダ1200 | 5人気 | 岩田望来 | 1:11.5 | 上り37.0 | — | |
| 15 | GIIMBS賞スワンS | 京都 芝1400 | 6人気 | 佐々木大輔 | 1:19.8 | 上り34.5 | 映像 | |
| 13 | GINHKマイルカップ | 東京 芝1600 | 8人気 | 佐々木大輔 | 1:32.5 | 上り35.3 | 映像 | |
| 2 | GIIIチャーチルダウンズC | 阪神 芝1600 | 1人気 | 佐々木大輔 | 1:32.5 | 上り34.1 | 映像 | |
| 2 | GIII日刊スポシンザン記念 | 中京 芝1600 | 1人気 | 川田将雅 | 1:35.0 | 上り35.7 | 映像 | |
| 5 | GI朝日杯フューチュリティステークス | 京都 芝1600 | 1人気 | 武豊 | 1:35.4 | 上り34.4 | 映像 | |
| 1 | GIIIサウジアラビアロイヤルカップ | 東京 芝1600 | 2人気 | 佐々木大輔 | 1:33.0 | 上り34.5 | 映像 | |
| 1 | 2歳新馬 | 札幌 芝1500 | 1人気 | 武豊 | 1:29.9 | 上り34.7 | — |
血統
金色の名は 名馬ジャーニー に掲載 — その馬のページへ| 父モーリスMaurice | スクリーンヒーローScreen Hero | グラスワンダーGrass Wonder |
| ランニングヒロイン | ||
| メジロフランシス | カーネギーCarnegie | |
| メジロモントレー | ||
| 母クルミネイト | ディープインパクトDeep Impact | サンデーサイレンスSunday Silence |
| ウインドインハーヘアWind in Her Hair | ||
| クルソラCursora | Candy Stripes | |
| Calorica |
旅程 — この馬の物語
2022年生まれの栗毛の牡馬。父モーリス、母クルミネイト。主な勝ち鞍はサウジアラビアRC。
速い芸術、南の血
クルソラ(Cursora)というアルゼンチン産の牝馬がいた。南米で三歳牝馬の頂点に立ち、G1を二つ制した名馬だ。海を渡って日本に繋養されると、父ディープインパクトとのあいだにクルミナルという娘を残した。2015年の桜花賞で7番人気の低評価を覆して2着、オークスでも3着に入った牝馬である。そのクルソラがまた同じ父との間に産んだのが、クルミネイト——アルテヴェローチェの母だ。速さは南の血に刻まれていた。 2022年2月6日、北海道安平町のノーザンファームに栗毛の牡馬が生まれた。父はモーリス——安田記念、マイルチャンピオンシップ、天皇賞(秋)を制し、二〇一五年の年度代表馬に選ばれた、芝のマイル前後を得意とした快速馬だ。その仔に、馬主・大野照旺が名をつけた。アルテヴェローチェ——「Arte(芸術)」と、大野が所有馬に冠する「ヴェローチェ」。速い芸術。調教師は須貝尚介。南の血と、マイルの王者の血を宿した栗毛は、北の大地に静かに生まれた。
武豊の眼、そして大外の閃光
2024年7月27日、札幌。芝1500mの新馬戦に、一頭の栗毛が走り出た。鞍上は武豊。四番手で追走し、直線でするすると伸びて差し切った。タイム1分29秒9。 ゴールを過ぎた武豊は、率直に語った。「強いですね。道中もいい感じで背中が凄くいい。まだ肩ムチだけだったし、大物感がある」[^1]。マイル適性の高さも見通す一言だった。 次走、2024年10月5日のサウジアラビアロイヤルカップ(GIII・東京芝1600m)は手綱が変わった。鞍上は佐々木大輔——須貝厩舎に厚い信頼を置く若手騎手だ。2番人気の栗毛は好位から一旦後ろへ控え、四コーナーでは後方二番手付近にいた。直線を向くと、内の馬群から離れた大外を一頭で伸びる。前を行く馬たちを次々と交わし、稍重の府中をゴール板まで駆け抜けた。勝ち時計1分33秒0。「この馬の力を信じて乗りました。大きいところでもきっとやってくれると思います」[^2]。2戦2勝。快足の予感は、本物に思えた。
出典:東スポ競馬「武豊も「大物感がある」と絶賛!アルテヴェローチェが1番人気に応える【札幌5R・2歳新馬】」2024年7月27日配信、https://tospo-keiba.jp/breaking_news/47584、閲覧日:2026年6月29日。/東スポ競馬「【サウジアラビアロイヤルカップ結果&コメント】アルテヴェローチェが大外一気! 佐々木大輔「大きいところでもやってくれるでしょう」」2024年10月5日配信、https://tospo-keiba.jp/breaking_news/50054、閲覧日:2026年6月29日。
一番人気の、静かな挫折
2024年12月8日の阪神ジュベナイルフィリーズで、1文字違いのアルマヴェローチェが制した。同じ大野照旺が持つ、同じ「ヴェローチェ」の冠を背負う2歳の女王。その冠の名を分け合う牡馬が、一週置いて朝日杯へ挑む。 2024年12月15日、朝日杯フューチュリティステークス(GI・京都芝1600m)。アルテヴェローチェは1番人気に推された。鞍上には、新馬戦で惚れ込んだ武豊が戻る。 しかしゲートを出た直後から、いつもの栗毛ではなかった。内外から押し込まれ、折り合いを欠きかけてポジションが後退した。先頭集団が800m通過48秒0の超スローペースで逃げていく。差し馬には厳しい流れのなか、四コーナーで13番手付近まで下がった栗毛は、直線で脚を使ったが前との差は埋まらなかった。5着。「スムーズなレースができなかった。折り合いを欠きそうになって抑えたら、外から押し込まれてポジションが下がった。もっと走る馬だけど……」[^1]。武豊の言葉には、悔しさと確信が同居していた。 明けて2025年1月13日、シンザン記念(GIII・中京芝1600m)。鞍上に川田将雅を迎えた。「前回見ていた感じよりはるかに穏やかに時間を過ごせるようになっていた」[^2]と川田は振り返った。直線では一旦先頭に立つ好走を見せた。しかし勝ち馬に2馬身半届かず2着。「着差通り、勝った馬が凄く強かったです」[^2]。
出典:東スポ競馬「【朝日杯FS・1番人気なぜ負けた】武豊アルテヴェローチェは5着「スムーズなレースができなかった」」2024年12月15日配信、https://tospo-keiba.jp/breaking_news/53024、閲覧日:2026年6月29日。/東スポ競馬「【シンザン記念・1番人気なぜ負けた】アルテヴェローチェ2着 川田将雅「勝った馬がすごく強かったです」」2025年1月13日配信、https://tospo-keiba.jp/、閲覧日:2026年6月29日。
芸術は、まだ走る
2025年4月5日、チャーチルダウンズカップ(GIII・阪神芝1600m)。佐々木大輔が再び手綱を取り、アルテヴェローチェは1番人気に支持された。発馬でやや後手を踏んだ。中団から直線で脚を伸ばし、力強く追い上げたが、立ち回り上手な勝ち馬に上回られ2着。5月のNHKマイルカップ(GI)は13着に敗れた。秋のスワンステークス(GII)も15着。騎手が入れ替わるなかで、勝ち星は増えないまま、2026年を迎えた。シルクロードステークス、阪急杯、谷川岳ステークス、安土城ステークスと、蹄の音は止まない。 武豊が「大物感がある」と言ったあの夏の栗毛は、まだ蹄を鳴らしている。速い芸術が、その本領を示す一瞬を。
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